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午後(はざまい)

「舞田くんは、私と付き合って後悔をしたことは」
「ないよ!今までも、これからもね!」
「まだ最後まで言ってないのだが…」

珍しくユニット揃ってのオフの日、類は道夫の家で寛いでいた。次郎は、朝から早々にお馬さんが俺を呼んでいる、と珍しく足取り軽やかに出掛けていってしまった。久々に二人で過ごすオフ、特に何をするでもなく、道夫は本を読み、類はそれを眺めていた。類の鼻歌と、道夫がページを捲る音以外はほとんどしない。そんな静かな昼下がり。

「もしかして、ミスターはざまはおれと付き合ってbadな事でもあった?」
「いや、ないな」
「だよね!」

道夫のベッドに寝転がり、足をパタパタさせながら類は笑っている。ニコニコ、という表現がとても似合う。道夫は本を閉じ、ベッドへと近づいていく。

「男性同士の恋愛は、世間的に受け入れられてはいない。だから、私では少し、その。君を幸せに出来るのかが不安なんだ」

ベッドに座り、自分を見上げる類の頭を撫でる。サラサラとした金髪が、指を擽るように通っていく。道夫も類も男性同士で付き合うという体験は初めてで、手探りでお互いの距離感を探していた。類は元々距離感が近かったが、道夫は真面目な性格からか距離感を測りかねていて。どんな計算でも答えを導き出せないそれは、常に道夫の頭を悩ませている。
類はUmm…と唸り、困ったように眉を八の字にさせ、半身を起こしぎゅ、と道夫を抱きしめる。

「おれはこうしてるだけでhappyなんだけどなぁ…ミスターさばまは、そう思わない?」
「…思う。」
「それでいいんだよ!」

まるでいたずらをする子供のように彼は微笑む。

「それに、何があったって、ミスターはざまは、おれの事so happyにしてくれるんでしょ?」
「…やはり君は、よく分からないな。」
「Why!?おれほどわかりやすいhumanは他にいないよ!?」
「…まあ、君の表情はとてもわかりやすいからな。」


柔らかく微笑み、道夫は類を抱きしめ返す。ぎゅ、と少し強い力を入れれば、ぐぇ、と類は情けない声を出す。互いの体温が肌を介して伝わってくる。そんな些細なことでさえ、2人は幸せになれた。

「ミスターはざま、anxietyはなくなった?」
「ああ。舞田くんのおかげだ。」
「ふふ、You're welcome!」
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