ジャミルの友達が姐さんだったら 小ネタ






ボツネタ
ここから話を広げたかったけれど、うまく広がりませんでした。
いつかリベンジしたい。

フロイド「あっつ……」
ラギー「なんでこんなに熱いんスかねぇ……」
ツバキ「怖い話でもして涼しくしてやろうか?」
カリム「ツバキの怖い話は本当に怖いから、涼しくなるってレベルじゃないんだよなぁ……」
ラギー「絶対止めて欲しいッス!!!」
フロイド「ちょっと気になるけど、聞いたら絶対後悔するって分かるやつ……」
ツバキ「そんなに怖い話でもないんだがな……」
ジャミル「へぇ、どんな?」
ラギー「聞かないで欲しいッス!!!」
ツバキ「実は賢者の島にも要石があるんだ。まぁ、割れているんだが」
フロイド「ウミヘビくんの意見は素直に聞くじゃん???」
カリム「思ったより怖い話だった」
ラギー「何でそんなもんがあるんスか!? そもそも、何で割れてるんスか!?」
ツバキ「賢者の島は霊脈が通っているから、色々寄せ付けてしまう。そのため、結界の役割として設置したんだろう」
フロイド「その結界、割れてるんだけど」
ツバキ「誰かが壊したんだろうな。外から衝撃を加えた痕跡があった」
ジャミル「絶対うちの生徒だな」
ラギー「まぁ、99パーセントそうでしょうけどね!!!」
ツバキ「そこまでは流石に。だが、破壊されたのはここ数年のことだな。傷が新しかったから」


***


イデア「ずっと思ってたんだけど、ツバキ氏って純粋な人間なの? 妖精族とか、何かしらの血が混じってない???」
ツバキ「おや、よくお気付きで」
イデア「だよね、やっぱり混じってるよね……」
ツバキ「と言っても、100年以上前のことなので、私個人はほぼ人間ですが」
イデア「うっそでしょ……。人外とのハーフくらいかと……」
ツバキ「両親は人間ですよ。ちなみに祖父母も」
イデア「い、いや。隔世遺伝というものがあってですな……」
ツバキ「まぁ、そういうのはあるかもしれません」
イデア「ち、ちなみに、何の血が混じっているとかは……」
ツバキ「そうですね……。神の血と、精霊の血は入っていますね」
イデア「おっと……??? 予想外に大物の血が混じってますな???」
ツバキ「東方の国の国民は、割と多種族の血が入っている方が多いですよ。特に神職関係者は」
イデア「実は妖精族ですって言われた方がマシだったな……」
ツバキ「残念ながら、東方の国に妖精族は居ないんですよ。移住してきた方なら居るそうですが」
イデア「居てくれ~~~! 東方国民は実は全員人外ですって言ってくれ~~~!」
ツバキ「基本的には人間ですよ」


***


ツバキ「ミックスは強いんだ。もちろん、純血、純粋と言うのが強いのは確かだが」
ツバキ「だが、ミックスは耐性が付くし、うまく行けば良いところ取りが出来るんだ。我が一族のようにな」


***


ヴィル「…………アンタ、本当に良家の出身なのね」
ツバキ「はい?」
ヴィル「この砂利、大粒でしょう? こういった道は上体が左右に振れたり、猫背になりやすい。でも、アンタは姿勢を崩すことなく、颯爽と歩いている。どんな道でもふらつくことなく歩くのは、相当な訓練が必要よ。普段の言動で忘れがちだけど、アンタはふとした仕草で魅せてくるわね」
ツバキ「ふふ、そうですね。神職関係の職場は、こういった砂利の敷かれた道が多いんです。なので、こういった道を歩く訓練は幼い頃からしていました」
ヴィル「そう言えば、以前調べたとき、砂利道が多かった気がするわ」
ツバキ「はい。また、私は戦闘訓練も同時に行っていたので、体幹は一般人よりも遙かに鍛えられています。雪道や山道を駆け回ることもありますので、足場の悪さで隙を見せることはないかと」
ヴィル「なるほどね……」


***


ツバキ「今日のナイトレイブンカレッジは随分と気温が低いな……」
ジャミル「言いながらフードの下に手を入れるんじゃない」
ツバキ「だってあたたかいじゃないか」
ジャミル「分かるけども」
カリム「ポケットとかもあったかいよな~!」
ツバキ「手を入れて歩いていると危ないからやらないが、ずっとポケットに手を入れていたい……」
カリム「な~!」
ジャミル「ツバキはまだしも、カリムは顔面から転ぶだろうからやめろ」


***


ランタンイベネタ

ジャミル「図書館は開館中なのになんで鍵なんか……。って、鍵なんてかかっていないぞ」
「「「鍵がかかっていない?」」」
カリム「え~? でも確かに開かないぞ?」
ジャック「ああ。押しても引いてもビクともしねぇ」
デュース「本当にどうなってるんだ?」
リドル「…………これ、まさかツバキ案件……?」
「「「………………」」」
リドル「違うよね? 誰か否定してくれないかな???」
ジャミル「今の時点では何とも言えないが、一応確認してみよう……」
カリム「う~、授業を抜け出させちまうのは心苦しいなぁ……」
ジャミル「お前が閉じ込められている現状を黙っている方が拙いだろう」
カリム「た、確かに……」


