読者からの繋がり*
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読者からの繋がり
広い執務室には自分一人。
ここ最近の壁内情勢が変わって激務が続いており疲れを隠すかのように珍しく酒を飲んでいた。
—— 巨人になれる少年、か……
そんな存在 がいるとは驚いた。
しかし"そういうもの"がなければ超大型や鎧の巨人の説明がつかない。
—— また一歩真実に近付いている……
口角を僅かに上げ手元にある酒に映る自分を見てはグラスを傾け酒を喉に流し込む。
コンコンコン
その時ドアがノックされ立ち上がりゆっくり近付く。一体こんな時間に誰が何の用だというのだ。
「誰だ」
「ハルです。お借りしていた本を返そうと思って持ってきたのですが……時間も遅いですし日を改めた方がよろしですか?」
低い声で誰かと尋ねればドア越しに彼女の声が聞こえた。
それは数日前。
たまたま彼女が書類を届けに来た際にテーブルに置いていた本が目に留まり目を輝かせて「お借りしてもいいですか?!」と聞いてきた。
構わん、と言うと本を胸に抱え花が咲いたような満面の笑みでお礼を言って出て行ったのだ。
それ以来、彼女には会えていなかったがあの笑顔が脳裏に焼き付いて離れず、激務続きの自分にほんの少しの癒しを与えてくれた。
「いや、今もらおう」
ガチャ、とドアを開けると寝間着姿の彼女が居た。少し長い髪を横に流してくくっている。
「ありがとうございました。団長と本の趣味が一緒で光栄です」
寝間着姿で軽めの敬礼をしてまたあの笑みを浮かべている。いつもと違う服装と髪型に目が離せずトクリと鼓動を一つ鳴らす。酒を飲みすぎたかと誤魔化しながら息を吐いて話しかける。
「そうか。私も君のような女性と巨人以外の話が出来るとは思っていなかったよ」
「ふふふっ。そうですね。私も団長とこんな話が出来るとは思いませんでした」
クスクスと笑う彼女を見ているとなんだかくすぐったいような気持ちになりもう少し話がしたくなる。
「今酒を飲んでいたんだが……一杯どうだ?」
彼女は目を見開き驚いていたが少し考えた後口を開いた。
「でも団長。最近お疲れだから一人で飲まれてたんじゃ…そこに私がお邪魔するなんて……」
「いや。今一人で飲んでいたが相手が欲しいと思っていたところだ」
それを聞いて彼女はクスリと笑い「じゃあ少しだけ」と誘いに乗ってくれる。「失礼します」、と入ってくる彼女からはシャンプーの香りが微かに鼻孔をくすぐる。
── 酒のせいか…?
その香りに思わず彼女の体を引き寄せたくなったが小さく頭を振り気付かれないようため息をつく。そして彼女を自分の隣に座らせグラスを渡し酒を注ぐ。
彼女は自分でやる、とかなり慌てた様子だったがこんな時ぐらいは団長と部下の肩書きをなしにしてほしいものだ。
お酒が入ると彼女もいい気分になってきたのか本の話が止まらない。話半分に彼女の横顔をじっと見つめて時折相槌を打つ。
「あ、ご、ごめんなさい、団長。私ばかり話をして…飽きたら言ってください」
苦笑しながら彼女は言う。こちらを向いている彼女の唇は艶めき頬はほんのり赤い。その姿を見た瞬間、自分の中の何かがザワッと動いたのが分かった。気がつけば彼女のくくっている髪に手を伸ばしクルクルと弄ぶ。
「だ、団長?」
最初に座った位置よりも今は距離が近付いて拳一個分だけの距離だ。背もたれに身を預けて座っていた背筋を伸ばし彼女を見下ろす。
「飽きたりはしない。君に興味があるからな」
見上げる彼女は「そうですか!よかったー!」と今の発言の意図に気付いていないようだった。
「興味がある、と言ったのだが……」
すると彼女はキョトンするがすぐにクスリと笑ってこう答えた。
「兵士としてですよね?人類のために心臓を捧げるつもりですが……団長。私はあなたのためなら喜んで心臓を捧げます」
そう言って目尻を下げてふにゃりと笑う彼女を見て抑えていたものが溢れ出してきた。
── そうか……
彼女を独り占めしたい気持ちがある事に気が付き、髪の感触を手に残るように優しく触れる。彼女はじっとしている自分を不思議に思っているのだろう「団長?」と心配そうに見上げている。すぐ近くに彼女の額があり何気なくそこにキスを落とした。
「えっ……えぇ?!」
