ジャミルの友達が姐さんだったら 小ネタ
ツバキ「誰か、木製バットとか持っていないか?」
デュース「金属バットなら持っていますよ!」
ツバキ「ありがとう。でも、私は金属バットより木製バットの方が良いかな。私は腕力に自信が無いんだ」
ジャミル「嘘つけ」
ツバキ「腕力のない人間は重いものを振り回すより、そこそこの重量のもので思い切りぶん殴る方が相手にダメージを与えられるんだ」
デュース「その通りです! 自分に合ったものを使うのが一番です!」
エース「なんでそんなの知ってるんですかね、デュースと先輩は」
ジャック「実行したことがある人間の意見だな……」
エペル「あるんだろうなぁ、ツバキサンなら……」
***
ツバキ「最近、東方の国の祠が破壊される事件が多発してるんだが」
ジャミル「それ、行方不明者が多発するやつでは?」
カリム「どっちかっていうと、末代まで祟られるやつじゃないか?」
リドル「怖い話だね???」
シルバー「ホコラ……確か、神を祀る社のことだったと記憶しているのだが……」
ラギー「怖い話ッスね!!?」
アズール「神の社を破壊するなんて、高度な自殺ですか???」
フロイド「純度100パーセントの馬鹿じゃん???」
ジェイド「うっかり壊してしまった場合も危険なのですか?」
ツバキ「流石にそこまでは……相手によるな……」
リドル「東方の国はうっかりすら許されないのかい!!?」
ツバキ「流石にそこまで危険な相手は注意喚起が為されているし、そもそも近寄れないようになっていることが多いよ」
ラギー「あ、措置はされてるんスね……」
ツバキ「だが、どんなに安全とされている神でも、きちんと謝罪しなければ危険だ。その反面、誠心誠意謝罪すれば許してくれるんだがな」
アズール「……意外と寛大なのですね?」
ジャミル「まぁ、俺達人間が何をしようが、矮小な生き物が何かやっているなぁと言う感覚だろうしな」
フロイド「格も規模も違うしねぇ」
ツバキ「しかし、きちんと謝れば許して貰えるのに、それすら出来ないものが多いようなんだ」
カリム「悪いことをしたら謝る。普通のことなのに出来ない奴っているよなぁ……」
ジャミル「うちの学園の奴らか???」
ツバキ「ジャミルはしばらく祠に近づくなよ。祠を壊してしまったら、連れて行く理由を与えてしまうから」
ジャミル「大丈夫だよ。絶対に近づかないから」
シルバー「しかし、何故ホコラが破壊されているんだ……?」
ツバキ「今調査中なんだが、おそらくしょうもない理由だろうな……」
ラギー「案外、度胸試しとか?」
リドル「そんなまさか……」
ジェイド「人生終了RTAの間違いでは?」
***
↑の後日談
ツバキ「ラギーが正解だったよ。マジカメに祠を破壊する動画がアップされていたことから判明した」
ラギー「マジカメモンスターさぁ!!!」
フロイド「やっぱ馬鹿じゃん!!!」
アズール「不敬過ぎる!!!」
ジェイド「……その方達のその後は?」
ツバキ「さぁな。ある日を境に、マジカメもパタリと更新が途絶えているし」
ジャミル「更新が出来ない程痛めつけられたのか、そもそもすでにこの世にいないのか……」
リドル「怖いこと言わないでくれないかな!?」
カリム「事実から目を背けるのはよくないぜ!」
シルバー「それはそうなんだが、笑顔で言うことではないと思う」
ツバキ「しばらくは事後処理が続くので、私も忙しくなる。くれぐれも、馬鹿な真似はするなよ?」
フロイド「それフラグじゃん???」
アズール「僕たちは十分に注意させていただきますが、イソギンチャク共のことまでは手が回りませんよ?」
ジャミル「まぁ、自寮の奴らには目を配っておくよ」
ツバキ「頼む」
***
↑の続編
ツバキ「壊れる関連で、もう一つ厄介なことになっているんだよな……」
ジャミル「今、東方の国で一体何が起きているんだ……?」
