神々との日々
片足の神の第二章 平和な神々の日常
カイトは着替えを終え、スタジアムに向かおうとする。
カイトの義足は、むき出しになっている。
何故、隠さないのか。
本人も、気にした様子はない。
それは、カイトが、隠してしまえば負けだと思っているから。
「カイトっ!!」
背中に衝撃。
振り向くと、そこにはアポロンがいた。
「一緒にスタジアムいこっ!」
二パァと笑って言った。
同い年にも関わらず、この身長と幼い性格。
思わず、頬を緩ませる。
「いいよ。一緒に行こうぜ。」
そう言って、二人はスタジアムに向かった。
そんなとき、アフロディはというと・・・?
「放せ、ヘラ~!」
「アポロンが死ぬから放せない。」
二人を見て、嫉妬に燃えていた。
ヘラがため息をつく。
澄ました表情なのに、ものすごい力だ。
全力のアフロディを片手で止めている。
「あんな奴、死ねばいい。」
ドス黒いオーラを放ちながら、吐き捨てるように言う。
愛と美の女神がなんてことを。
そして、嫉妬はヘラの役目だろう。
アフロディを止めるのが、段々、面倒になった、ヘラは言った。
「いくら、二人がクラスメイトで、一番、仲が良いからって・・・。」
この一言は、グサリと来たらしい。
アフロディが倒れた。パタリと。
「アポロンなんて死ねばいい。阿呆のくせに。」
そんなことを、ぶつぶつと呟き始めた。
丁度通りかかった、へパイスが、ツンツンアフロディをつつく。
一緒にいた、アルテミスはその隣でしゃがんで見ている。
「早く、練習したいんだが・・・。」
アフロディをつついて遊んでいたへパイスがあることをひらめいた。
二人も見ていたのだ。カイトとアポロンが二人で、スタジアムに向かうところを。
「ねぇねぇ、アルテミス。今、スタジアムに誰もいないよね?」
「え・・・?あ、そういえば・・・・・。」
ピクリとアフロディが反応する。
「つまり、カイトとアポロンって、今~・・・。」
わざとらしく、間を開けてこういった。
「二人きりだよね?」
その言葉にアフロディは風を巻き起こして、スタジアムへと走って行った。
へパイスはゲラゲラ笑っている。
ヘラはこめかみを押さえ、ため息をついた。
アルテミスもゆっくりと、スタジアムに向かう。
これは、平和な神々の日常。
神々の日々のほんの一部。
