初めてのデート
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5.*
ピンポーン
シャワーを浴び着替え簡単にメイクを済ませると隣の彼の部屋へとやって来た。
「お邪魔します」
「どうぞ。待ってました」
玄関が閉まるとそこで壁ドンならぬドアドン?をされ間近に彼の顔がある。真剣な眼差しに目がそらせずにいると唇が重なった。今日はもう何度目だろうか。でも今回のキスは舌が入ってきて深く絡まる。
「— ッ、れいさん…」
「今日のワンピースも素敵でしたが、やはり普段の格好の方が落ち着きます」
キスが終わるとそう言って微笑む彼はいつもの爽やかな彼なのかそれとももう一人の"彼"なのか…来て早々から鼓動が落ち着かない。
「今度は僕がプレゼントした服を着て下さい」
妖しく笑う彼はもう一人の方だった。こっちの彼は時々砕けた話し方になるし意地悪だし…何より甘くて危険。
「トマトみたいに顔が紅い…」
彼はクスリと笑うと頬にキスをひとつ落として耳元で囁いた。
「このまま貴女を食べてしまおうか」
「〜〜っっ!!」
低い声を耳元で響かせながら食べてしまおうとか言ってるが耳は彼の唇と舌によって既に食べられている。
ぴちゃ、っと鼓膜を揺らす水音と耳を撫でる舌使いにゾワリと体中が痺れていく。
「— ゃッ、」
声が漏れても彼は御構い無し。
本当に腰が砕けそうになるから彼の服を握り締めてほんの少しばかり抵抗する。ちゅッ、と耳元でリップ音を響かせやっと彼が離れる頃には体がふるふると震えてしまって力が抜けてしまった。
「— っ、零さんのばかッ、」
「おや?そう言う割には随分と気持ち良さそうにしていましたが」
それは気のせいか?、なんて小さく笑う彼はやっぱり意地悪で、彼の顔を見上げながら睨むも「そんな顔をされても通用しない」と言う言葉を聞いた途端、体が宙に浮いてしまった。まさか、とは思ったけど彼はリビングに入って椅子に座らせてくれた。ホッと安心していると顎を持ち上げられまた唇が塞がれる。すぐに離れるけど流石にキスのし過ぎじゃないのか。
「このまま貴女を頂きたいところですが…せっかくディナーを用意してるので」
極上のデザートはその後で頂きます、妖しく笑う彼に初めは意味が分からなかった。だけど「僕にとっての極上という意味ですが」なんて言うから意味を理解すると体中に熱を集めて俯くことしか出来なかった。いくら彼に抱かれているとはいえこればかりは慣れない。
彼はキッチンに行ってディナーを用意してくれる。体が落ち着いた頃何か手伝おうかと声をかけたが、
「僕がおもてなしをするので待っていて下さい」
ニコリと爽やか彼になって答えてくれた。コロコロと表情が変わる彼は一体何者なのかと考えずにはいられない。結局、全部用意してくれ二人で彼の作ったディナーを食べる。お皿に盛られた料理はどこかのレストランの様に綺麗で感嘆の声が漏れる。
「腕によりをかけました」
「凄いよ零さん!コックさんになれそう!」
「そうですか?それなら貴女専属のコックになりましょう」
テーブルに両肘をついた手の上に顎を乗せながら恥ずかしげもなくそんな事を言うので嬉しくてにやけそうになる。専属コックなんて嬉しすぎるに決まってる。彼の料理を毎日食べられたら…そこである事に気付く。専属というのはそういう意味なのか。彼がどういった意図でそんな事を話したのか分からず混乱する。
「さ、食べましょう」
彼に促されるように食べ始める。料理は本当に美味しくて先程考えていた事も忘れて夢中になった。料理の事も話してくれて彼は本当に凄い人なんだな、と改めて思ったのだった。
料理も出来て、優しくて(時に意地悪)、紳士で、更にはイケメン。
