ジャミルの友達が姐さんだったら 8
「あれ……? 蝶が、無くなってる………?」
ハーツラビュル寮のある一室にて、一人の生徒が首を傾げた。少し前に骨董品店で購入した置物が欠けていたのだ。綺麗ではあったが、そこそこ古そうな品物だったので、壊れないようにきちんと保護魔法を掛けていたのに。
魔法が切れた様子はない。同室の生徒達はナイトレイブンカレッジにしては大人しい性格で、室内で暴れるような者達ではない。では、何故無くなったのだろう。
不思議に思ったものの、今日も授業がある。授業に遅れるわけにはいかない。モヤモヤしたものを抱えながら、青年は部屋を後にした。