召喚したようです?????
「はぁ、はぁ…殺されるかと思った…」
「お前んとこの俺はマジモンでやべぇ奴じゃねーか、大丈夫かデク」
「う、うん、ありがとうカッチャン…てそういえばどうやって部屋に!?」
我に帰ったデクがキャンキャン喚いてくるから、自分の口で塞いでやり言葉を奪ってやる。 何かを言おうともう一度開いた唇に噛みつき舌を差し込み、ぬるりと絡め合わせ口内で舌を動かし歯列をなぞっていく。 絡み合った舌を少し噛んだりして刺激を与える度にビクビクと震える体に俺は楽しさを覚え、壁に押さえつけてその柔らかい唇の甘さを堪能した。
「は、はぁ…も、離してよっ! そういえば、さっきも…僕の首に痕つけたのキミでしょっ!変な誤解されちゃったじゃんか」
「そんな蕩けた顔してよく言うわ、まだ叫ぶつもりなら次は中をこじ開けてやろうか? なぁ? デェク♡」
「ちょ、離し…てか、お腹トントンしないでよ、まだ入れたこともないよっ!」
指をこいつの白いシャツの裾からいれてやり、顕になった肌をなぞりながら臍の辺りを軽く指で小突くと、コイツはビクビクっとなりながらも強気で俺を押し返してきた。 ゾクゾクと背中を快感が駆け巡った。 まじで可愛いし、犯したくなるこの衝動にカラフルなオールマイトの配色のベットにこいつを放り投げてから上に被さって唇を再度重ねた。
「は、んん…はぁ…だ、だからぁ、もうやめてよぉ」
「やめてだぁ? こんなに、しといてか? なぁ、デク…お前も、やっぱりこっちだよなぁ? 」
「んっ、駄目…だめっ、かっちゃ…」
俺の手のひらが肌を触るのをやめて、内腿に這わしてズボン越しに彼の股を触ろうとした瞬間に期待を含めたその顔に口元がニヤけた。 直接触ってやるよっと耳に息を吹きかけた途端、トントンっと部屋の扉がノックされビクゥっとデクの肩が跳ね上がって俺は勢いよく投げられることとなった。
少しだけ乱れたズボンとシャツを軽く着直してから、ノックされた扉に息を整えながら近寄り、扉は開けずに話し出したデクの姿にムラっと俺の下半身は疼いた。
「だ、誰?」
「あ、悪い…緑谷? オレ、切島だけど」
「き、切島くん!? どうしたの!?」
「やっぱり部屋に帰ってたんだな、良かったぜ。いや…緑谷、訓練所居ないから教室見に行ったらさ、鞄置きっぱだから…っとうぉ!?」
「鞄! 持ってきてくれたの!?」
「おぉ…いきなり開けるなよ、驚いたわってか大丈夫か? すげぇ、真っ赤じゃね?」
「だ、大丈夫…ちょっとかっちゃんに爆破されそうになって、個性使って、帰ってきたから、えへへ、少しまだ暑いのかも」
「あ、そういや…爆豪が廊下でなんかしてたな、緑谷相手だったのかぁ」
「う、うん、ごめんね…いきなりの巨大爆破だったから僕も驚いちゃって…あはは、鞄ありがとうね!それじゃあ…」
「あ、みどり…や…」
バタンっと勢いよく扉を閉めて中に入ってきたデクに俺は「どうかしたんか?」と声を掛ければ、アイツは真っ赤な顔のまんま「君のせいで、鞄忘れただけだよ」っとトゲトゲしく言い放った。 助けたのも俺だけどなっと呟けば「うぐっ」と少し言葉を飲み込んでからカバンを机の傍に置いてから俺に駆け寄り抱きついてきた。 このデクからの初めてのハグに俺は感動しつつ背中に手を回して数回撫でてやった。 暫くしてから「ありがとう、カッチャン」と言われ、少しだけチクッと胸が痛くなった。 自分のためにしただけなのになっとモサモサの頭を撫でてから顎を持ち上げると「また、ちゅーするの?」って感じで見てきやがって襲いたくなる気持ちが揺らいだ。
「くっそ、可愛い」っと告げてからがぶりと口に噛み付いて直ぐに離すと、目の前のクソナードはキョトンとしてから数秒後に真っ赤になった。
「はっ、まじで本番はいつ出来んのやら」
「なっ、何言ってんのさ!変態!浮気だぞ」
「ちげぇっての、世界は違えどお前だろーが」
「違うもん!僕の身体は君の思いどおりにはさせないも…むぐっ」
「うるせぇよ…気持ちよくしてやっから、覚悟しろや」
「ちょ、なにっ…んん、というか…それよりさっきの説明してっ! 僕はなんで部屋に帰ってこれたの!?」
俺は組み敷いたコイツの質問に答えるべく上から退いて、指で魔法陣を描いてやる。 空中に色んな文字や構図が浮かび上がり、机にあったコイツのノートの傍に同じ模様の魔法陣が現れ、パッと消えてから俺の手に先程のノートが姿を現す。 その光景に、流石はクソナードというべきか目をキラキラさせて食いついて来やがった。
「凄い!凄いよカッチャン! え、これが魔法なのっ!ねぇねぇ、これで僕のこと連れてきたの?」
「ちけぇしうるせぇ!少し落ち着けや…ったく、まじでクソナードだな」
「うぅ…そんな言わなくても…」
「まぁ、さっき見せた通りでお前が言った通りだ。これは魔力保持者が使える魔法のひとつ。 俺の場合は俺の証を付けた奴を俺の元へ召喚できる…ただ、時空は越えられねぇのがわかった。俺の乗ってる竜は此処には来れなかったのが証拠だな。それと違ってお前とさっきのノートみたいに俺の証を残したこの世界のものなら使えたわ」
「君の証って…?」
「あ? 痕に気づいてたんだろ?鈍いなテメェは…」
俺はキョトンとしているデクの首周りを手で触りつつ、軽く指でトンっと触る。 デクは一度首を傾げた後に真っ赤になり俺の手を離してきやがった。
意味を理解したんだなっと口元緩めケラケラ笑ってやり、あっちのデクよりは身体が出来ているが身長的には小さい相手の頭をわしゃわしゃと撫でてやった。
「君が付けたこれのおかげでかっちゃんに誤解されたよ」
「いいじゃねーか、俺のキスに蕩けたのは間違ってねぇだろ? 乳首だって…」
「わーわーわー!デリカシーってのないの君はっ!!」
「でもソレ付けてたから助かったのも事実だろーが、諦めろ」
「もっと、なんか無かったの…これは流石に恥ずかしいんだけど…」
シャツの前を手繰り寄せるように首元隠し、ベットから立ち上がり首元隠れるのあったかなぁっと服を探し出す。 隠す必要あんのか?っと聞けば「当たり前でしょっ!僕とこっちの君はそんな関係じゃないの!」っとぷりぷり怒る姿に「可愛いやつ」っと笑ってしまった。 その俺の顔に「面がいいぃ」っと顔を覆ったデクにざまぁっと言ってやった。
⑤へ