—— まさに完璧なんじゃ…
「どうかしましたか?」
「ううん!何でもない!」
あまりにも見つめ過ぎて首を傾げる彼に慌ててしまう。料理の最後にデザートと言ってチョコを使ったものを用意してくれた。ケーキのようだが「フォークで割って見てください」と言われしっとりとした生地に切り込みを入れてみる。
「わぁ!チョコが!」
トロリと中からチョコが出てきてとても美味しそう。一口サイズにして口に入れると中のチョコが温かい。フォンダンショコラを作れるなんて凄い、そう思っていると彼がおもむろにテーブルに何かを乗せてきた。袋に包装されたカップケーキ?のようだが。
「これも差し上げます。帰ったら食べてください」
「いいの?ありがとうっ!」
彼の作ったお菓子を貰えるなんて嬉しくて、彼が意味深に微笑んでいたことに全く気が付かなかった。
「美味しかったです。ご馳走様でした」
「お粗末様でした」
食器も洗って片付けようとしたけれど彼は自分でやるからと断られてしまう。まぁほとんどは自分がデザートを食べてる時に彼が片付けてしまったのだけれど。
「そうだ。風見からのお土産で飴をもらったのですが食べますか?」
お土産に飴なんだ、と思いながらもどんなものか興味があったので「食べる」と頷くと棚に置いてあった飴玉を持って近付いて来る彼。流し台のところに立っていたのだがかなり距離が近い。離れようとしたけれど腰を掴まれて逃げられなくなってしまった。
—— まさか、
そのまさかだった。彼は器用に包装紙を取ると口に入れて舐めている。そしてニヤリと小さく笑うと唇が塞がれすぐに舌が入ればコロリと飴玉も入ってきた。飲み込まないようにしていると器用に飴玉を攫っていってしまった彼。
そしてまた唇が塞がれると飴玉が入り、それが小さくなるまでこのキスが繰り返し続いた。
「— ん、はぁ…」
やっと離れたけれどこの頃には立っていられず流し台を背に座り込んで彼からのキスを受けていた。体が疼いて切なくなって仕方がない。それは彼が飴を使って官能的な口づけをするからであって互いの口の周りは飴を含んだ唾液でテカっている。彼は舌舐めずりをするがそれさえも色気があって目が離せない。彼は顔を近づけると自分の口の周りや首筋を舐めていく。先程のキスで口の端から漏れた唾液だが彼が舐め取ってもベタつきが取れない。それにさすがに体が火照ってそれさえも敏感に感じてしまう。
「んッ…れい、さんッ」
「飴、美味しかったですか?」
「そんなの、分からない、」
「それはいけませんね。しっかり味わって頂かないと」
彼はそう言って立ち上がりまた飴玉を取るとお姫様抱っこをされソファーに寝かせられた。
「待って!自分で食べれるから!」
「それではつまらない。一緒に堪能した方がいいに決まってる」
いやいや!そっちの方が危険だから!、と逃げようとしたけれど彼が馬乗りになったので動けなくなってしまった。側にあるテーブルに、カランカラン、と複数の音がして視線を向けると3,4個ほど飴玉が散らばっていた。
それを見て顔が引きつる。
「零さん、まさかあれ全部…?」
「お望みなら全てやってもいい」
それを聞いて思い切り首を振る。あれを全部さっきみたいにしたら体が変になってしまう。そんなの耐えられない。ただでさえ飴だから溶けるのに時間がかかるというのに。
—— 無理、おかしくなっちゃう…
「大丈夫です。貴女がおかしくなったら…」
まるで考えてる事が分かるように話す彼はゆっくり近付きながら手首を押さえ込まれてしまって更に身動きが取れなくなる。
「その時は僕が貴女を美味しく戴きます」
