転入編
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【テニスコート】
授業も終わりマネージャー業務2日目の陽菜と瑞稀。
1番先に来ていたのでコートのネット張り、ボール準備、ラケットの準備など雑務をしていた。残りはドリンクを作るだけだと思い準備に向かった。そのドリンクを作っている最中にぞろぞろとテニス部部員が部活にやってきた。
陽菜「てかあいつまだ来ないの?」
瑞稀「おい、口調戻ってんぞ」
陽菜「瑞稀もね!」
瑞稀「うるせぇよ。」
2人がドリンクを準備していた時、下崎美空がやってきた。
下崎「ちょっと!ドリンクまだ!?早くしてよ!!」
陽菜「す!すみません!!」
瑞稀「もう少しです・・・。」
下崎「さっさとしてよ!!私が持っていくんだから!!」
ドカッとベンチに脚を組んで座り仕事もせずスマホをいじってた。陽菜はそれに対して注意をする。
陽菜「あ!あの!今は部活中なので・・スマホはちょっと・・。」
下崎「はぁ!?なんなの!?口答えするの!?」
瑞稀「ち!ちがいます!部活中なので、スマホはよくないです!」
下崎「あー!うざいうざい!!あんたたち昨日が初マネージャーなのに!!みんなに気に入られてむかつくのよ!!かして!!」
陽菜が持っていたドリンクが入っていたボトルを強引に奪うと蓋を開けてそれを自分自身の頭からかぶった。
陽菜「な・・なにを!」
瑞稀「風ひいちゃいますよ!」
下崎「あんたたちも覚悟しなさい!!」
持っていたボトルを陽菜の足元に投げつけた。そして下崎は大きな声で叫んだ。
下崎「きゃぁぁぁぁぁあ!!!」
陽菜「(なるほどね。)」
瑞稀「(3・2・1・・・来た。)」
バタバタと足音が近づいてきた。陽菜は理解していたこの状況を。桜乃もこういう風にはめられたってわけねと。足音が陽菜たちの後ろで止まった。
不二「どうしたの!?」
菊丸「え・・・?なにこれ。」
大石「何があったの??」
乾「なぜ美空が濡れているんだ?」
桃城「おい!!美空先輩!!」
海堂「おめぇがやったのか!?」
河村「大丈夫!?」
ぐいっと陽菜の胸倉を海堂が掴む。不二は下崎にジャージを肩にかけた。下崎はグスグスとウソ泣きをしていた。
手塚「どういう状況だ?」
下崎「陽菜ちゃんが!!私のことむかつくって言ってドリンクを頭からかけたのぉ!!私何も悪いことしてないのにぃ!周助ぇ怖いよぉ!」
大石「なんて事を!」
桃城「弱いものいじめはいけねぇな!いけねぇよ!」
乾「美空はこっちおいで。」
下崎「うん。ありがとぉ。」
下崎は乾と手塚に連れてその場を離れた。その立ち去るときに下崎は2人をみてニヤッと不気味な笑みを浮かべていた。その表情は陽菜と瑞稀は絶対に見逃さなかった。そして不二と菊丸が2人の前に立った。
不二「さて、どうしようか?」
菊丸「やっと美空に平和が戻ったと思ったんだけどにゃぁ。」
河村「美空・・・前にもいじめられてたんだよ。」
海堂「次、美空先輩がいじめられたら守ろうって決めたんだよ!」
陽菜「い、いじめなんて!してません!」
桃城「あの竜崎桜乃ってやつが美空先輩を昔いじめてたんだよ!だから俺たちが制裁を下したんだよ!今度は俺たちがお前らから美空先輩を守るんだ!!」
瑞稀「がは!!」
桃城が瑞稀の左頬を拳で殴った。殴られた反動で瑞稀は後ろに倒れこんだ。
陽菜「大丈夫!?」
瑞稀「へ・・平気です。」
海堂「ぶっ飛ばす!!」
桃城「おらぁ!!」
河村「許さないよ!」
不二「ばれないところに・・・ね?」
菊丸「にゃにゃにゃ!」
桃城と海堂と河村が陽菜と瑞稀を殴る。ばれないような腹部、背中を殴られる。不二と菊丸はそれを近くで見ていただけだった。手を出すのは桃城、海堂、河村だった。「あぁ、こうやって桜乃もやられたんだと」そう2人は思った。しばらく殴られ気を失った2人。
不二「あれ?気失ったかな?」
菊丸「おーい?」
陽菜「・・・。」
瑞稀「・・・。」
河村「気失っているね」
桃城「はっ!自業自得だっての!」
海堂「部活戻るっす。」
ごろっと2人を地面に放置したまま部活に戻った不二達。
越前「ふわぁ。ねむ・・・!!先輩!!!」
ファンタを飲みながら少し休憩しようとした越前が見たものは陽菜と瑞稀が吐血して体に傷ができて倒れていた2人だった。
越前「先輩!!起きて!!」
陽菜「・・・。」
越前「ねぇ!!」
瑞稀「・・・。」
起きない2人に対して越前の表情が悪くなる。誰か人呼んでこようとした越前が立ち上がる瞬間に瑞稀が越前の手首を掴んだ。
越前「先輩・・・。」
瑞稀「だ、大丈夫よ。」
陽菜「私も・・平気です。」
越前「・・・これ先輩たちっすか・・・?」
陽菜「え?」
越前「俺の先輩たちがやったんすか!?」
瑞稀「違うよ。」
越前「だって、あの時と似てる・・・。」
ぎゅっと拳を握って越前は俯いていた。「どういうこと?」と陽菜が聞くと越前は口を開いた。
越前「前にもこんなことあったんす・・・。俺の同じクラスの竜崎桜乃っていう子が・・・青学の合宿の際にお手伝いで臨時マネしてくれて・・・その時に・・・。」
陽菜「こういう風に合ったと?」
越前「うっす。俺は竜崎がそんな事するはずないって思ってるんすけど誰も信じてくれなくて・・・。」
瑞稀「君は竜崎桜乃の味方?」
越前「当たり前じゃん!」
瑞稀「そうなんだ。でも私たちに関わると越前君も酷い目に合うかもしれません・・・。」
越前「先輩たちは俺が守ります。」
陽菜「かっこいー。」
越前「なんすか。」
陽菜と瑞稀は少し安堵していた。この腐ったテニス部にも桜乃の味方が1人でもいることが嬉しかった。そしてここから本格的に陽菜と瑞稀がテニス部にいじめられることになる。