短いの
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最近困っていることがある。
雨の日出勤したときに足元がビチャビチャになってしまうこと。
季節の変わり目で服装を選ぶのが難しいこと。
朝起きる時に目覚ましを自分で止めてしまうこと。
そして…
「あ、プロデューサーさんだ。お疲れ様ー。」
「!…想楽さん、お疲れ様です。」
「ふふ、隣に座ってもいいー?」
「……ダメではないですが…」
「まあ、どこに座ろうと僕の勝手だよねー。」
「………」
「ねー、今日はお仕事何時ごろ終わるのー?」
「ど、どうでしょうか…」
「一緒に帰りたいなー」
「………あの、」
「ん?なあにー?」
「……近いんですが!!」
担当アイドルの距離感にとにかく困っている。
「そうかなー。」
「一緒にも帰りません!大体、想楽さん、この間外歩いてる時、手繋ごうとするでしょ!」
「だめー?」
「ダメに決まってるでしょう!」
「えー、だってプロデューサーさんのこと好きだからさー。」
………………全く……理解できない……
今時の若い子ってこうなの…?!
「…な、何度も言っていますが冗談はやめてください。」
「何度も言ってるけど、本気なんだけどなー。」
「なお悪いです…!あのですね…先日も申し上げたとおり、私はプロデューサーで想楽さんはアイドルなんですよ?!そのお気持ちには応えられません!」
「うん、それも聞いたけど、でも人の気持ちっていうのは、どうにもならないものでしょー?僕だって、自分でもどうしようもないんだよー。だから、勝手にプロデューサーさんを好きでいるのは許してよー。」
「う……」
「ね?」
語尾にハートがつく勢いで、上目遣いで顔を覗き込まれる。腕をぎゅっと組まれた。
「コラーーーーッ!!!だ、だからダメでしょ!!!くっつかないでください!!!」
「えー…2人きりの時はいいじゃんー。」
「もっとダメ!!!」
慌てて手を振り解き距離を取る。
そもそも、自分に好意を抱いている(らしい)担当アイドルと、2人きりになることすら悪いのでは!?!?
「ね、プロデューサーさん、好きだよ、本当に。」
「っ……」
「大好き。」
「………」
だんだん想楽さんが近づいてくる。
目の前に来ると、私の頬にそっと手を添えて、本当に切なそうな表情で、逃げられないと感じた。
「だから…今日プロデューサーさんのお家行っていいー?」
「〜〜〜っっっ」
事務所に私の叫びがこだまする。
「っいいわけあるかーーーー!!!!!」
……想楽さんを突っぱねるのに限界が来るのはまた別のお話。