ジャミルの友達が姐さんだったら 小ネタ






VDCネタ

ジャミル「ツバキ、何で俺の口座情報が君の親族にバレている?」
カリム「オレの口座もバレてるなぁ。サニワ家の情報網、どうなってるんだ?」
エース「え、なになになに? 何かあったの、先輩達」
ジャミル「ツバキの親族から、とんでもない金額が振り込まれていたんだ。返却したいんだが、いかんせん人数が多くてな……」
デュース「ど、どういうことですか……?」
ツバキ「ああ……。お布施だろうな。推しに貢ぐファン心理だよ」
ルーク「つまり、ムシュー・マルチ達のファンになった方々が、口座情報を暴いて直接振り込んだ、と?」
ツバキ「うちの連中、実力は確かなんですが、いかんせん残念な人間が多くて……。今回は愛をお金に変換した奴らの暴走でしょうね」
ヴィル「確かにアイドルに貢ぐファンというのは存在するけれど……」
エペル「ち、ちなみにどのくらいのお金が……?」
カリム「オレのところには2000万くらいだな。過去最高金額が振り込まれてるな~」
「「「にっ、2000万!!!??」」」
ヴィル「ちょっと、カリムで2000万なら、ジャミルはどうなるの? あんた、この子のご実家に全力でプッシュされてるんでしょう?」
デュース「き、聞きたいような、聞きたくないような……」
エース「せんぱーい、どうなの?」
ジャミル「…………5700万」
「「「ごっ……!!?!?!?」」」
ルーク「オーララ……。確かにとんでもない金額だ……。一体何人から振り込まれてるんだい?」
ジャミル「人数は数えていません。未だに増え続けているので……」
エペル「ひぇぇ……。どうなってんだべ、ツバキサン家は……」
ツバキ「…………まぁ、それくらいなら許容範囲だろう。億に届いてないんだから、マシな方さ」
ジャミル「ああ……」
カリム「そう言えば、ツバキは昔、3億くらい貢がれたんだっけ?」
エース「待って!!?!?」
デュース「一生縁のない金額出てきたな……」
エペル「ここまでぶっ飛んでると、逆に冷静になるね……」
ツバキ「まぁ、全額返金したんだがな」
カリム「返金作業、大変なんだよな~」
ジャミル「気が重い……」

***

※映画鑑賞でもしていると思ってください
※ちょっとグロ注意……?

ツバキ「…………リュバンシェが出ている作品の悪役って、酷い終わり方ばかりしますね」
ヴィル「あら、崖から落ちて物語から退場、という終わり方は、あなたのお好みではないのかしら?」
ツバキ「そうですね。家畜みたいな終わり方だな、と」
ヴィル「…………なんて?」
ツバキ「これを作った人は、崖から落ちて死んだ人を見たことがないんでしょうね。崖下は悲惨なものですよ」
ヴィル「あなた、まさか……」
ツバキ「高さによってはミンチですよ。しばらくは麻婆豆腐なんて見たくもなくなります」
ヴィル「…………そう」
ツバキ「臓物が飛び散る岩肌の色。こびり付いた肉片。色んなものが混じり合った、何とも言えない匂い。何も知らないから、これを“美しい退場”の代表に出来るんだ」
ヴィル「……忘れなさい。今だけで良いから」
ツバキ「難しいことを言いますね。まぁ、やってみます」

***

ツバキ「ナイトレイブンカレッジの生徒さんは煽り体勢が無いって本当ですか?」
レオナ「廊下歩いて最初に目に入った奴に適当言ってこい。そうすれば分かる」
イデア「9割くらいの確率で売り言葉に買い言葉の喧嘩に発展、最終的に魔法乱舞の大乱闘になるよ」
ヴィル「概ねに二人に同意するわ。それより、何かあったの?」
ツバキ「この前、麓の街に制服のまま出掛けたら、ナイトレイブンカレッジの生徒に絡まれたんですよね。そのときは面倒で無視したんですが、後々考えたら、売られた喧嘩は買った方が舐められないのかなと思いまして」
イデア「意外と血の気多いですな、ツバキ氏……」
レオナ「つーかお前、口喧嘩なんて出来んのか?」
ヴィル「確かに。たまに鋭いことを言うとは思うけど、罵り合いなんて想像も出来ないわ。ちょっと試しに何か言ってくれる?」
ツバキ「そうですね……。“ナイトレイブンカレッジはトラブルが多いようですが、痴情の絡れに関するものがないのは健全で良いですね”」
イデア「めっちゃ煽りよる。それを男子校で言うことがどれほど罪深いことなのか分かっていらっしゃらない……」
ヴィル「99%の確率で魔法が飛んでくるわね」
レオナ「お前、割ととんでもねぇこと言うな?」
ツバキ「そうでも無いと思うんですけどね。まぁでも、やっぱり私には口喧嘩は向いてなさそうです。私の時間を割くだけの価値を、絡んできた生徒に感じられなかったので。こんな無駄なことに時間を使えるなんて、人生楽しそうだなぁ、としか思えなかったというか……」
レオナ「最高に向いてると思うぞ」
ヴィル「そうね。心をへし折ることに特化してそうだけど」
イデア「ツバキスーパードライ……」

