転入編
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「ねぇ聞いた?下崎さん虐められてたんだって!」
「えー!誰に!?」
「それがさぁ。この前転校してきた山田と佐藤だって」
「やば!おとなしそうな顔して怖!!」
クラスでは早速陽菜と瑞稀の話題で持ちきりだ。なんでこんなことが広まったかというと下崎が自分で言ったのだ。それに下崎を可愛がっている不二と菊丸もクラスに話してそこからどんどん話しが広まった。今の2人に味方はいない。
下崎「私が悪いんだよぉ。なんか気に障る事しちゃったんだもん・・。」
不二「美空は悪くないよ。ちゃんとしてたじゃないか」
菊丸「そうそう!悪いのはあいつらなんだにゃー!」
ぐすぐすと泣き真似をしながら不二にぺったりとくっつく。不二は下崎の肩を抱くようにして慰めていた。その様子を見てクラスメイトは「最低だよ!」「やり返そう!」そういうとまだ教室に来てない瑞稀と陽菜に嫌がらせを仕掛ける。仕掛けは簡単。5人くらいでバケツに水をたくさん入れたものを持って入ってきた瞬間にかけるという。
「きた!」
ガラガラとドアが開いた。「せーの!」と合図をし水をバシャーっとかけた。ぽたぽたと水が床に滴り落ちる。ぴちょんと音をさせながら濡れた髪の毛から水滴が落ちる。
陽菜「・・・。」
瑞稀「・・・。」
2人は俯きながら体を震わせた。
「あっれー!?おねしょでもしたの!?」
「床がびちょびちょじゃん!」
「きゃははは!!速く床拭きなさいよ!」
「美空を虐めやがって!!」
ドンッと後ろから蹴り飛ばされ陽菜と瑞稀は床に体を打ち付けた。床に倒れこんだ瞬間にクラスの人間がぐるっと2人を囲んだ。下崎は相変わらず不二と菊丸に守られたままだった。
陽菜「な!・・なに・・・するんですか。」
瑞稀「・・・・。」
「お前ら美空虐めただろ?」
陽菜「虐めてません。」
「ふざけないでよ。この子がなにしたって言うのよ!」
瑞稀「がは!!」
クラスメイトの女子生徒が瑞稀の顔面を足で蹴った。ガハッと吐血をし口の中が切れて血の味が口の中に広がる。それを合図とともにクラスの男子が陽菜と瑞稀に殴りかかる。陽菜は体を無理やり起こされ逃げられない様に捕まえられていた。ほかの男子生徒が腹部や大腿部を蹴る。抵抗ができないのでされるがままだ。
陽菜「やめ・・・て!」
「黙れ。お前は生きてる価値はねぇ。」
陽菜「っ・・・。」
不二「泣いても無駄だよ。せっかく美空が虐められなくなったのに君たちのせいでまた苦しむなんてかわいそうでしょ?」
陽菜「やってません・・。」
不二「美空が泣いてたんだからそれが事実でしょ。いい加減にしなよ」
不二が陽菜の髪の毛を掴む。幸い掴まれた部位は側頭部だったので顔は隠れた。痛いと言うが不二は掴む力をさらに強めた。
瑞稀「やめて!!」
菊丸「うるさいよ!」
瑞稀「げほ!!ごほ!!」
止めに入ろうとした瑞稀が起き上がろうとした瞬間菊丸が起き上がれない様に足で背中を踏んだ。ほかのクラスメイトが足と手を押さえつけて動けない様にした。
菊丸「むかつくにゃー。」
瑞稀「やだ!やめて・・・。」
菊丸「にゃははは!泣いても辞めてあげなーい!」
遠慮なく菊丸は瑞稀の腹部を殴って行く。何回も何回も腹部を蹴られ吐いてしまった。菊丸は「うわ!汚い!」と言いすぐさま瑞稀から離れた。その瞬間に瑞稀は素早く陽菜の手を握って逃げた。クラスメイトに追いかけられたが2人は足が速いので誰もついてこれなかった。陽菜たちが去った後の教室は・・・。
不二「僕たちはこれからも美空を守るから。」
菊丸「そうだにゃー!悪い奴は全員敵だー!!」
下崎「みんなぁ・・・。うれしい。ありがとお!」
涙目で笑う下崎にクラスメイトはドキッとした。女子は可愛い美空を守らなきゃ!という正義感に駆られていた。そしてクラスから逃げた陽菜たちは公園に来ていた。
陽菜「あー痛いよ!!」
瑞稀「しゃぁねぇだろ?殴られてんだから。」
2人は公園のベンチに座って怪我の手当てをしていた。家に帰ると家族にばれてしまいそうだからだ。
陽菜「しかしさぁー!あの学校終わってるね!」
瑞稀「あぁ。あいつ中心になってるな。」
陽菜「まじできもくない?」
瑞稀「だなー。桜乃があんな女に虐められてたとか・・・殺してぇなー。」
陽菜「瑞稀が言うとマジに聞こえるからやめてー!」
瑞稀「うっせ!・・あー口がまだ酸っぱい。」
陽菜「よく吐けたよね!」
瑞稀「ばれないように髪の毛で顔隠した瞬間に指を喉の奥までぶち込めば誰でも吐くだろ?」
陽菜「わたしにはできないわ!」
瑞稀「あんな程度の力であたしをやれると思ったのかよ。だせ」
陽菜「これだからお嬢は怖いわ」
瑞稀「うるせ。サボろうぜ。だるい」
そういうと2人は公園のベンチにダラーっと座りボケーとしていた。
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