企画page
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
不思議な人達
カラン
「いらっしゃいませ」
喫茶ポアロのドアが開く音がする。既に馴染みとなった挨拶をして入り口に入ってきた客を見る。
「お一人ですか?」
「今はな。後でもう一人来る」
このお客はここ最近よく来るのだが…
小柄な男性にしては重量のある歩き方をするし醸し出す雰囲気は只者ではないことを表していた。
「メニューはいつものでよろしいですか?」
何者か分からない今は警戒しておいて損はない。安室透の仮面でニコリと営業スマイルをする。
「ああ…頼む」
彼はいつものメニューを注文するとポケットから文庫本を取り出し読み始めた。彼の注文したメニューを用意していく。
「お待たせしました。紅茶セットです」
紅茶を注いだカップとお皿に乗せたクッキーを差し出す。すると彼は眉間に皺を寄せてこちらを見上げた。目つきが悪いと思っていたがそれがより際立っている。
「これはいつもの菓子とは違うが?」
「こちらはあなたにご用意したものです。僕が勝手にしたことなので菓子代はいりません」
ニコニコしながらそう話せば怪訝そうな顔をしつつも「悪いな」と呟く彼。
「いえ。これが僕の仕事ですから」
そう言って彼から離れカウンターへ戻る。
するとまたドアが開き人が入ってきた。
「いらっしゃいませ」
「連れがもう来ている」
声をかけるとその男は口を開いた。
ブロンド髪に青色の瞳で日本人でないことは確かだ。
「ここだ」
奥から声がしてあの男が彼に声をかけている。
「リヴァイ。待たせたか?」
「いや。さっき来たところだ」
そう言っているが注文したメニューがテーブルにあるのを見たブロンドの彼は小さく微笑んだ。
「そうか。すまない、私にも彼と同じものを頼む」
「かしこまりました。ですが甘いものは平気ですか?」
「そうだな…甘すぎるものはあまり好まないが」
「承知致しました」
安室の顔で返事をして離れるとカウンターから二人の様子を伺う。
「まさかリヴァイから喫茶店を教えられるとはな」
「悪いか。ここは全てにおいて悪くねぇからな」
「なるほど」
彼らは仕事仲間だろうか。友人関係とは違う何かを感じとった。
カラン
そこへまたドアが開く音がしたのでそちらに目を向けると眼鏡をかけた女性とその後ろに男性が入って来た。
「エルヴィーン!姿を見かけたから追いかけて来ちゃった!あれぇ?リヴァイもいたの!」
あっ私達はそこの連れですから、とそそくさと彼らのテーブルに着く。
「ハンジさんやっぱりお邪魔なんじゃ…」
「だいじょーぶ大丈夫!ね?リヴァイ?」
「チッ。…うるせぇ野郎だな」
「ははっ。見つかってしまってはしょうがない」
一人を除いては穏やかな雰囲気になりつつある。
「なになにー?ここは何が美味しいのかな?」
「うちはサンドイッチと特製パスタが売りですよ」
二人におしぼりとお冷やを出しながら話しかけると「じゃあサンドイッチで!」と女性は答える。
「僕はアイスコーヒーを」
もう一人の男性の注文を聞いてカウンターに戻り準備をする。
「それで?何を話してたのさ」
目をキラキラさせながら女性が聞いている。
「メガネに話す義理はねぇ」
「ハンジ。話すも何もまだ来たばかりだ」
目つきの悪い男、リヴァイと言っていたか。その男はあからさまに機嫌を悪くしている。それを気にしないかのようにブロンド髪の男が付け足して話をしている。
「でも何か話があってここに来たんでしょー?」
なんて、女性の方が目つきの悪い男に食って掛かってそれを煩わしそうにしているのを見て思わず頬が緩む。騒がしく聞こえるが彼らを包み込む雰囲気は和やかなものだった。
「会計を頼む」
ブロンド髪のエルヴィンと名乗る男に会計を頼まれレジへ向かう。
「またお越しください」
「あぁ。また寄らせてもらうよ」
紅茶が美味かった、そう微笑む彼は自分から見ても大人の雰囲気が出ておりこれはモテるな、と思った。
「これを受け取れ」
エルヴィンが出た後に目つきの悪い男、リヴァイが千円札を渡してくる。あの菓子代のことだろう。
「いえ。これは受け取れません」
「あ?受け取れ。じゃねぇと後腐れ悪くて気持ち悪りぃ」
ジロリと凄まれ苦笑しながらお礼を言って受け取った。
「またお待ちしてます」
「あぁ、また来る」
リヴァイまで外に出ると残りの二人もレジに近寄る。女性の方がハンジ、男はモブリットというらしい。
