イナイレ夢
「ねぇ、ねぇ、鬼道くん、鬼道くん。」
夢原が、いきなり話しかけてきた。
てか、お前、今まで、俺のこと、君付けなんてしてたか?
そう、思う鬼道。
「ウチ、最近、世界の童話にはまってんだ!
でさ、友達に好きな童話を、聞いてみたら、人魚姫、シンデレラ、白雪姫、眠れる森の美女がでてきたんだよ。」
こいつは、一体何が言いたいんだ?
そう思いながら、鬼道はそれで?と尋ねた。
「鬼道はどの話が好き?」
鬼道にそんなことを尋ねるとは・・・。
鬼道は戸惑いながら答えた。
「いや・・・。俺には、よくわからない。」
そりゃそうだわな。
ここで、熱烈に語られても困る。
というか、怖い。し、キャラが崩れる。
「ウチはさ、眠れる森の美女がいいな~。」
意外だ。意外すぎる。鬼道はそう思った。
鬼道は最近、夢原と知り合った。
夢原のことはあまり詳しく知らない。
しかし普段、男らしい夢原が、それを選ぶのはかなり意外だった。
ドキッと胸が鳴った。
「だってさ、灰かぶりって呼ばれて、灰の中で寝させられたり、こき使われるシンデレラとか、
命狙われ、三度程、死にそうになる白雪姫に、声奪われて、泡になる人魚姫よか、
ずっと寝てて、人生丸儲けする、眠れる森の美女が、一番幸せじゃん。」
なんて、夢のない、子供には聞かせられないようなことを言うんだ。
(一瞬でも、女らしいと、ときめきそうになった、俺が馬鹿だった。)
そう、切実に思う鬼道の、今日この頃。
一番幸せなのは?
