Erwin/調査兵
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3.
「ちょ、団長?!」
「じっとしてなさい。落ちる」
「いやいや!歩けますから!」
「その足でか?」
「そうですよ!」
「ははっ、ヒールを投げつけるとは勇ましいな」
いやいや、答えになってない!早く降ろしてほしい!、そう思っているとソファーに降ろされた。そして跪くと足を持ち上げしげしげと眺め始めたではないか。
「だ、団長!離して下さい!」
「ふむ、やはり少し赤くなってるな」
「それぐらい大丈夫ですから離してっ」
「君は貴重な戦力だからな。足に怪我を作ってしまった責任を感じている」
「いやいや。そんな責任感じなくていいです!それより団長!あの男を捕まえるためにこの会食を開いたんですね、」
なんで言ってくれなかったんですか?!、と聞けばクスリと笑う彼。面白いことなど言っていないのに笑われてなんだか釈然としない。
「君に話せば戦闘オーラがだだ漏れだろうからな」
「なんですかそれ、」
「せっかく着飾ってるんだ。楽しんでもらいたくてな」
「全くもって楽しくなかったです」
「君はそうだが、周りの男性は君に見惚れていた」
「そんなの知りません」
「私の方が気が気でなかった」
「どういう、ーっ!」
どういう意味か尋ねようとしたらまだ手の中にある脚にキスを落とされペロリと舐められた。
「ーゃッ、何して?!」
「君に注がれる視線を気にしてないとでも思ったか?」
「別に気にしなくても、」
「気にする。さっきも男とやり合うのを冷や冷やしながら見ていたよ」
「見てたんですか?!」
だったらなんでもう少し早めに助けてくれなかったのか。まぁあんな奴に負ける気はしないが気分が悪くて仕方がなかったのだ。足元にいる団長を睨みつける。
「許してくれ。タイミングを見計らっていたんだ。それに君なら大丈夫だと思っていたからな」
「それはどうも」
そんなこと言われても嬉しくない。女扱いされないのは慣れているが自分は今ドレスを着てるわけで少なからず乙女心はある。少しは。何も求めはしないが現実は虚しいものだ。
「そろそろお開きだ」
彼は立ち上がるとまた自分を横抱きにして歩き出す。だから歩けるのに。
「裸足の女性を歩かせるとでも?」
そこで自分を女性扱いしてくる団長。気恥ずかしくなるからやめてほしいのに。
「別に女扱いしなくてもいいですよ」
「何を言ってる。君は魅力ある女性だ」
「またまた。お世辞はいりません」
「お世辞ではないのだが」
ふむ、と困ったようにぶっとい眉毛を寄せるのでおかしくなって彼の腕の中で笑ってしまった。
「ふっ、そんなことで困らなくても」
クスクスと笑っていたらピタリと歩みを止める団長。馬車の前で止まったが踵を返してまた館の中に入っていく。
「団長?」
「ここで待っていてくれ」
ソファーに降ろされ待つように言われた。そしてこの館の持ち主であろう貴族と何か話をつけている。話が済んだのか召使いと一緒に戻ってきた。そしてまた抱えられるので何がどうしたのか団長に聞いても何も話さない。ある扉の前に来ると召使いは扉を開けてどこかへ行ってしまい、団長はその中へ入ると扉を体で閉めた。部屋の中には大きなベッドや家具が置いてある。客人用の部屋のようだ。その大きなベッドに自分を下ろすと扉に向かい鍵をかけた。何故だろうか。団長から放たれるオーラがいつもと違う。
ベッドの上で起き上がるとタキシードを脱ぎながら近付いてくる団長に後退りをしてしまう。
ギシッ、
ベッドに乗っても尚近付いてくる団長に何も言えなくて後ずさるが背中に壁が当たり逃げ場を失ってしまった。目の前に彼の顔がくると手を伸ばして髪留めをとり、髪を解かれた。
「君は女扱いするなと言ったな」
そこでやっと口を開いた団長。肩に羽織っていたストールも取られると胸元が露わになる。団長はそこに一瞬視線を落とした後、指で鎖骨をなぞり露出しているデコルテ部分にも触れてきた。それがくすぐったくて身じろぐ。
「ーッ、団長、やめてっ、」
「私には充分魅力的な女性だ」
露出している胸の部分に唇を這わせちゅちゅッと小さな音を立てて吸い付いてくる。初めての感覚に戸惑い、やめて欲しくて団長の肩を押す。
「ゃッ、やめて、団長…ゃだッ、」