飴玉を口に入れると意地悪な笑みを浮かべながら彼によってまた唇を塞がれ甘い飴の、りんごの味が口の中に広がって溶けていった。
ピンポーン
シャワーを浴び着替え簡単にメイクを済ませると隣の彼の部屋へとやって来た。
「お邪魔します」
「どうぞ。待ってました」
玄関が閉まるとそこで壁ドンならぬドアドン?をされ間近に彼の顔がある。真剣な眼差しに目がそらせずにいると唇が重なった。今日はもう何度目だろうか。でも今回のキスは舌が入ってきて深く絡まる。
「— ッ、れいさん…」
「今日のワンピースも素敵でしたが、やはり普段の格好の方が落ち着きます」
キスが終わるとそう言って微笑む彼はいつもの爽やかな彼なのかそれとももう一人の"彼"なのか…来て早々から鼓動が落ち着かない。
「今度は僕がプレゼントした服を着て下さい」
妖しく笑う彼はもう一人の方だった。こっちの彼は時々砕けた話し方になるし意地悪だし…何より甘くて危険。
「トマトみたいに顔が紅い…」
彼はクスリと笑うと頬にキスをひとつ落として耳元で囁いた。
「このまま貴女を食べてしまおうか」
「〜〜っっ!!」
低い声を耳元で響かせながら食べてしまおうとか言ってるが耳は彼の唇と舌によって既に食べられている。
ぴちゃ、っと鼓膜を揺らす水音と耳を撫でる舌使いにゾワリと体中が痺れていく。
「— ゃッ、」
声が漏れても彼は御構い無し。
本当に腰が砕けそうになるから彼の服を握り締めてほんの少しばかり抵抗する。ちゅッ、と耳元でリップ音を響かせやっと彼が離れる頃には体がふるふると震えてしまって力が抜けてしまった。
「— っ、零さんのばかッ、」
「おや?そう言う割には随分と気持ち良さそうにしていましたが」
それは気のせいか?、なんて小さく笑う彼はやっぱり意地悪で、彼の顔を見上げながら睨むも「そんな顔をされても通用しない」と言う言葉を聞いた途端、体が宙に浮いてしまった。まさか、とは思ったけど彼はリビングに入って椅子に座らせてくれた。ホッと安心していると顎を持ち上げられまた唇が塞がれる。すぐに離れるけど流石にキスのし過ぎじゃないのか。
「このまま貴女を頂きたいところですが…せっかくディナーを用意してるので」
極上のデザートはその後で頂きます、妖しく笑う彼に初めは意味が分からなかった。だけど「僕にとっての極上という意味ですが」なんて言うから意味を理解すると体中に熱を集めて俯くことしか出来なかった。いくら彼に抱かれているとはいえこればかりは慣れない。
彼はキッチンに行ってディナーを用意してくれる。体が落ち着いた頃何か手伝おうかと声をかけたが、
「僕がおもてなしをするので待っていて下さい」
ニコリと爽やか彼になって答えてくれた。コロコロと表情が変わる彼は一体何者なのかと考えずにはいられない。結局、全部用意してくれ二人で彼の作ったディナーを食べる。お皿に盛られた料理はどこかのレストランの様に綺麗で感嘆の声が漏れる。
「腕によりをかけました」
「凄いよ零さん!コックさんになれそう!」
「そうですか?それなら貴女専属のコックになりましょう」
テーブルに両肘をついた手の上に顎を乗せながら恥ずかしげもなくそんな事を言うので嬉しくてにやけそうになる。専属コックなんて嬉しすぎるに決まってる。彼の料理を毎日食べられたら…そこである事に気付く。専属というのはそういう意味なのか。彼がどういった意図でそんな事を話したのか分からず混乱する。
「さ、食べましょう」
彼に促されるように食べ始める。料理は本当に美味しくて先程考えていた事も忘れて夢中になった。料理の事も話してくれて彼は本当に凄い人なんだな、と改めて思ったのだった。
料理も出来て、優しくて(時に意地悪)、紳士で、更にはイケメン。
—— まさに完璧なんじゃ…
