イナイレ夢
世の中は理不尽。
雪はそのことをよく知っていた。
ちゃんと、理解していた。
「雪。足の具合はどう?」
「ヘーキ、へーキ。どっこも、悪くないよ。
心配すんなって、夏未。」
そう言って、私に笑いかける雪。
雪は幼い頃。
子猫を助けるために、自分の足を犠牲にしてしまった。
雪は、サッカーが大好きな女の子で、三度の飯よりサッカーがいい。
そんな子だった。
私が、サッカー部をつぶそうとしたのはこの子が理由。
五体満足でいて、人数が足りなくてもボールがあって。
部室だって、河川敷にはフィールドだってあったのに・・・。
それなのに、サッカーをしなかった、サッカー部が許せなかった。
でも、やっぱり、雪の好きなサッカーを。
サッカー部をつぶしてしまうことなんて、できなかった。
こんなにも、いい子なのに・・・。
こんなにも、サッカーが好きなのに・・・。
この世の中は理不尽すぎる。
私が、今、一番許せないのは、
雪から、サッカーを奪った
理不尽な世の中。