「いつもの会食は疲れるだけなんだが今日は違った」
急にそんな話をするので団長の瞳を見る。碧い瞳が真っ直ぐ自分を捉えて離さない。
「君がいたから楽しめた」
「そうですね。和やかに会話してましたから」
「君が側にいたからな。落ち着けて話ができた」
これがリヴァイだったらそうはいかない、と一瞬苦笑いをした団長に自分も兵長がいる姿を想像すると小さく笑ってしまった。
「確かに、」
「それに君とこうして二人きりになれた」
また鎖骨部分に吸い付いてきた団長。
「ちょ、ほんとにやめて下さいッ、」
「私が君を女にさせてあげよう」
「いやッ、要らない!要りません!」
「ははッ、そんなに拒否しなくても」
「なります!私じゃなくても他にも女らしい女性がたくさんいます!」
「君がいいんだ」
「ーーっ?!」
「今日もそうだが、壁外調査でも君がいると思うと安心できる」
「買い被りすぎです…」
「私は兵士としても女性としても評価している」
獲物を捕らえるような瞳で見つめ今にも食べられそうだ。
「、それは、光栄です、」
やっとの思いで声を出してみたけどいつものような勢いはない。自分が情けなくなる。
「そんな表情もそそられるな」
ふっ、口元を緩めた団長が耳にかぶりついてきた。
「ーひゃぅ?!」
咄嗟の事に変な声が出て両手で口を覆った。団長は面白いおもちゃでも見つけたと言わんばかりの顔で悪戯な笑みを浮かべている。
「今夜は長い。存分に楽しもうじゃないか」
「いや、いいです!帰ります!」
「馬車は帰らせた」
「ーーっ!団長なんて嫌いですッ!」
「ははっ。怒る君もなかなかいい」
「なっ、変態っ!」
「男はみんなそうだな」
「だから男は嫌いなのっ」
「そうか。だが今宵の君を見てみなが思っただろうな」
「何をですか」
「それは、」
"抱いたらどんな声で啼くのか、を"
「〜〜っ、」
耳元で囁くため吐息が耳にかかり体がビクつく。ほんとにやめてほしい。けれど体が動かないのは碧い瞳に捕らえられたから。
団長は口元を妖しく笑わせるとそのまま唇が重なった。
君がいるからーErwinー
「私にはハルが必要だ。団長ではなく男として、な」
2019.4.17
「ちょ、団長?!」
「じっとしてなさい。落ちる」
「いやいや!歩けますから!」
「その足でか?」
「そうですよ!」
「ははっ、ヒールを投げつけるとは勇ましいな」
いやいや、答えになってない!早く降ろしてほしい!、そう思っているとソファーに降ろされた。そして跪くと足を持ち上げしげしげと眺め始めたではないか。
「だ、団長!離して下さい!」
「ふむ、やはり少し赤くなってるな」
「それぐらい大丈夫ですから離してっ」
「君は貴重な戦力だからな。足に怪我を作ってしまった責任を感じている」
「いやいや。そんな責任感じなくていいです!それより団長!あの男を捕まえるためにこの会食を開いたんですね、」
なんで言ってくれなかったんですか?!、と聞けばクスリと笑う彼。面白いことなど言っていないのに笑われてなんだか釈然としない。
「君に話せば戦闘オーラがだだ漏れだろうからな」
「なんですかそれ、」
「せっかく着飾ってるんだ。楽しんでもらいたくてな」
「全くもって楽しくなかったです」
「君はそうだが、周りの男性は君に見惚れていた」
「そんなの知りません」
「私の方が気が気でなかった」
「どういう、ーっ!」
どういう意味か尋ねようとしたらまだ手の中にある脚にキスを落とされペロリと舐められた。
「ーゃッ、何して?!」
「君に注がれる視線を気にしてないとでも思ったか?」
「別に気にしなくても、」
「気にする。さっきも男とやり合うのを冷や冷やしながら見ていたよ」
「見てたんですか?!」
だったらなんでもう少し早めに助けてくれなかったのか。まぁあんな奴に負ける気はしないが気分が悪くて仕方がなかったのだ。足元にいる団長を睨みつける。
「許してくれ。タイミングを見計らっていたんだ。それに君なら大丈夫だと思っていたからな」
「それはどうも」
そんなこと言われても嬉しくない。女扱いされないのは慣れているが自分は今ドレスを着てるわけで少なからず乙女心はある。少しは。何も求めはしないが現実は虚しいものだ。
「そろそろお開きだ」
彼は立ち上がるとまた自分を横抱きにして歩き出す。だから歩けるのに。
