短いの
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外は予報通りの雨が降っていた。
事前に言われていた通りの爆弾低気圧のようだ。
………頭が重い。
こんな日は汚れが溜まりやすい。
…が、もう事務所は粗方掃除し終わっている。
日々山村さんも掃除してくれているからな…。
この頭の重さは気圧のせいのようだった。
PCに向かっているプロデューサーの方をチラリと見るとこめかみを抑えて眉間に皺を寄せている。
…ふむ。
「お前さん、ちょっと休憩しないか。」
「え?あ…すみませんなんですか?雨彦さん。」
「お前さんも頭が重いんじゃないか?ちょっと休憩した方がいいんじゃないかと思ってな。」
「あ…やっぱり低気圧だからですかね。雨彦さんもですか?」
「ああ。こんな日はしょっちゅうあったら困るね。」
「あ、私頭痛薬ありますよ。少しソファで横になったらどうですか?」
「そうさな…、まあ、お前さんもちょいとこっちに来てくれ。」
そう言って座っているソファの横をポンポンと叩くと、プロデューサーがふっと笑顔になった。
「そうですね…。少し休憩しましょうか。お茶でも淹れますね。」
「ああ、茶なら山村さんがさっき淹れていってくれたのがここにあるぞ。」
「あ、本当だ。ありがたいですね。」
先程と打って変わってにこやかなプロデューサーがちょこちょこと歩いてこちらに寄ってきて、すぐ隣に腰掛けた。
「…よし、ちょいと借りるぜ。」
プロデューサーの膝を枕にして、ソファに横になった。
「…は?」
「なんだ、お前さんが言ったんだろう。横になったらどうだ、ってな。」
「い、言いましたけども、ソファにって…」
「嫌かい?」
「い、嫌って言うかぁ…」
照れているプロデューサーを見てフッと笑う。
「他の奴らが来るまでしばらく時間がある。それまでいいだろう。」
「や…他の人たちに見られる前に起きてくださいよ。」
「お前さんも寝てもいいぞ。」
「うーん…まあもう動けませんしね…」
「そうだ。諦めな。」
「…しょうがないなあ。」
プロデューサーが穏やかな笑顔でこちらを覗き込んで俺の頭を撫で髪を梳いた。
さっきまでの頭の重さが消えていくのを感じながら眠りについた。
「お疲れ様ですー。…あれー。」
「お疲れ様です、想楽と下で会ったので一緒に…おや。2人とも寝ていますね。」
「ふふー。雨の中、寄り添い眠れば良い心地。仲良しだねー。」
「ふふ、しばらくこのままにしておいてあげましょう。」