その瞬間手を額に当てソファーの端まで逃げる彼女。口をパクパクさせて何が起きたのか戸惑っている様子だ。彼女にゆっくりと近付き距離を縮める。酒だけでなく今ので頬を赤く染めた彼女を見下ろしクスリと笑う。
「言っただろう。興味がある、と。兵士としてではない。女性としての君に、だ」
また髪に手を伸ばすとくくっている髪留めを外す。その瞬間シャンプーの香りが先程よりも強く鼻を通る。もっと香りを楽しみたくてそこに顔を埋めた。
「だ、団長……っ、…くすぐったいです……」
彼女からの制止も聞かずそのまま髪の香りを嗅いだ。ふと視線をズラせば彼女の首筋が目に入り舌で下から上へ舐める。
「…ゃぁ!」
彼女から小さな声が漏れその声を聞くと止まらなくなっていた。ペロペロと首筋や鎖骨を舐めていく。
「ふっ……んッ…」
声を我慢しているような彼女も堪らない。
くぐもった声を聞きながらボーッとする頭でそんなことを考えていたがどうも体がおかしい。動きを止めてまた彼女のシャンプーの香りを嗅いでいると瞼が重たくなるのが分かり、そして意識を手放した。
目が覚めると自分の部屋に居た。
── なんだ夢か……
彼女を愛でていた様な記憶がありとてもリアルな夢だと考えながら起き上がれば隣に膨らみを見つけた。布団を上げて確認すると彼女がいるではないか。
── 夢ではなかったのか……
彼女が重たいであろう自分をここまで運び、それだけでも嬉しくなり頭を撫でると「んー…」と声を出しモゾモゾと動き出す。ムクリと起き上がると開いていない目をゴシゴシと擦っている。
「おはようハル」
目をこすっていた彼女の手がピタリと止まりゆっくり目を開いた。
「きゃあ!団長!服をしっかり着てください!」
服?と自分の体を見ると前びらきのボタンが半分ぐらいまで開いている。寝てる間に開けたのだろう。
── なんとも自分の器用さに恐れ入るな
彼女は両手で顔を覆い「早くボタンを!」と言っている。なんだか加虐心が燻られ彼女をいじめたくなった。
「なんだ?男の裸は見たことがないのか?」
「いえ!父や兄や同期のを見たことがあります!」
律儀に答える彼女が面白くてクスリと笑う。
「そうか。では、同期の裸を見てこんな反応をしたのか?初々しい反応だな」
「いえ!同期の時はこんな反応しませんでした!団長が初めてです!」
── 私が初めて…
「なるほど」
ギシッとベッドを軋ませながら彼女に近付く。
「初めて、か……」
彼女は寝間着だ。
緩い服を着ているため簡単に肌に触れられる。
太ももに手を乗せるとスッと付け根部分まで撫でた。
「……んっ…」
そのまま彼女の肌を楽しむように太ももを撫でる。
「なぜそんな反応なんだ?」
「うっ……その…団長の姿がなんだか……」
「なんだ?」
「なんでしょう…物凄く、色気があって……」
何言ってるんだろう私!、と首をぶんぶん振っている。
「一兵士が団長に対して失礼な発言をしました!申し訳ありません!私はこれで失礼します!」
すると急にまくしたてるようにそう言ってベッドから降りようとするので手を掴んでベッドへ引きずり込むと彼女を組み敷いた。
「…団長?」
「色気がある、ということは私を男として見た、ということでいいんだね?」
実際そうなのだが敢えて彼女に聞いてみる。
「えっと…あの……はい…」
顔を真っ赤にしながら頷く彼女。
「ならば、もっと見てくれて構わん」
ボタンを全部取ると上のシャツを脱ぎ捨てた。彼女の上に馬乗りになり見下ろす。
彼女もまた赤面しつつもじっと見つめた。
「あ、あの…触っても?」
「いいだろう」
彼女は起き上がるとお腹の筋肉に触れてきた。「わぁ、凄い」などと感嘆の声が聞こえてくるのだが……
「やっぱりこれは長年の賜物ですね。すごい筋肉…」
── 何かが変だ…
先程まで甘い雰囲気が部屋の中を漂っていたのに今は全くそれが感じられない。それは彼女が自分の筋肉を兵士として観察をしているからにすぎないのだが…
── なるほど。これは楽しみが増えたな。
小さく笑うと彼女の気の済むまで体を触らせた。「また見たい」と言うのでOKを出し、それからは時折彼女との秘密の逢瀬が始まった。
そして「団長、なんだか自分がおかしいです…」と言い出し、関係が進むまでにそう時間はかからなかった。
── そのお話はまた別の機会に。
fin.