「どうかしましたか?」
「ううん!何でもない!」
あまりにも見つめ過ぎて首を傾げる彼に慌ててしまう。料理の最後にデザートと言ってチョコを使ったものを用意してくれた。ケーキのようだが「フォークで割って見てください」と言われしっとりとした生地に切り込みを入れてみる。
「わぁ!チョコが!」
トロリと中からチョコが出てきてとても美味しそう。一口サイズにして口に入れると中のチョコが温かい。フォンダンショコラを作れるなんて凄い、そう思っていると彼がおもむろにテーブルに何かを乗せてきた。袋に包装されたカップケーキ?のようだが。
「これも差し上げます。帰ったら食べてください」
「いいの?ありがとうっ!」
彼の作ったお菓子を貰えるなんて嬉しくて、彼が意味深に微笑んでいたことに全く気が付かなかった。
「美味しかったです。ご馳走様でした」
「お粗末様でした」
食器も洗って片付けようとしたけれど彼は自分でやるからと断られてしまう。まぁほとんどは自分がデザートを食べてる時に彼が片付けてしまったのだけれど。
「そうだ。風見からのお土産で飴をもらったのですが食べますか?」
お土産に飴なんだ、と思いながらもどんなものか興味があったので「食べる」と頷くと棚に置いてあった飴玉を持って近付いて来る彼。流し台のところに立っていたのだがかなり距離が近い。離れようとしたけれど腰を掴まれて逃げられなくなってしまった。
—— まさか、
そのまさかだった。彼は器用に包装紙を取ると口に入れて舐めている。そしてニヤリと小さく笑うと唇が塞がれすぐに舌が入ればコロリと飴玉も入ってきた。飲み込まないようにしていると器用に飴玉を攫っていってしまった彼。
そしてまた唇が塞がれると飴玉が入り、それが小さくなるまでこのキスが繰り返し続いた。
「— ん、はぁ…」
やっと離れたけれどこの頃には立っていられず流し台を背に座り込んで彼からのキスを受けていた。体が疼いて切なくなって仕方がない。それは彼が飴を使って官能的な口づけをするからであって互いの口の周りは飴を含んだ唾液でテカっている。彼は舌舐めずりをするがそれさえも色気があって目が離せない。彼は顔を近づけると自分の口の周りや首筋を舐めていく。先程のキスで口の端から漏れた唾液だが彼が舐め取ってもベタつきが取れない。それにさすがに体が火照ってそれさえも敏感に感じてしまう。
「んッ…れい、さんッ」
「飴、美味しかったですか?」
「そんなの、分からない、」
「それはいけませんね。しっかり味わって頂かないと」
彼はそう言って立ち上がりまた飴玉を取るとお姫様抱っこをされソファーに寝かせられた。
「待って!自分で食べれるから!」
「それではつまらない。一緒に堪能した方がいいに決まってる」
いやいや!そっちの方が危険だから!、と逃げようとしたけれど彼が馬乗りになったので動けなくなってしまった。側にあるテーブルに、カランカラン、と複数の音がして視線を向けると3,4個ほど飴玉が散らばっていた。
それを見て顔が引きつる。
「零さん、まさかあれ全部…?」
「お望みなら全てやってもいい」
それを聞いて思い切り首を振る。あれを全部さっきみたいにしたら体が変になってしまう。そんなの耐えられない。ただでさえ飴だから溶けるのに時間がかかるというのに。
—— 無理、おかしくなっちゃう…
「大丈夫です。貴女がおかしくなったら…」
まるで考えてる事が分かるように話す彼はゆっくり近付きながら手首を押さえ込まれてしまって更に身動きが取れなくなる。
「その時は僕が貴女を美味しく戴きます」
飴玉を口に入れると意地悪な笑みを浮かべながら彼によってまた唇を塞がれ甘い飴の、りんごの味が口の中に広がって溶けていった。