***


ツバキ「それで私が呼ばれた、と」
ジャミル「ああ。君はこの事態をどう見る?」
ツバキ「…………すまない。これは口を閉ざさなければならない案件だ」
ジャック「口を閉ざさなければならない案件? どういうことだ?」
ツバキ「障りがあるんだ。私が介入しすぎると、抑止力に阻まれる。まぁ要は、厄災が降り注ぐことになる」
リドル「そう言えば、君には真実が見えているのだったね……」
デュース「真実?」
ツバキ「ああ。だから極論を言えば、あるべきことをないことに出来る・・・・・・・・・・・・・・・。けれど世界から見れば、それは起こらなければならない事態なんだ。故に、私達がその事態を阻止することを防ぐために、世界そのものが私達の邪魔をする。殺してでもな」
デュース「そんな……」
ジャック「……つまり、この事態にあんたが介入しすぎると、あんたが死ぬ可能性があるってことか?」
ツバキ「極論だがな。まぁ、可能性はゼロじゃない」
リドル「でも、僕たちを閉じ込めることが、世界にとってそんなに重要なことだとは思えないのだけれど……」
カリム「それはそんなに大したことないのかもしれないぜ?」
リドル「と言うと?」
カリム「うーん、オレも難しいことは分かんねぇけど……。例えばオレ達の一件が解決して、この現象に興味を持った奴が図書館に来るようになるんだ。そいつが図書館で何か大きな発見をして、それが後に世界的な発明に繋がる、とか?」
リドル「つまり、世界的利益を得るための通過点の可能性がある、と言いたい訳だね? 確かに、それならこの事態は起こらなければならない。それに僕たちが巻き込まれなければならないというのは遺憾だけれど」
デュース「え、えぇっと……?」
ジャック「つまり、この事態は世界的に見て必要な事件で、ツバキ先輩は手助けが出来る範囲が決まってるってことだ」
ジャミル「見えすぎてしまうと言うのも考えものだな……」
ツバキ「まぁ、そうだな。歯がゆく感じるときはあるよ」
カリム「気にするなよ、ツバキ! オレ達でなんとかするからさ!」
デュース「そうですよ! 気にしないでください!」
ジャック「……まぁ、俺は元々誰かを頼る気はなかったしな」
リドル「そうだね。わざわざ来て貰ったのにすまない」
ツバキ「いや、構わない。出来る限りのサポートはさせて貰うよ」


***


ジャミル「というかツバキ、お前、この中に入れないのか?」
ツバキ「いや、入ることは可能だ。破壊することは出来ないが、すり抜けることなら出来る」
ジャック「なら、俺達を外に出すことも出来るんじゃ……」
ツバキ「残念ながら、それは難しい。これは“起こらなければならない事態”だからな。君達の力で脱出しなければ意味がない」
デュース「さっき言っていた、障りってやつがあるんですね」
ツバキ「ああ、すまないな」


***


リドル「早速サポートが必要な事態が訪れたよ、ツバキ」
カリム「女の子ツバキがいるなら話が早いな! 姫役やってくれよ!」
ツバキ「私が? 正気か???」
ジャック「まぁ、俺達が姫をやるよりは正気だと思うぞ」
ツバキ「それはそうだが……」
リドル「この中で唯一の女性だよ、自信を持ってくれ」
ツバキ「だが、逸話の姫は長髪だったはずだ。私では長さが足りないだろう」
デュース「た、確かに、サニワ先輩の長さだと足りないかもしれないな……。本を読んだ限りだと、もっと長いイメージだし……」
ツバキ「そうだ、考え直せ」
ジャック「あんた、どんだけ姫役やりたくないんだよ……」
ツバキ「姫役をやるくらいなら、今この場で髪を切り落としても良いくらいには」
「「「ちょっと待て」」」
ツバキ「そもそも、私が介入したら意味がないと言っているだろうに……」
カリム「そうだった……」
リドル「やっぱり、僕達でどうにかするしかないんだね……」
ツバキ「ああ、頑張ってくれ」


***


クルーウェル「すまないな、サニワ。授業を休ませてしまって……」
ツバキ「構いませんよ。カリムが無事に脱出するのを見届けないと、気になって授業に集中出来なかったでしょうし。それなら、憂いを払ってから、補習なり何なりを受けた方がマシです」
クルーウェル「まぁ、確かにな」
ツバキ「しかし、魔法薬作りで右往左往しているのを見るのは中々愉快ですね。特にリドル」
クルーウェル「楽しまないでくれ……。俺は今、とんでもない緊張を強いられているんだ」
ツバキ「ふふ、頑張ってください」




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