「会計を…」
「それならエルヴィンさんが全部支払いを終えてます」
「えっ?!」
モブリットは慌ててお店から出てハンジだけが残る。
「ありがとうございました」
「こちらこそ美味しいサンドイッチをありがとう!」
ハンジがお店を出ようとしたが振り返って近付いて来た。
「ところで君は一体何者?」
「なんのことでしょうか?」
「いや?立ち振る舞いというか…その瞳、かな?」
違和感を感じてねぇ〜とにこやかに話すが目が笑っていない。
「私はただのアルバイト人ですよ」
「そう?ならいいんだけど」
「あなたこそ何でそんなこと聞いたんですか?」
「知りたい?知りたい?」
「そうですね」
「私は研究者だから人に興味があるんだよー!」
「はっ?」
むふふ、と目を輝かせて鼻息を荒くしているのを見て一歩後ろへ下がった。
「世の中色んな人がいるけどその肉体とその中に秘められたものがどんなものか気になって気になって…君、歳はいくつ?身長体重は?どんな体してるの?どんなものが好みなの?教えてほし……ぐぇ!」
この人は危険な人だと認識して距離をとろうとするがグイグイ詰め寄ってくる。困り果てているとリヴァイがハンジを足蹴にしていた。
「てめぇ…このクソ野郎が。俺まで入店拒否されたらどうすんだ」
「だってすっごく興味があるんだもん!」
このハンジという女性は鋭い観察眼を持ってるなと感心していたがそれは彼女の興味、いや趣味ゆえなのか。
「せめて名前だけでも!」
必死な彼女を見て苦笑すると名前を言ってお店を出てもらえるならと告げた。
「安室です。安室透」
「あむろとおる…どんな字を、いたっ!リヴァイ!」
「いい加減にしやがれ」
行くぞ、と襟足を掴んで引きずるようにして出て行ってしまった。
「ありがとうございました」
ーーまたのお越しを
いつもなら続けて言うその言葉を何故か飲み込んでしまった。またあのハンジという人は来るだろう。
ーー彼女は奇妙というか…
いやあの人達が不思議な雰囲気を持っていたな
リヴァイやエルヴィンにはまた会ってみたいと思ったが彼女に会いたいとは思えなかった。せめて彼女以外の人で来て欲しい、そう願い彼らの居たテーブルを静かに片付け始めた。
名探偵コナン×進撃の巨人
不思議な人達
fin.
2019.4.1
カラン
「いらっしゃいませ」
喫茶ポアロのドアが開く音がする。既に馴染みとなった挨拶をして入り口に入ってきた客を見る。
「お一人ですか?」
「今はな。後でもう一人来る」
このお客はここ最近よく来るのだが…
小柄な男性にしては重量のある歩き方をするし醸し出す雰囲気は只者ではないことを表していた。
「メニューはいつものでよろしいですか?」
何者か分からない今は警戒しておいて損はない。安室透の仮面でニコリと営業スマイルをする。
「ああ…頼む」
彼はいつものメニューを注文するとポケットから文庫本を取り出し読み始めた。彼の注文したメニューを用意していく。
「お待たせしました。紅茶セットです」
紅茶を注いだカップとお皿に乗せたクッキーを差し出す。すると彼は眉間に皺を寄せてこちらを見上げた。目つきが悪いと思っていたがそれがより際立っている。
「これはいつもの菓子とは違うが?」
「こちらはあなたにご用意したものです。僕が勝手にしたことなので菓子代はいりません」
ニコニコしながらそう話せば怪訝そうな顔をしつつも「悪いな」と呟く彼。
「いえ。これが僕の仕事ですから」
そう言って彼から離れカウンターへ戻る。
するとまたドアが開き人が入ってきた。
「いらっしゃいませ」
「連れがもう来ている」
声をかけるとその男は口を開いた。
ブロンド髪に青色の瞳で日本人でないことは確かだ。
「ここだ」
奥から声がしてあの男が彼に声をかけている。
「リヴァイ。待たせたか?」
「いや。さっき来たところだ」
そう言っているが注文したメニューがテーブルにあるのを見たブロンドの彼は小さく微笑んだ。
「そうか。すまない、私にも彼と同じものを頼む」
「かしこまりました。ですが甘いものは平気ですか?」
「そうだな…甘すぎるものはあまり好まないが」
「承知致しました」
安室の顔で返事をして離れるとカウンターから二人の様子を伺う。
「まさかリヴァイから喫茶店を教えられるとはな」
「悪いか。ここは全てにおいて悪くねぇからな」
「なるほど」
彼らは仕事仲間だろうか。友人関係とは違う何かを感じとった。
カラン