カリム「誰か、国家転覆でも狙っているのか……?」
シルバー「何が壊れたんだ?」
ツバキ「要石だ」
カリム「いっ……!?」
ジャミル「なっ……!?」
ラギー「かなめいし、ってなんスか? スカラビアの反応を見るに、相当ヤバいもんに思えるんスけど……」
ツバキ「地震をしずめるされる石のことだ。結界に使用されることもある重要なもので、それが壊れると言うことには何かしらの意味がある」
リドル「そ、そんな重要なものが壊れただって!? 人為的なものじゃないだろうね!?」
ツバキ「それは現在調査中だ。仮に人為的なものなら確実に人が死ぬ。だが、自然的に壊れたのだとしても、何かしらのことが起こるのは確実だ」
ジェイド「何か事件が起きること前提なんです……?」
ツバキ「要石の崩壊は、つまり結界の崩壊だ。吉兆の印か、不幸の幕開けか……。さて、どうなることやら……」
アズール「なんでそんなに他人事なんですかね……」
ツバキ「今更慌てても意味がないので……」
フロイド「既に覚悟決まってるじゃん……」
ツバキ「まぁ、国が沈まなければ何とかなるさ」
「「「ちょっと待て」」」
***
ツバキ「…………あ?」
ジャミル「どうした?」
ツバキ「………見られているな」
ジャミル「は? 見られている?」
ツバキ「……空(うえ)だ」
ジャミル「…………俺には見えない。君には何が見えている?」
ツバキ「巨大な瞳と無数の腕」
ジャミル「……………」
ツバキ「………機を伺っているな。狙いは君だ」
ジャミル「だよなぁ……」
ツバキ「あちらに先手を取られるのは癪だ。こちらから仕掛ける」
目眩しを破壊、無数の腕を魔法で撃ち落としていく戦闘シーンを小説で書きたい。
戦闘シーンの描写が難しくて断念。いつかリベンジしたい。
***
アズール「そう言えば、ジャミルさんの同室の方って、どんな人でしたっけ……」
フロイド「どうしたの、アズール。ウミヘビくんの同室の奴に何か用?」
アズール「いえ、つい先日スカラビア寮の自室に伺ったとき、確かに同室の方のお顔を拝見したはずなのですが……」
ジェイド「顔が思い出せない、と?」
アズール「ええ……。記憶力には自信があるのですが……」
ジェイド「珍しいですね。あなたが利用価値のありそうな人の顔を忘れるなんて」
フロイド「…………」
ジェイド「フロイド?」
フロイド「……アズールが見た同室の奴ってさぁ、本物だったのかな?」
アズール「…………」
ジェイド「…………」
アズール「……もしもし、ツバキさん。今お時間よろしいですか?」
ツバキ『ああ、問題ない。しかし、君から連絡が来るなんて珍しいな?』
アズール「いえ、少し気掛かりがありまして……」
ツバキ『ふむ?』
アズール「ツバキさんは、ジャミルさんの同室の方と面識はありますか?」
ツバキ『……ああ、気付いたのか。それ(・・)については心配しなくていい。そいつ(・・・)は確かにこの世のものではないが、ジャミルの護衛のようなものだから』
アズール「サラッとこの世のものではないことを認めないでください」
ジェイド「紛れ込んでいるのですか? それとも紛れ込ませているのですか?」
ツバキ『前者だが、話の通じる奴だったから、そのままにしている』
フロイド「話が通じるのはオルカちゃんくらいじゃない?」
ツバキ『ああ、そうだな。だから君達は無闇に関わろうとするなよ』
アズール「関わりませんよ、そんなもの。というか、人為らざるものと同じ部屋で生活できるジャミルさんのメンタルはどうなってるんですかね」
フロイド「ウミヘビくん、変なところで寛容だから……」
ジェイド「寛容になるところを間違えていませんか?」
ツバキ『まぁ、ジャミルはそういうもの(・・・・・・)に対して寛容に為らざるを得ないからな……』
アズール「…………今までの苦労が垣間見えますね」
フロイド「うわぁ……」