神々との日々






片足の神の第三章 偽りの足




アポロンは、まだ、自分たち以外来ていないことが分かるとベンチに座った。
どうせ、ヘラやデメテルが、アフロディの馬鹿な行動を止めて、時間を無駄にしているだけだろうから。
それが日課となってしまっている、世宇子は、練習を時間通りに始められたことがない。

全面的にアフロディが悪いように見えるが、本当に非があるのはカイトだ。
何せ、止めようともしない。
まぁ、無自覚なため仕方なしと、メンバー全員が諦めている。
てか、メンバー全員、カイトに甘いな、オイ。

それは、まぁ、何か、下手なことを言って、カイトを傷付ければ、アフロディに殺されかねないからなのだが。
いや、100%殺されるか。

そんなことを思っていると、カイトもベンチに座った。

「二人でも、練習できるけど、やっぱ、皆で練習する方が楽しいよなぁ。」

カイトが呟いた。
トップが、影山という、アレな人物なのだが、カイトはどことなく、おおらかというか、平和な奴だ。
まぁ、そんなカイトだからこそ、周りは戦場のような壮絶なものになっているのかもしれない。

ちなみに言うと、カイトを狙っているのは、アフロディだけではない。
イカロスやヘルメス。ディオもそうだ。
近頃は、アテナやアキレスもそうなのではないかとヘラクレスやメドゥーサが言っていた。

実は、アポロンもカイトが好きだ。
多分、恋愛的に。

ふと、カイトのむき出しの義足が目に入る。
カイトの肌よりも健康的で、人工的な肌色。
色が全然違う。だから、余計に目立つ。
一体、どんな事情でこんなことになったのかは知らないが、見るに堪えない。
こちらが悲しくなってくる。

(せめて、目立たないようにするとか、してほしい・・・。)

アポロンは切実にそう思った。
しばらく、カイトの義足を見つめてから言った。

「ねぇ。」
「ん?」

笑顔でこちらを振り向くカイト。
一瞬ためらったが、一度決めたことだから・・・。

「足・・・。触ってみてもいい?」

カイトは一瞬、キョトンとしてから、すぐに笑った。

「いいよ。」

とんでもなく軽い返事に、今度はアポロンが呆然とする。

(かなり覚悟決めてたのに・・・。)

悲しませたりするんじゃないかとか、傷付けてしまわないかとか、嫌われたりしないかとか。
アポロンは少し考えてからカイトの足に触れた。

「冷たい・・・。」





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