お題365
ファインダー越しのその瞳に、私は恋をした。
私はしがないカメラマン。
元から人に興味がなくて野生のポケモンをメインで撮っている。
時々リーグの写真を撮る人が足りないなどで呼び出されていたりする。
今日はまさにリーグの日。
本当に申し訳ないとは思うけど、ジムリーダーすら名前が曖昧だったりする興味のなさで察して欲しいとは思う。
周りの子が〇〇がかっこいいだの、可愛いだの綺麗だの。
それよりポケモンの方がかっこいいし可愛いし綺麗だとすら思ってる。
けど、仕事は仕事なのできちんとこなしますよ。
「ちゃんと仕事してる?」
「?…あぁ、ソニア。やってる、仕事だもの」
「いっつもワイルドエリアにいるから、そろそろ私も忘れられたかと思ったよ」
「そんなわけないでしょ、ちゃんと覚えてるってば」
「で、今日は誰の試合?」
「ジュラルドンとリザードン」
「ダンデくんとキバナさんか」
「ちゃんと人も撮ってこいって怒られちゃった」
「ポケモンしか見えてないから」
「……興味なくて」
「けど仕事なんでしょ、頑張りなね」
「はいはい」
ポケモン関係で知り合ったソニアはやっと私が覚えた人の名前だったりする。
っと、そろそろ行かないと。
肩にかけたカメラを手に持って撮影の関係者エリアへと入る。
スタジアムは満員。人気の対戦なんだろう、すでに盛り上がっている。
カメラのファインダーを覗き込んで、ピントを合わせる。
…大丈夫、私の愛機は今日も絶好調だ。
わああぁ、と声が上がる。
入場だ。
しっかり構えてシャッターを切る。
数枚取ったところで画像を一旦確認する。
いい感じだ。
試合が始まる、カメラを構えて覗き込んだ時
目があった、気がした。
爛々とした闘志の宿ったグリーンが、ファインダー越しに突き刺さる。
人の良さそうな笑みを浮かべていたはずなのに、ぎゅっと釣り上がった目が、私を捉えて離さない。
…これは…困ってしまった…。
一目惚れなんて、あるわけないなんて…もう言えない。
シャッターを切る手が止まらない。
これは間違いなく
「好き、…だ。」
私はしがないカメラマン。
元から人に興味がなくて野生のポケモンをメインで撮っている。
時々リーグの写真を撮る人が足りないなどで呼び出されていたりする。
今日はまさにリーグの日。
本当に申し訳ないとは思うけど、ジムリーダーすら名前が曖昧だったりする興味のなさで察して欲しいとは思う。
周りの子が〇〇がかっこいいだの、可愛いだの綺麗だの。
それよりポケモンの方がかっこいいし可愛いし綺麗だとすら思ってる。
けど、仕事は仕事なのできちんとこなしますよ。
「ちゃんと仕事してる?」
「?…あぁ、ソニア。やってる、仕事だもの」
「いっつもワイルドエリアにいるから、そろそろ私も忘れられたかと思ったよ」
「そんなわけないでしょ、ちゃんと覚えてるってば」
「で、今日は誰の試合?」
「ジュラルドンとリザードン」
「ダンデくんとキバナさんか」
「ちゃんと人も撮ってこいって怒られちゃった」
「ポケモンしか見えてないから」
「……興味なくて」
「けど仕事なんでしょ、頑張りなね」
「はいはい」
ポケモン関係で知り合ったソニアはやっと私が覚えた人の名前だったりする。
っと、そろそろ行かないと。
肩にかけたカメラを手に持って撮影の関係者エリアへと入る。
スタジアムは満員。人気の対戦なんだろう、すでに盛り上がっている。
カメラのファインダーを覗き込んで、ピントを合わせる。
…大丈夫、私の愛機は今日も絶好調だ。
わああぁ、と声が上がる。
入場だ。
しっかり構えてシャッターを切る。
数枚取ったところで画像を一旦確認する。
いい感じだ。
試合が始まる、カメラを構えて覗き込んだ時
目があった、気がした。
爛々とした闘志の宿ったグリーンが、ファインダー越しに突き刺さる。
人の良さそうな笑みを浮かべていたはずなのに、ぎゅっと釣り上がった目が、私を捉えて離さない。
…これは…困ってしまった…。
一目惚れなんて、あるわけないなんて…もう言えない。
シャッターを切る手が止まらない。
これは間違いなく
「好き、…だ。」