そこへまたドアが開く音がしたのでそちらに目を向けると眼鏡をかけた女性とその後ろに男性が入って来た。
「エルヴィーン!姿を見かけたから追いかけて来ちゃった!あれぇ?リヴァイもいたの!」
あっ私達はそこの連れですから、とそそくさと彼らのテーブルに着く。
「ハンジさんやっぱりお邪魔なんじゃ…」
「だいじょーぶ大丈夫!ね?リヴァイ?」
「チッ。…うるせぇ野郎だな」
「ははっ。見つかってしまってはしょうがない」
一人を除いては穏やかな雰囲気になりつつある。
「なになにー?ここは何が美味しいのかな?」
「うちはサンドイッチと特製パスタが売りですよ」
二人におしぼりとお冷やを出しながら話しかけると「じゃあサンドイッチで!」と女性は答える。
「僕はアイスコーヒーを」
もう一人の男性の注文を聞いてカウンターに戻り準備をする。
「それで?何を話してたのさ」
目をキラキラさせながら女性が聞いている。
「メガネに話す義理はねぇ」
「ハンジ。話すも何もまだ来たばかりだ」
目つきの悪い男、リヴァイと言っていたか。その男はあからさまに機嫌を悪くしている。それを気にしないかのようにブロンド髪の男が付け足して話をしている。
「でも何か話があってここに来たんでしょー?」
なんて、女性の方が目つきの悪い男に食って掛かってそれを煩わしそうにしているのを見て思わず頬が緩む。騒がしく聞こえるが彼らを包み込む雰囲気は和やかなものだった。
「会計を頼む」
ブロンド髪のエルヴィンと名乗る男に会計を頼まれレジへ向かう。
「またお越しください」
「あぁ。また寄らせてもらうよ」
紅茶が美味かった、そう微笑む彼は自分から見ても大人の雰囲気が出ておりこれはモテるな、と思った。
「これを受け取れ」
エルヴィンが出た後に目つきの悪い男、リヴァイが千円札を渡してくる。あの菓子代のことだろう。
「いえ。これは受け取れません」
「あ?受け取れ。じゃねぇと後腐れ悪くて気持ち悪りぃ」
ジロリと凄まれ苦笑しながらお礼を言って受け取った。
「またお待ちしてます」
「あぁ、また来る」
リヴァイまで外に出ると残りの二人もレジに近寄る。女性の方がハンジ、男はモブリットというらしい。
「会計を…」
「それならエルヴィンさんが全部支払いを終えてます」
「えっ?!」
モブリットは慌ててお店から出てハンジだけが残る。
「ありがとうございました」
「こちらこそ美味しいサンドイッチをありがとう!」
ハンジがお店を出ようとしたが振り返って近付いて来た。
「ところで君は一体何者?」
「なんのことでしょうか?」
「いや?立ち振る舞いというか…その瞳、かな?」
違和感を感じてねぇ〜とにこやかに話すが目が笑っていない。
「私はただのアルバイト人ですよ」
「そう?ならいいんだけど」
「あなたこそ何でそんなこと聞いたんですか?」
「知りたい?知りたい?」
「そうですね」
「私は研究者だから人に興味があるんだよー!」
「はっ?」
むふふ、と目を輝かせて鼻息を荒くしているのを見て一歩後ろへ下がった。
「世の中色んな人がいるけどその肉体とその中に秘められたものがどんなものか気になって気になって…君、歳はいくつ?身長体重は?どんな体してるの?どんなものが好みなの?教えてほし……ぐぇ!」
この人は危険な人だと認識して距離をとろうとするがグイグイ詰め寄ってくる。困り果てているとリヴァイがハンジを足蹴にしていた。
「てめぇ…このクソ野郎が。俺まで入店拒否されたらどうすんだ」
「だってすっごく興味があるんだもん!」
このハンジという女性は鋭い観察眼を持ってるなと感心していたがそれは彼女の興味、いや趣味ゆえなのか。
「せめて名前だけでも!」
必死な彼女を見て苦笑すると名前を言ってお店を出てもらえるならと告げた。
「安室です。安室透」
「あむろとおる…どんな字を、いたっ!リヴァイ!」
「いい加減にしやがれ」
行くぞ、と襟足を掴んで引きずるようにして出て行ってしまった。
「ありがとうございました」
ーーまたのお越しを
いつもなら続けて言うその言葉を何故か飲み込んでしまった。またあのハンジという人は来るだろう。
ーー彼女は奇妙というか…
いやあの人達が不思議な雰囲気を持っていたな
リヴァイやエルヴィンにはまた会ってみたいと思ったが彼女に会いたいとは思えなかった。せめて彼女以外の人で来て欲しい、そう願い彼らの居たテーブルを静かに片付け始めた。
名探偵コナン×進撃の巨人
不思議な人達
fin.
2019.4.1
2/2ページ