君に、明日
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
3.
「講義は終わった?」
「うん、終わったよ。それで話を…誰?」
「ああ、ごめん。僕の友達、ジャンだよ」
「おめぇか?マルコの恋人だと言ってるや、「ジャン!!」」
「はっ?!」
「えっ?」
ジャンが彼女の顔を見るや否や口悪く言い始めたのだがそれを彼女が名前を呼んで止めると抱擁しているじゃないか。どういうことなのか。彼女はジャンのことも知っている、ということなのか…
「は、離せよ!俺はお前とは初対面だっつの!」
「ほんとに?何も覚えてないの?」
「ああ?何言ってやがる…覚えてるも何も……」
「マルコもそんな反応だった…」
二人ともまだ記憶が、そんな事を独り言のように呟いているためジャンと顔を合わせると肩を竦めた。とりあえず近くのカフェに入り彼女の話を聞いた。その内容は奇想天外な話でそんな事があるのかと驚くばかりだ。
「はっ。信じらんねぇな。前世だ?巨人だ?兵士だ?訳の分からねえことを言うんじゃねぇよ。もっと理屈でものを話しやがれ」
「何よ。こっちのジャンも口が悪いのね。それに相変わらず馬面で嫌味を垂らして……」
「ああ?!もっぺん言ってみろ!てか、馬面は関係ねぁだろ!この変人女が!!」
「なんですって?!何よこのナルシスト野郎!!」
なんだと!、なによ!と口喧嘩が始まり二人を宥めるが何故かその光景が懐かしく感じて笑ってしまう。
「っんだよ、マルコ。笑うな。気持ち悪りぃじゃねぇか」
「いや、なんだか懐かしくて心が落ち着くんだ。前にもこんなことがあったような気がして」
「それはそうよ。昔もこんな風に私とジャンは言い合いをしてたんだから」
それをマルコがいつも止めてくれて…、その様子を思い出したのかクスリと笑う彼女。その表情を見て体の内側から熱い何かがこみ上げる。そうだ、自分は彼女がこんな風に笑うのが好きでいつも見ていた。
—— いつも?
自分だけど自分じゃない何かが現れて混乱する。
「マルコ、大丈夫?」
「ああ、うん……大丈夫、」
「変な女がいきなり現れて気も動転するに決まってんだろ」
「変な女ですって…?」
「他にどういやいいんだよ」
そしてまた二人のいがみ合いが始まる。
「ジャン、もうやめなよ。女の子なんだから。相手がエレンならまだしも……」
そこまで言って止める。
今自分はなんて言った?エレン?
「マルコ、思い出したの?」
「いや…口が勝手に……」
「…俺もそいつの名前に聞き覚えがある」
「それはそうよ。エレンはジャンと一緒に調査兵団に入って壁の中の人類を救ったんだから」
「はっ?また訳のわからねぇ事を言いやがって…」
二人の会話を聞いていたが昨日から色んな事が起きすぎて頭が痛い。
「整理してみよう。僕たち三人は前世からの知り合いで兵士で同期だった。僕と君は恋人になったその日に、初任務を迎え僕は殉職した…そして僕達は転生して記憶がない…」
「そういうこと」
「信じられっかよ」
「ジャン。まだあるよ。きっとこれは僕たちだけじゃない。他にもいるはずだ…記憶がないだけで転生してる人達が…エレンって名前の子……とか」
おいおい、とジャンが呆れたように話すがそう思わなければ思考が合致しない。そして話が落ち着いたところで解散することになった。
「…マルコ、私の事思い出してくれる?」
店を出てジャンと分かれた後、彼女に話しかけられた。
「どうだろう…思い出すかわからない、としか言えないね」
「そう、だよね……」
辛そうな彼女を顔を見てその頬に手を伸ばして触れた。彼女にはさっきみたいに笑ってほしい……頬に手を添えたまま顔を近づけると反対側の頬にキスをする。顔を離せば真っ赤になっている彼女。
「な、マルコ…?!」
「えっ、わっ!ごめん!」
キスした頬に手を当てて驚く彼女を見て自分も慌てて距離をとった。何をしているんだ自分は。
「ごめん…体が勝手に、」
「うん…平気。でもありがとう。前世ではキスなんてされなかったら」
だから嬉しい、はにかんで笑う彼女を見て抱きしめたい衝動に駆られる。本当に一体自分はどうしたというのか。まるで抑制が効かない……逃げるようにしてその場を離れ帰路につく。考えることは彼女や前世の自分。困惑したまま就寝するがなかなか寝付けなかった。