広い執務室には自分一人。
ここ最近の壁内情勢が変わって激務が続いており疲れを隠すかのように珍しく酒を飲んでいた。
—— 巨人になれる少年、か……
そんな
しかし"そういうもの"がなければ超大型や鎧の巨人の説明がつかない。
—— また一歩真実に近付いている……
口角を僅かに上げ手元にある酒に映る自分を見てはグラスを傾け酒を喉に流し込む。
コンコンコン
その時ドアがノックされ立ち上がりゆっくり近付く。一体こんな時間に誰が何の用だというのだ。
「誰だ」
「ハルです。お借りしていた本を返そうと思って持ってきたのですが……時間も遅いですし日を改めた方がよろしですか?」
低い声で誰かと尋ねればドア越しに彼女の声が聞こえた。
それは数日前。
たまたま彼女が書類を届けに来た際にテーブルに置いていた本が目に留まり目を輝かせて「お借りしてもいいですか?!」と聞いてきた。
構わん、と言うと本を胸に抱え花が咲いたような満面の笑みでお礼を言って出て行ったのだ。
それ以来、彼女には会えていなかったがあの笑顔が脳裏に焼き付いて離れず、激務続きの自分にほんの少しの癒しを与えてくれた。
「いや、今もらおう」
ガチャ、とドアを開けると寝間着姿の彼女が居た。少し長い髪を横に流してくくっている。
「ありがとうございました。団長と本の趣味が一緒で光栄です」
寝間着姿で軽めの敬礼をしてまたあの笑みを浮かべている。いつもと違う服装と髪型に目が離せずトクリと鼓動を一つ鳴らす。酒を飲みすぎたかと誤魔化しながら息を吐いて話しかける。
「そうか。私も君のような女性と巨人以外の話が出来るとは思っていなかったよ」
「ふふふっ。そうですね。私も団長とこんな話が出来るとは思いませんでした」
クスクスと笑う彼女を見ているとなんだかくすぐったいような気持ちになりもう少し話がしたくなる。
「今酒を飲んでいたんだが……一杯どうだ?」
彼女は目を見開き驚いていたが少し考えた後口を開いた。
「でも団長。最近お疲れだから一人で飲まれてたんじゃ…そこに私がお邪魔するなんて……」
「いや。今一人で飲んでいたが相手が欲しいと思っていたところだ」
それを聞いて彼女はクスリと笑い「じゃあ少しだけ」と誘いに乗ってくれる。「失礼します」、と入ってくる彼女からはシャンプーの香りが微かに鼻孔をくすぐる。
── 酒のせいか…?
その香りに思わず彼女の体を引き寄せたくなったが小さく頭を振り気付かれないようため息をつく。そして彼女を自分の隣に座らせグラスを渡し酒を注ぐ。
彼女は自分でやる、とかなり慌てた様子だったがこんな時ぐらいは団長と部下の肩書きをなしにしてほしいものだ。
お酒が入ると彼女もいい気分になってきたのか本の話が止まらない。話半分に彼女の横顔をじっと見つめて時折相槌を打つ。
「あ、ご、ごめんなさい、団長。私ばかり話をして…飽きたら言ってください」
苦笑しながら彼女は言う。こちらを向いている彼女の唇は艶めき頬はほんのり赤い。その姿を見た瞬間、自分の中の何かがザワッと動いたのが分かった。気がつけば彼女のくくっている髪に手を伸ばしクルクルと弄ぶ。
「だ、団長?」
最初に座った位置よりも今は距離が近付いて拳一個分だけの距離だ。背もたれに身を預けて座っていた背筋を伸ばし彼女を見下ろす。
「飽きたりはしない。君に興味があるからな」
見上げる彼女は「そうですか!よかったー!」と今の発言の意図に気付いていないようだった。
「興味がある、と言ったのだが……」
すると彼女はキョトンするがすぐにクスリと笑ってこう答えた。
「兵士としてですよね?人類のために心臓を捧げるつもりですが……団長。私はあなたのためなら喜んで心臓を捧げます」
そう言って目尻を下げてふにゃりと笑う彼女を見て抑えていたものが溢れ出してきた。
── そうか……
彼女を独り占めしたい気持ちがある事に気が付き、髪の感触を手に残るように優しく触れる。彼女はじっとしている自分を不思議に思っているのだろう「団長?」と心配そうに見上げている。すぐ近くに彼女の額があり何気なくそこにキスを落とした。
「えっ……えぇ?!」
その瞬間手を額に当てソファーの端まで逃げる彼女。口をパクパクさせて何が起きたのか戸惑っている様子だ。彼女にゆっくりと近付き距離を縮める。酒だけでなく今ので頬を赤く染めた彼女を見下ろしクスリと笑う。
