学校


『おはよー。』
「おはよう、奏！」
「奏！俺たちの事を思い出したか？！！俺と勝負しろ！！」
『おはよう、炭治郎。伊之助、だから私は覚えてないってば。それに何で戦うのさ…。』
「…奏は、」
『もういいでしょ！ほら、HR始まるよ！』
「そ、そうだな。」


同じクラスメイトの炭治郎と伊之助。
入学式の時にクラスに入った瞬間、


「奏！奏じゃないか！俺たちと同じクラスだったんだな！」
「ワハハハハハ！また奏と戦えるぜっ‼︎」


急に2人から話しかけられた。
まるで遠い昔から知っているかのように…しかし、奏は全く身に覚えがないため困り果てた。


『えっ、と…誰かと間違えてないかな？』
「？！…奏、記憶が…」
『じゃあ、私席につくね？』


悲しそうな顔をする炭治郎。
なぜそんな顔が自分に向けられるのか？
奏は訳がわからずに、自分の先へと移動する。

それ以降、別のクラスの善逸と名乗る黄色い頭の少年からも同じ質問をされる。


『だーかーら！本当に知らないってば！！』


ある日の昼休み、炭治郎・伊之助・善逸・奏の4人で集まっていた時に、奏の堪忍袋の緒が切れた。


『しつっこいよ？！知らないったら知らないの！！！次同じ質問したら、友達やめるからね！！』
「あ、おい！奏！！」


炭治郎が呼び止めるも、奏はそのまま行ってしまった。