僕が守るべきもの
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2.
それから数日後。
この日彼女は有給を前もってもらったというので朝からゆっくりしていた。自分も昼からポアロへの勤務なので彼女と一緒に家事をこなしていく。
ポアロへは黒の組織との決着が着いた後もシフトを減らしつつもまだ居座って安室透を演じている。その方が何かと都合がいい。
「今日体調がいいのでお金おろしてから病院に行ってみます」
風邪気味が続いてるみたいだし、と言う彼女。
「本当に風邪ですか?」
「えっ?そうだと思うけど…」
ズビッと鼻をすする音がしてティッシュを渡す。
「気をつけて下さいね」
「うん。零さんも」
お昼を一緒に食べたが彼女は食欲がないと残してしまう。朝もあまり食べていなかったように思う。ちゃんと食べるように言ったが食欲がないの一点張り。そうこうしているうちに自分はポアロへ行く時間になった。彼女は午後からの受診で行くためこれから少し休むという。午前中の内に行こうと言ったのだが多いだろうから、と拒否された。
ーー本当に大丈夫だろうか
胸騒ぎがして落ち着かない。ポアロに着いてからもその様子は梓さんにバレてしまいどうしたのかと聞かれる始末。
「久々に来てくれたと思ったらどうしたんですか?どうせ奥さんと喧嘩でもしたんでしょう?」
と、半分怒りながら聞かれた。彼女の調子が悪いことを話したら「だったらなんで着いていかなかったんですか!」と本気で怒られてしまった。
「診察が終わってからでいいので行ってきて下さい」
「しかし梓さんを一人仕事をさせるわけには…」
「何言ってるんですか!私なら大丈夫ですよ!」
ピークのお昼は過ぎましたから!ほら早く!、と背中を押されてお言葉に甘えて向かう事に。
ポアロを出て彼女のスマホに着信を入れるが反応がない。二回かけるが応答なし。診察中か?とも思って車にエンジンをかける。ひとまず家に帰ってもう一度着信を入れてみるがやはり応答がない。
ーー嫌な予感がするな
ピリリリ…
スマホに着信が入り彼女かと思って確認するが部下の風見だった。
「なんだ」
『降谷さん!TVみて下さい!』
TV?と不信に思いながら電源を入れる。画面に映し出されたのはニュースの中継でここからさほど遠くない場所だった。内容は銀行強盗で中にいた従業員と客が人質になっている、と。
ーー『お金をおろしてから病院に…』
その時、昼間に彼女と話した内容を思い出した。心臓が嫌に速く打ち付け始めた。
「風見、なんで俺に知らせた」
『なんでって…人質にハルさんがいるんです!!』
「…クソッ!だったらそれを早く言えっ!!」
スマホ画面を乱暴に押してソファーに拳を叩きつけた。そして深呼吸をするともう一度TVを観る。銀行名、人質の大まかな人数、中の様子など伝えているがより具体的な内容は分からなかった。TVに目暮警部達の姿が映りそれを確認した後に車の鍵を持ちマンションを出る。
エンジンをかけた後、無我夢中で走った。狭い道を走ってサイドミラーが破損しようが、渋滞に巻き込まれそうになっても横をすり抜け、スピードを加速させる。銀行のすぐ近くに車を停めると慌てて降りた。イヤホンを取り付け風見に連絡を入れる。
「風見か」
『降谷さん!』
「詳しい状況は?」
『犯人は恐らく2人、拳銃を所持。客10名と従業員10名を人質にとって立て籠もっています』
「分かった。どこからか侵入できるポイントがないか探ってくれ」
『了解!』
ーーどうか無事でいてくれ
そう願わずにはいられなかった。
それから数日後。
この日彼女は有給を前もってもらったというので朝からゆっくりしていた。自分も昼からポアロへの勤務なので彼女と一緒に家事をこなしていく。
ポアロへは黒の組織との決着が着いた後もシフトを減らしつつもまだ居座って安室透を演じている。その方が何かと都合がいい。
「今日体調がいいのでお金おろしてから病院に行ってみます」
風邪気味が続いてるみたいだし、と言う彼女。
「本当に風邪ですか?」
「えっ?そうだと思うけど…」
ズビッと鼻をすする音がしてティッシュを渡す。
「気をつけて下さいね」
「うん。零さんも」
お昼を一緒に食べたが彼女は食欲がないと残してしまう。朝もあまり食べていなかったように思う。ちゃんと食べるように言ったが食欲がないの一点張り。そうこうしているうちに自分はポアロへ行く時間になった。彼女は午後からの受診で行くためこれから少し休むという。午前中の内に行こうと言ったのだが多いだろうから、と拒否された。
ーー本当に大丈夫だろうか
胸騒ぎがして落ち着かない。ポアロに着いてからもその様子は梓さんにバレてしまいどうしたのかと聞かれる始末。
「久々に来てくれたと思ったらどうしたんですか?どうせ奥さんと喧嘩でもしたんでしょう?」
と、半分怒りながら聞かれた。彼女の調子が悪いことを話したら「だったらなんで着いていかなかったんですか!」と本気で怒られてしまった。
「診察が終わってからでいいので行ってきて下さい」
「しかし梓さんを一人仕事をさせるわけには…」
「何言ってるんですか!私なら大丈夫ですよ!」
ピークのお昼は過ぎましたから!ほら早く!、と背中を押されてお言葉に甘えて向かう事に。
ポアロを出て彼女のスマホに着信を入れるが反応がない。二回かけるが応答なし。診察中か?とも思って車にエンジンをかける。ひとまず家に帰ってもう一度着信を入れてみるがやはり応答がない。
ーー嫌な予感がするな
ピリリリ…
スマホに着信が入り彼女かと思って確認するが部下の風見だった。
「なんだ」
『降谷さん!TVみて下さい!』
TV?と不信に思いながら電源を入れる。画面に映し出されたのはニュースの中継でここからさほど遠くない場所だった。内容は銀行強盗で中にいた従業員と客が人質になっている、と。
ーー『お金をおろしてから病院に…』
その時、昼間に彼女と話した内容を思い出した。心臓が嫌に速く打ち付け始めた。
「風見、なんで俺に知らせた」
『なんでって…人質にハルさんがいるんです!!』
「…クソッ!だったらそれを早く言えっ!!」
スマホ画面を乱暴に押してソファーに拳を叩きつけた。そして深呼吸をするともう一度TVを観る。銀行名、人質の大まかな人数、中の様子など伝えているがより具体的な内容は分からなかった。TVに目暮警部達の姿が映りそれを確認した後に車の鍵を持ちマンションを出る。
エンジンをかけた後、無我夢中で走った。狭い道を走ってサイドミラーが破損しようが、渋滞に巻き込まれそうになっても横をすり抜け、スピードを加速させる。銀行のすぐ近くに車を停めると慌てて降りた。イヤホンを取り付け風見に連絡を入れる。
「風見か」
『降谷さん!』
「詳しい状況は?」
『犯人は恐らく2人、拳銃を所持。客10名と従業員10名を人質にとって立て籠もっています』
「分かった。どこからか侵入できるポイントがないか探ってくれ」
『了解!』
ーーどうか無事でいてくれ
そう願わずにはいられなかった。