「言っただろう。興味がある、と。兵士としてではない。女性としての君に、だ」
また髪に手を伸ばすとくくっている髪留めを外す。その瞬間シャンプーの香りが先程よりも強く鼻を通る。もっと香りを楽しみたくてそこに顔を埋めた。
「だ、団長……っ、…くすぐったいです……」
彼女からの制止も聞かずそのまま髪の香りを嗅いだ。ふと視線をズラせば彼女の首筋が目に入り舌で下から上へ舐める。
「…ゃぁ!」
彼女から小さな声が漏れその声を聞くと止まらなくなっていた。ペロペロと首筋や鎖骨を舐めていく。
「ふっ……んッ…」
声を我慢しているような彼女も堪らない。
くぐもった声を聞きながらボーッとする頭でそんなことを考えていたがどうも体がおかしい。動きを止めてまた彼女のシャンプーの香りを嗅いでいると瞼が重たくなるのが分かり、そして意識を手放した。
目が覚めると自分の部屋に居た。
── なんだ夢か……
彼女を愛でていた様な記憶がありとてもリアルな夢だと考えながら起き上がれば隣に膨らみを見つけた。布団を上げて確認すると彼女がいるではないか。
── 夢ではなかったのか……
彼女が重たいであろう自分をここまで運び、それだけでも嬉しくなり頭を撫でると「んー…」と声を出しモゾモゾと動き出す。ムクリと起き上がると開いていない目をゴシゴシと擦っている。
「おはようハル」
目をこすっていた彼女の手がピタリと止まりゆっくり目を開いた。
「きゃあ!団長!服をしっかり着てください!」
服?と自分の体を見ると前びらきのボタンが半分ぐらいまで開いている。寝てる間に開けたのだろう。
── なんとも自分の器用さに恐れ入るな
彼女は両手で顔を覆い「早くボタンを!」と言っている。なんだか加虐心が燻られ彼女をいじめたくなった。
「なんだ?男の裸は見たことがないのか?」
「いえ!父や兄や同期のを見たことがあります!」
律儀に答える彼女が面白くてクスリと笑う。
「そうか。では、同期の裸を見てこんな反応をしたのか?初々しい反応だな」
「いえ!同期の時はこんな反応しませんでした!団長が初めてです!」
── 私が初めて…
「なるほど」
ギシッとベッドを軋ませながら彼女に近付く。
「初めて、か……」
彼女は寝間着だ。
緩い服を着ているため簡単に肌に触れられる。
太ももに手を乗せるとスッと付け根部分まで撫でた。
「……んっ…」
そのまま彼女の肌を楽しむように太ももを撫でる。
「なぜそんな反応なんだ?」
「うっ……その…団長の姿がなんだか……」
「なんだ?」
「なんでしょう…物凄く、色気があって……」
何言ってるんだろう私!、と首をぶんぶん振っている。
「一兵士が団長に対して失礼な発言をしました!申し訳ありません!私はこれで失礼します!」
すると急にまくしたてるようにそう言ってベッドから降りようとするので手を掴んでベッドへ引きずり込むと彼女を組み敷いた。
「…団長?」
「色気がある、ということは私を男として見た、ということでいいんだね?」
実際そうなのだが敢えて彼女に聞いてみる。
「えっと…あの……はい…」
顔を真っ赤にしながら頷く彼女。
「ならば、もっと見てくれて構わん」
ボタンを全部取ると上のシャツを脱ぎ捨てた。彼女の上に馬乗りになり見下ろす。
彼女もまた赤面しつつもじっと見つめた。
「あ、あの…触っても?」
「いいだろう」
彼女は起き上がるとお腹の筋肉に触れてきた。「わぁ、凄い」などと感嘆の声が聞こえてくるのだが……
「やっぱりこれは長年の賜物ですね。すごい筋肉…」
── 何かが変だ…
先程まで甘い雰囲気が部屋の中を漂っていたのに今は全くそれが感じられない。それは彼女が自分の筋肉を兵士として観察をしているからにすぎないのだが…
── なるほど。これは楽しみが増えたな。
小さく笑うと彼女の気の済むまで体を触らせた。「また見たい」と言うのでOKを出し、それからは時折彼女との秘密の逢瀬が始まった。
そして「団長、なんだか自分がおかしいです…」と言い出し、関係が進むまでにそう時間はかからなかった。
── そのお話はまた別の機会に。
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