あんたの温もりがいい
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2.
「ただいまー」
「あらお帰り。って、兵服のまま帰ってきたの?」
「うん。ちょっと訳ありで」
女の腕の中でうたた寝をしていたが話し声がして目を覚ます。女がマントを脱ぐと椅子に座らせられた。
「お母さん。小さい頃の弟の服とかまだある?」
「あるわよ。でもどうして?って、あらまぁ」
「この子迷子だったの。もう日も暮れるから家に連れて来ちゃった」
「そうだったの!ちょっと待ってて!」
女の母親であろう人物が急いでどこかの部屋に入りしばらくすると手に何やら持って出て来た。
「これ弟が小さい頃に着てた服なんだけどどうかな?」
明らかに埃っぽいそれを着るなど言語道断。
ふいっと顔を逸らしそっぽを向く。
「そっかー。だめかー…でも着替えのために洗って干しとこう」
それは名案だと思い女を見るとコクリと頷く。
「そっか。イバイくんは綺麗好きなんだね」
ますます兵長にそっくり、とクスクスと笑う女。
「兵長は横暴で口も目つきも悪いから怖いんだよね」
これ本人に聞かれたら切り殺される、などと言ってるコイツはまさか本人に話しているとは思ってないだろう。
—— この女…後で容赦しねぇ
「でも仲間の事はほんとに大事に思ってて誰からも慕われてるんだ」
もちろん私も、とはにかむように笑うその表情にさっきまでのドス黒い気持ちなんざ一気になくなってしまう。
「よしっ。お腹空いたでしょ?ご飯にしよう!」
「ただいまー!」
その時6,7歳くらいの弟らしき人物も帰って来てさんざんいじられる。「なんだコイツ!可愛くねー!」などと言うので睨みつけて黙らせる。子どもながらに分かるのか泣き出す始末。
「コイツが睨んだー!」
「あらあら。イバイくんは目つきが鋭いもんね。でも大丈夫だから」
ねっ?と弟をあやす女。
「だけどあんたも悪いよ?イバイくんの方が小さいのにコイツ、とか可愛くねぇ、とか言って。小さくても分かるんだからそんなこと言っちゃダメ」
女の話を聞いてこちらを向く弟。
「…コイツとか言って…ごめん」
小さい声で謝る女の弟をじっと見つめると頷く。
「いいだょぉ(いいだろう)」
すると弟はニパッと笑っている。
その後はみんなでご飯を食べた。
「ただいまー」
「あらお帰り。って、兵服のまま帰ってきたの?」
「うん。ちょっと訳ありで」
女の腕の中でうたた寝をしていたが話し声がして目を覚ます。女がマントを脱ぐと椅子に座らせられた。
「お母さん。小さい頃の弟の服とかまだある?」
「あるわよ。でもどうして?って、あらまぁ」
「この子迷子だったの。もう日も暮れるから家に連れて来ちゃった」
「そうだったの!ちょっと待ってて!」
女の母親であろう人物が急いでどこかの部屋に入りしばらくすると手に何やら持って出て来た。
「これ弟が小さい頃に着てた服なんだけどどうかな?」
明らかに埃っぽいそれを着るなど言語道断。
ふいっと顔を逸らしそっぽを向く。
「そっかー。だめかー…でも着替えのために洗って干しとこう」
それは名案だと思い女を見るとコクリと頷く。
「そっか。イバイくんは綺麗好きなんだね」
ますます兵長にそっくり、とクスクスと笑う女。
「兵長は横暴で口も目つきも悪いから怖いんだよね」
これ本人に聞かれたら切り殺される、などと言ってるコイツはまさか本人に話しているとは思ってないだろう。
—— この女…後で容赦しねぇ
「でも仲間の事はほんとに大事に思ってて誰からも慕われてるんだ」
もちろん私も、とはにかむように笑うその表情にさっきまでのドス黒い気持ちなんざ一気になくなってしまう。
「よしっ。お腹空いたでしょ?ご飯にしよう!」
「ただいまー!」
その時6,7歳くらいの弟らしき人物も帰って来てさんざんいじられる。「なんだコイツ!可愛くねー!」などと言うので睨みつけて黙らせる。子どもながらに分かるのか泣き出す始末。
「コイツが睨んだー!」
「あらあら。イバイくんは目つきが鋭いもんね。でも大丈夫だから」
ねっ?と弟をあやす女。
「だけどあんたも悪いよ?イバイくんの方が小さいのにコイツ、とか可愛くねぇ、とか言って。小さくても分かるんだからそんなこと言っちゃダメ」
女の話を聞いてこちらを向く弟。
「…コイツとか言って…ごめん」
小さい声で謝る女の弟をじっと見つめると頷く。
「いいだょぉ(いいだろう)」
すると弟はニパッと笑っている。
その後はみんなでご飯を食べた。