「講義は終わった?」
「うん、終わったよ。それで話を…誰?」
「ああ、ごめん。僕の友達、ジャンだよ」
「おめぇか?マルコの恋人だと言ってるや、「ジャン!!」」
「はっ?!」
「えっ?」
ジャンが彼女の顔を見るや否や口悪く言い始めたのだがそれを彼女が名前を呼んで止めると抱擁しているじゃないか。どういうことなのか。彼女はジャンのことも知っている、ということなのか…
「は、離せよ!俺はお前とは初対面だっつの!」
「ほんとに?何も覚えてないの?」
「ああ?何言ってやがる…覚えてるも何も……」
「マルコもそんな反応だった…」
二人ともまだ記憶が、そんな事を独り言のように呟いているためジャンと顔を合わせると肩を竦めた。とりあえず近くのカフェに入り彼女の話を聞いた。その内容は奇想天外な話でそんな事があるのかと驚くばかりだ。
「はっ。信じらんねぇな。前世だ?巨人だ?兵士だ?訳の分からねえことを言うんじゃねぇよ。もっと理屈でものを話しやがれ」
「何よ。こっちのジャンも口が悪いのね。それに相変わらず馬面で嫌味を垂らして……」
「ああ?!もっぺん言ってみろ!てか、馬面は関係ねぁだろ!この変人女が!!」
「なんですって?!何よこのナルシスト野郎!!」
なんだと!、なによ!と口喧嘩が始まり二人を宥めるが何故かその光景が懐かしく感じて笑ってしまう。
「っんだよ、マルコ。笑うな。気持ち悪りぃじゃねぇか」
「いや、なんだか懐かしくて心が落ち着くんだ。前にもこんなことがあったような気がして」
「それはそうよ。昔もこんな風に私とジャンは言い合いをしてたんだから」
それをマルコがいつも止めてくれて…、その様子を思い出したのかクスリと笑う彼女。その表情を見て体の内側から熱い何かがこみ上げる。そうだ、自分は彼女がこんな風に笑うのが好きでいつも見ていた。
—— いつも?
自分だけど自分じゃない何かが現れて混乱する。
「マルコ、大丈夫?」
「ああ、うん……大丈夫、」
「変な女がいきなり現れて気も動転するに決まってんだろ」
「変な女ですって…?」
「他にどういやいいんだよ」
そしてまた二人のいがみ合いが始まる。
「ジャン、もうやめなよ。女の子なんだから。相手がエレンならまだしも……」
そこまで言って止める。
今自分はなんて言った?エレン?
「マルコ、思い出したの?」
「いや…口が勝手に……」
「…俺もそいつの名前に聞き覚えがある」
「それはそうよ。エレンはジャンと一緒に調査兵団に入って壁の中の人類を救ったんだから」
「はっ?また訳のわからねぇ事を言いやがって…」
二人の会話を聞いていたが昨日から色んな事が起きすぎて頭が痛い。
「整理してみよう。僕たち三人は前世からの知り合いで兵士で同期だった。僕と君は恋人になったその日に、初任務を迎え僕は殉職した…そして僕達は転生して記憶がない…」
「そういうこと」
「信じられっかよ」
「ジャン。まだあるよ。きっとこれは僕たちだけじゃない。他にもいるはずだ…記憶がないだけで転生してる人達が…エレンって名前の子……とか」
おいおい、とジャンが呆れたように話すがそう思わなければ思考が合致しない。そして話が落ち着いたところで解散することになった。
「…マルコ、私の事思い出してくれる?」
店を出てジャンと分かれた後、彼女に話しかけられた。
「どうだろう…思い出すかわからない、としか言えないね」
「そう、だよね……」
辛そうな彼女を顔を見てその頬に手を伸ばして触れた。彼女にはさっきみたいに笑ってほしい……頬に手を添えたまま顔を近づけると反対側の頬にキスをする。顔を離せば真っ赤になっている彼女。
「な、マルコ…?!」
「えっ、わっ!ごめん!」
キスした頬に手を当てて驚く彼女を見て自分も慌てて距離をとった。何をしているんだ自分は。
「ごめん…体が勝手に、」
「うん…平気。でもありがとう。前世ではキスなんてされなかったら」
だから嬉しい、はにかんで笑う彼女を見て抱きしめたい衝動に駆られる。本当に一体自分はどうしたというのか。まるで抑制が効かない……逃げるようにしてその場を離れ帰路につく。考えることは彼女や前世の自分。困惑したまま就寝するがなかなか寝付けなかった。