短いの
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使いたい資料を探しに倉庫の方にくると、想楽さんが暗がりの中に立っていた。
「あれ、想楽さん?こんなところで何してるんです、かっ!?」
声をかけようとすると、床に置かれている何かにつまずいた。そのまま想楽さんの背中に突進してしまう。思わずしがみついた。
「うわ、すみません!なんかにつまずいちゃいました。…あれ?想楽さん痩せました…?」
「…おい」
「え?うわあ!!桜庭さん?!?!」
上から降ってきた声の違和感に、あわてて想楽さん…と思っていた桜庭さんの背中から離れた。
「あ、あれ?!すみません…!勘違いで…!転んで…!」
「落ち着け。わかっている。」
ペコペコと頭を下げる私に、桜庭さんはやれやれと言ったふうにため息をついた。
ああ、申し訳ない上に、恋人である想楽さんに接するかのように馴れ馴れしくしてしまった…!恥ずかしい…!
「あれー?2人ともこんなところで何してるんですかー?」
暗がりに響く声に私はびくーっとわかりやすく肩を震わせた。
「そ、想楽さん!」
「…暗くないー?」
ぱち、と想楽さんが電気のスイッチを入れたことで、私の狼狽した顔がはっきりと見えたことだろう。
「あ、ああのですね、今日の打ち合わせで使う資料を探しにきたんですが…」
あわあわと喋り出す私に桜庭さんがまた大きなため息をつく。
「…暗くて君と僕を見間違えたらしい。」
「僕と薫先生をー?」
「…たしかに、君と僕は髪型が似ているな。」
「言われてみればそうかもですねー。」
「…さらにつまずいたようだ。まあ、怪我がなくて何よりだ。僕はこれを取りに来ただけだ。用は済んだ。」
私を一瞥して、「気をつけるんだな」と肩を叩いて桜庭さんは部屋を出て行った。
「…桜庭さんが優しくてよかったです。よく見えなくて、想楽さん?って声かけちゃって…転んでぶつかっちゃって…」
やっと落ち着いて想楽さんと話せそうになり、私はえへへと苦笑いしながら説明した。
「僕はそんなに優しくないけどねー」
「え?」
トンと軽く肩を押されて壁に追い込まれたことに気づく。
「僕と他の人間違えて、その上抱きついて…」
「わ、わざとじゃ…あのちょっと…ここ事務所なので…」
事務所の人とはいえ、こんなところ見られるのはあまりよろしくない。
「あの、ひ!!!」
迫ってきた想楽さんにべろりと耳を舐められた。
「…嫉妬させた分、責任とってねー。」
ぱくぱくと口を開けたり閉じたりするしかない私を置いて、想楽さんは出入り口に向かっていく。
「まだお仕事あるんでしょー?待ってるから、帰ってきたら、よろしくねー」
ひらひらと手を振って倉庫を出て行った想楽さんを何もできずに見送った。
……帰るのが怖いような、でも自分の中に嫉妬されて嬉しくなっている気持ちにも気づいてしまい、私の頭は更に混乱するのだった。