「高咲、その呼び方は…」
「おいおい、マジかよ…」
「そういう事だァ。」
『ずいぶん、時間がかかってしまいました。』


困ったように笑う奏に、煉獄も宇髄も安堵する。
正直、実弥のことをどうしたもんかと2人で考えていたのだ。


「良かったじゃねぇの、記憶が戻ってよ！」
「うむ！これで不死川も安心できるな！」
「声がでけぇんだよ‼︎‼︎」
『ですが、一つ懸念が…』
「高咲は何か問題があるのか？」
『イチャイチャが出来ません‼︎‼︎』
「んなっ、何言ってやがる⁈」


突然の奏の発言に、実弥は飲み物を吹き出し、煉獄はあっけに取られ、宇髄は笑い出す。


「ギャハハハハハ！そうだよなぁ、今じゃ教師と生徒だもんな。不死川の顔を見てみろよ、煉獄！」
「宇髄、あまりからかうでない。立派な悩みではないか！」
「ひー、腹いてぇ！！」
『そうですよ‼︎せっかく思い出したのに、イチャイチャ出来ないなんて‼︎』
「奏、てめぇはもう黙れやァ。」
『嫌です！だって卒業まで2年半もあるんですよ？どこでイチャイチャするんですか！』
「そうだよな？！奏、もっと言ってやれ！！どこでイチャイチャするんだ？不死川せん」
「一旦黙れやァ！！！」


放課後という事もあって、職員室の窓から勢いよく投げ出された宇髄を見かけた生徒は多く、スマッシュブラザーズ2として語り継がれることになる。




終