***

ツバキ「私が直面した不思議現象を聞いてくれ」
リドル「待ってくれ」
アズール「あなたが“不思議現象”と言うなんて、一体何事ですか?」
ツバキ「いや、ロイヤルソードアカデミーの校内で起こったことだし、オカルト案件ではないんだ。だからこそ、逆に怖いんだが」
ジャミル「ロイヤルソードの奴らが何かやらかしたのか?」
ツバキ「分からない。ただ、突然風が吹くんだ」
カリム「突然風が吹く?」
ラギー「風くらい吹くでしょ。それの何が不思議なんスか?」
ツバキ「いやそれが、うちでイケメンと持て囃されてる奴が歩くと、さぁっと風が吹いてくるんだ。屋外だったら薔薇の花びらとか舞うときもある」
フロイド「何その、なに?????」
ジェイド「想像は出来ますが、全く意味が分かりません」
シルバー「確かに、よく分からない現象だな……」
アズール「つまり、漫画やアニメにありがちな演出が、自然現象的に起こると? いや、自分で言ってて意味が分かりませんね、これ」
ツバキ「怖くないか、これ」
リドル「率直に言って怖いね」
カリム「すげぇなぁ。ユニーク魔法かな?」
ラギー「これがユニーク魔法とか、あまりにも外れすぎる……」
ツバキ「こういう現象、まだまだあるんだが、聞くか?」
「「「あ、結構です」」」
ツバキ「だよな、私もそう言う」

ツバキ「そのうちエフェクトとか掛かりそうだよな」
フロイド「漫画とかで見るキラキラしたやつ?」
ラギー「もう十分でしょ。これ以上どう輝くんスか」
ジャミル「もしそうなったら言ってくれ。全力で回避する」
ツバキ「安心しろ。そのときは道連れだ」
カリム「何も安心できねぇな~」

***

カリム「あれ? ツバキ、何か視線高いな???」
ジャミル「は? 君、また背が伸びてないか???」
ツバキ「ふふ、気付いたか? ついに180に到達したんだ」
ジャミル「はぁ!? 嘘だろ!?」
カリム「ま、じかぁ……」
ツバキ「もう少し欲しいところなんだがな」
ジャミル「もう伸びるな、むしろ縮め」
ツバキ「ふふ。……まぁ、どうせ君達の方が大きくなるさ」

***

カリム「あっぶね……。怪我するとこだった……」
ジャミル「こんの、バカリム! だから気を付けろとあれ程……!」
カリム「ご、ごめん、ジャミル」
ジャミル「怪我はしてないか!?」
カリム「し、してない!」
ジャミル「はぁ……。本当に勘弁してくれ……」
カリム「ご、ごめんなぁ~!」
ジャミル「ツバキに泣かれても知らないぞ、俺は」
カリム「うぅ……気を付けます………」

***

本編のタイミングより先にオルトに会っていたら

オルト「あ、こんにちは、ツバキ・サニワさん!」
ツバキ「ああ、こんにちは、オルト」
オルト「今日も遊びに来たの? ふふ、もううちの学生になっちゃえば良いのに」
ツバキ「確かにナイトレイブンカレッジは楽しいけれど、私はロイヤルソードアカデミーも好きなんだ。それに、私はこの学園から入学届が来ていないし、この学園に入る素質はないんだろう」
オルト「そうかなぁ。きっとこっちでもやっていけると思うんだけど」
ツバキ「ふふ、ありがとう」
オルト「…………ずっと気になってたんだけど、どうしてツバキ・サニワさんは僕を見るとき、眩しそうに目を細めるの? 僕、発光機能は使っていないはずなんだけど」
ツバキ「ああ、いや。君が美しいから、つい見とれてしまっていただけだよ」
オルト「そうなの? 僕、美しいって言われたのは初めてだよ! 褒めてくれてありがとう!」
ツバキ「それは勿体ないな。君の美しさに誰も気付かないなんて」
オルト「でも、かっこいいとかかわいいって言って貰えるから、僕の性能を誰も理解していないわけじゃないよ?」
ツバキ「そうか。ああ、だが、私が言ったのはそういうことじゃないんだ」
オルト「どういうこと?」
ツバキ「君は、とても愛されているのだと、私は言いたいんだ。君を愛するその想いを含めて、美しいと思うんだ」
オルト「…………そっか。ツバキ・サニワさんは、そう思ってくれるんだね」
ツバキ「ああ。いつか、君を産みだした人に、会ってみたいな」