「裸足の女性を歩かせるとでも?」
そこで自分を女性扱いしてくる団長。気恥ずかしくなるからやめてほしいのに。
「別に女扱いしなくてもいいですよ」
「何を言ってる。君は魅力ある女性だ」
「またまた。お世辞はいりません」
「お世辞ではないのだが」
ふむ、と困ったようにぶっとい眉毛を寄せるのでおかしくなって彼の腕の中で笑ってしまった。
「ふっ、そんなことで困らなくても」
クスクスと笑っていたらピタリと歩みを止める団長。馬車の前で止まったが踵を返してまた館の中に入っていく。
「団長?」
「ここで待っていてくれ」
ソファーに降ろされ待つように言われた。そしてこの館の持ち主であろう貴族と何か話をつけている。話が済んだのか召使いと一緒に戻ってきた。そしてまた抱えられるので何がどうしたのか団長に聞いても何も話さない。ある扉の前に来ると召使いは扉を開けてどこかへ行ってしまい、団長はその中へ入ると扉を体で閉めた。部屋の中には大きなベッドや家具が置いてある。客人用の部屋のようだ。その大きなベッドに自分を下ろすと扉に向かい鍵をかけた。何故だろうか。団長から放たれるオーラがいつもと違う。
ベッドの上で起き上がるとタキシードを脱ぎながら近付いてくる団長に後退りをしてしまう。
ギシッ、
ベッドに乗っても尚近付いてくる団長に何も言えなくて後ずさるが背中に壁が当たり逃げ場を失ってしまった。目の前に彼の顔がくると手を伸ばして髪留めをとり、髪を解かれた。
「君は女扱いするなと言ったな」
そこでやっと口を開いた団長。肩に羽織っていたストールも取られると胸元が露わになる。団長はそこに一瞬視線を落とした後、指で鎖骨をなぞり露出しているデコルテ部分にも触れてきた。それがくすぐったくて身じろぐ。
「ーッ、団長、やめてっ、」
「私には充分魅力的な女性だ」
露出している胸の部分に唇を這わせちゅちゅッと小さな音を立てて吸い付いてくる。初めての感覚に戸惑い、やめて欲しくて団長の肩を押す。
「ゃッ、やめて、団長…ゃだッ、」
「いつもの会食は疲れるだけなんだが今日は違った」
急にそんな話をするので団長の瞳を見る。碧い瞳が真っ直ぐ自分を捉えて離さない。
「君がいたから楽しめた」
「そうですね。和やかに会話してましたから」
「君が側にいたからな。落ち着けて話ができた」
これがリヴァイだったらそうはいかない、と一瞬苦笑いをした団長に自分も兵長がいる姿を想像すると小さく笑ってしまった。
「確かに、」
「それに君とこうして二人きりになれた」
また鎖骨部分に吸い付いてきた団長。
「ちょ、ほんとにやめて下さいッ、」
「私が君を女にさせてあげよう」
「いやッ、要らない!要りません!」
「ははッ、そんなに拒否しなくても」
「なります!私じゃなくても他にも女らしい女性がたくさんいます!」
「君がいいんだ」
「ーーっ?!」
「今日もそうだが、壁外調査でも君がいると思うと安心できる」
「買い被りすぎです…」
「私は兵士としても女性としても評価している」
獲物を捕らえるような瞳で見つめ今にも食べられそうだ。
「、それは、光栄です、」
やっとの思いで声を出してみたけどいつものような勢いはない。自分が情けなくなる。
「そんな表情もそそられるな」
ふっ、口元を緩めた団長が耳にかぶりついてきた。
「ーひゃぅ?!」
咄嗟の事に変な声が出て両手で口を覆った。団長は面白いおもちゃでも見つけたと言わんばかりの顔で悪戯な笑みを浮かべている。
「今夜は長い。存分に楽しもうじゃないか」
「いや、いいです!帰ります!」
「馬車は帰らせた」
「ーーっ!団長なんて嫌いですッ!」
「ははっ。怒る君もなかなかいい」
「なっ、変態っ!」
「男はみんなそうだな」
「だから男は嫌いなのっ」
「そうか。だが今宵の君を見てみなが思っただろうな」
「何をですか」
「それは、」
"抱いたらどんな声で啼くのか、を"
「〜〜っ、」
耳元で囁くため吐息が耳にかかり体がビクつく。ほんとにやめてほしい。けれど体が動かないのは碧い瞳に捕らえられたから。
団長は口元を妖しく笑わせるとそのまま唇が重なった。
君がいるからーErwinー
「私にはハルが必要だ。団長ではなく男として、な」
2019.4.17
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