あなたを描こう*
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2.
そしてその日の夕方。私は団長執務室の前に今立ってる。
上司に怒られ罰が与えられるのではないかと始終落ち着かず同期にも「どうしたんだ?」と心配される程。サボっていたとは言えず笑って誤魔化したがそもそも任務を終えた後に描いたものだからサボりには入らないのでは?!と微かな希望を抱き始めていた頃にモブリットさんに名前を呼ばれる。
団長室に来るよう指示を出され返事をしたけど変に声が裏返り彼にクスリと笑われてしまった。恥ずかしさで固まる自分に「待っているから後で来てくれ」と行ってしまった彼を見つめる。が、我に返ると急いで団長室へと足を運び、中へ入ったらまずは謝罪をしよう、そう何度も頭で考えながら今、扉の前に着いたのだった。
深呼吸を数回したのちに拳を作る。
コンコンコン、
「ハルです」
「入ってくれ」
中から団長の声がして「失礼します」と重い扉を開いた。視線の先には兵長、ハンジさん、モブリットさんが居て扉を閉めたのちに敬礼をする。
「また会っちゃったねぇ?ハル?」
眼鏡を光らせながら近づいてくるハンジさんに思わず後退りをする。
「…おいクソメガネ。さっき言ってたのはこのガキのことか?」
ハンジさんの背後から兵長の低い声が聞こえてくる。なんだか機嫌が悪そうだ。
「そうだよ?この子の事を言ってたんだ。話した通りでしょぉ?」
なんて言いながらいきなり肩を抱き寄せるハンジさん。何の話か全く分からなくて途方に暮れ、尚且つ自分が何かをしでかしたのではないかと怖くなって足が震え出す。
「あれ?君、さっきより顔色が悪いよ?一体どうしたのさ?」
あなたの話を聞いて怖くなりました、なんて言えず戸惑う。
「てめェが気持ち悪りぃからだろうが、メガネ。
…離してやれ」
「えぇ、そんな悲しいこと言わないでくれるかなぁ?この子可愛いし抱き心地ももぉ最高で……いだだだだだっ!!」
ハンジさんが話している途中でいきなり耳元で叫び声が聞こえ驚く。彼女を見れば兵長がハンジさんの頭を掴んでいるのが見え解放される。
「…話が進まねぇ。悪りぃな。だがコイツの見立ては間違ってないはずだ」
そう話す兵長の声を聞いた途端、緊張の糸が途切れその場に座り込んでしまう。
「分隊長!いつも距離が近すぎるんです!」
モブリットさんがハンジさんに声をかけた後、「君、大丈夫かい?」と肩を支えてくれる。顔を上げて平気である事を伝え立ち上がろうとするも腰が抜けて上手く立ち上がれない。
団長室で上官達の前で腰を抜かすなんてなんて間抜けなんだと自分に呆れ同時に羞恥心が込み上げ顔に熱が集まりだした。
項垂れていると不意に影が落ち視線を上げればエルヴィン団長が膝をついて自分を見下ろしていた。慌てて姿勢を正して立ち上がろうとしたが肩に手を置きそれを制する団長。
「そのままでいい。話を聞いてくれ」
「はい…」
「ハンジから話は聞いている。このスケッチは君が描いたそうだね」
このスケッチ、そう言って見せられたのは自分が描いたそれ。
「はい。間違いありません……私が描いたものです、申し訳ありません」
「何故謝る」
「作業を終えていたとはいえ任務中でしたので…」
そこまで話すと「なるほど」と何やら納得している様子の団長。
そしてその日の夕方。私は団長執務室の前に今立ってる。
上司に怒られ罰が与えられるのではないかと始終落ち着かず同期にも「どうしたんだ?」と心配される程。サボっていたとは言えず笑って誤魔化したがそもそも任務を終えた後に描いたものだからサボりには入らないのでは?!と微かな希望を抱き始めていた頃にモブリットさんに名前を呼ばれる。
団長室に来るよう指示を出され返事をしたけど変に声が裏返り彼にクスリと笑われてしまった。恥ずかしさで固まる自分に「待っているから後で来てくれ」と行ってしまった彼を見つめる。が、我に返ると急いで団長室へと足を運び、中へ入ったらまずは謝罪をしよう、そう何度も頭で考えながら今、扉の前に着いたのだった。
深呼吸を数回したのちに拳を作る。
コンコンコン、
「ハルです」
「入ってくれ」
中から団長の声がして「失礼します」と重い扉を開いた。視線の先には兵長、ハンジさん、モブリットさんが居て扉を閉めたのちに敬礼をする。
「また会っちゃったねぇ?ハル?」
眼鏡を光らせながら近づいてくるハンジさんに思わず後退りをする。
「…おいクソメガネ。さっき言ってたのはこのガキのことか?」
ハンジさんの背後から兵長の低い声が聞こえてくる。なんだか機嫌が悪そうだ。
「そうだよ?この子の事を言ってたんだ。話した通りでしょぉ?」
なんて言いながらいきなり肩を抱き寄せるハンジさん。何の話か全く分からなくて途方に暮れ、尚且つ自分が何かをしでかしたのではないかと怖くなって足が震え出す。
「あれ?君、さっきより顔色が悪いよ?一体どうしたのさ?」
あなたの話を聞いて怖くなりました、なんて言えず戸惑う。
「てめェが気持ち悪りぃからだろうが、メガネ。
…離してやれ」
「えぇ、そんな悲しいこと言わないでくれるかなぁ?この子可愛いし抱き心地ももぉ最高で……いだだだだだっ!!」
ハンジさんが話している途中でいきなり耳元で叫び声が聞こえ驚く。彼女を見れば兵長がハンジさんの頭を掴んでいるのが見え解放される。
「…話が進まねぇ。悪りぃな。だがコイツの見立ては間違ってないはずだ」
そう話す兵長の声を聞いた途端、緊張の糸が途切れその場に座り込んでしまう。
「分隊長!いつも距離が近すぎるんです!」
モブリットさんがハンジさんに声をかけた後、「君、大丈夫かい?」と肩を支えてくれる。顔を上げて平気である事を伝え立ち上がろうとするも腰が抜けて上手く立ち上がれない。
団長室で上官達の前で腰を抜かすなんてなんて間抜けなんだと自分に呆れ同時に羞恥心が込み上げ顔に熱が集まりだした。
項垂れていると不意に影が落ち視線を上げればエルヴィン団長が膝をついて自分を見下ろしていた。慌てて姿勢を正して立ち上がろうとしたが肩に手を置きそれを制する団長。
「そのままでいい。話を聞いてくれ」
「はい…」
「ハンジから話は聞いている。このスケッチは君が描いたそうだね」
このスケッチ、そう言って見せられたのは自分が描いたそれ。
「はい。間違いありません……私が描いたものです、申し訳ありません」
「何故謝る」
「作業を終えていたとはいえ任務中でしたので…」
そこまで話すと「なるほど」と何やら納得している様子の団長。