***

タピ・ルージュネタ

ヴィル「思ったんだけど、ジャミルの周囲って、お金持ちばかりよね? 何でいちいちアタシの行動に驚いているの? アタシより、カリムの方がよっぽどお金持ちじゃない?」
ジャミル「そうなんですけど、カリムもツバキも、家に直接商人を呼ぶことが多いんですよ。だから、直接店舗に赴くことは少なくて……」
エース「そっちの方がよっぽどじゃないッスか!」
ヴィル「本当にね。商品の輸送費用や、商人の移動費だって馬鹿にならない。その手間賃を含めての計上になるでしょう? 余計なお金が掛かるだけじゃない」
ジャミル「まぁ、それだけお金があることの証明でもありますから。そのくらいは必要経費です。最も、半分くらいは暗殺の危険を減らすためなんですけどね。一番狙われやすいのは、移動中ですから」
アズール「どこを切り取っても闇しかないんですか、熱砂は」
ジャミル「うるさいな。身分的に仕方ないんだよ、あの二人は」
エース「ジャミル先輩もやばいって聞きましたけど」
ジャミル「あと、ツバキの実家はお抱えのデザイナーと言いますか、仕立屋が居るんですよね。神職をしている身なので、そちらの意味を持たせた衣装にしなければならないことが多いので」
エース「無視されたんですけど。てか、神職方面の意味を持たせた衣装って、めちゃくちゃ手間とか掛かりそうなんですけど。一着いくらくらい掛かるんだろ……」
ジャミル「天井なんてないぞ。昔聞いた最高額は、神との婚儀に着る花嫁衣装で、普通に億いった」
アズール「億……!? 結婚式なんて、たった一回のものでしょう……!?」
ヴィル「だからこそこだわる人はこだわるんでしょう。相手が神であれば尚更ね」
エース「待って!? そんなことより神様と結婚すんの!? てか、出来んの!?」
ヴィル「東方の国だもの。それくらいあるでしょう。アタシはもう驚かないわ」
エース「強い……」
ジャミル「ちなみに、その衣装を着たのはツバキの親戚だ」
エース「ひえっ……」
ヴィル「…………あの子の実家の総資産、アジーム家くらいあるんじゃない?」
ジャミル「聞いたことはないですけど、あると思いますよ、そのくらいは」
アズール「ジャミルさんの周囲って、やばい人しか居ないんですか?」
ジャミル「俺自身は普通だから良いんだよ」
「「「嘘つけ」」」

***

シルバー→ツバキ

ツバキ「そうだ、君に聞きたいことがあったんだ」
シルバー「俺に?」
ツバキ「ああ。………これを私が聞いて良いものかは、分からないが」
シルバー「俺は構わない。俺に答えられることなら答えよう」
ツバキ「そうか。では、遠慮無く。………君は何故、私を好きになったんだ?」
シルバー「…………っ!!?!?」
ツバキ「…………やはり聞いて良いものではなかったな?」
シルバー「い、いや、その……あまりに予想外で……。というか、いつから気付いて……?」
ツバキ「1年の時から知っていたが」
シルバー「…………俺はそんなに分かりやすいだろうか。分かりにくいと言われることが多いんだが……」
ツバキ「ことこの件に関しては。普段は近しい人物にしか分からないんじゃないだろうか。私は、そういうものを相手にすることが多かったから、そうは思わないが」
シルバー「ツバキ殿は観察眼があるというか、本質を見抜くのが上手いのだろうな。俺も見習いたいものだ」
ツバキ「ありがとう。………ところで、質問はやはり無しにするか?」
シルバー「い、いや、俺が自分で答えると言ったのだから、きちんと答えよう」
ツバキ「無理はしなくて良いぞ」
シルバー「無理はしていない。いつか伝えたいと思っていたことだから」
ツバキ「そうか」
シルバー「……あなたの夢に迷い込んでしまったとき、抜け出さなければと思う一方で、ずっとそこに留まっていたいような心地にさせられたんだ」
ツバキ「…………」
シルバー「あなたの想いは、とても美しかった。あの世界はとてもあたたかくて、優しくて、幸せだった。あなたの愛に溢れていた。そばで見ていただけの俺にも、その愛が伝わるくらいに」
ツバキ「…………」
シルバー「あんなものを見せられて、心を揺さぶられない奴は居ないだろう。俺はあなたの想いを、愛を知ってしまった」
ツバキ「…………」
シルバー「………おこがましくも、あんな風に、想いを寄せられたいと、思ってしまったんだ」
ツバキ「………そうか。君は、彼らを愛する私を愛してくれたんだな」
シルバー「そうだな。彼等の存在あってこそのあなたを、俺は好きになった」
ツバキ「……ああ、それは、なんて素敵なことだろうな」




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