地獄の鷹見さん家 没ネタ
ご都合個性にかかった椿
雄英高校入学後(※謎時空)
ホークス「椿が個性事故に遭ったと聞いて!!!!!」
常闇「ホークス!?」
耳郎「来ると思った~」
椿「こんにちは、兄さん。個性事故と言っても、怪我をしたわけでは無いから大丈夫だよ」
ホークス「えっ……!? 椿……!? か、髪の色が……!!!」
轟「色を変える個性を持つ子供に髪を触られたみたいです」
芦戸「最大二日で治るそうでーす!」
ホークス「え、ええ~~~!? 俺とおんなじ色じゃん!!!」
椿「そうなんだ。似合うかな?」
ホークス「似合う!! かわいい!!!」
椿「んふふ、良かった。でも、髪を染めたことがないから、鏡を見る度にびっくりしてしまうんだ」
ホークス「そりゃあ、いつもと全然違う色だしね。でも、黒髪が一番似合ってるし、染めては欲しくないかも」
椿「私も黒髪が一番落ち着くから、染めることはないかなぁ」
ホークス「染めると傷んじゃうしね。折角綺麗になったんだし、わざわざ傷付ける必要なんて無いよ」
緑谷「こうして並んでみると、ホークスの髪よりちょっと薄めの金色だね」
瀬呂「そうね。いつもより兄妹感があるよな」
葉隠「確かに~! でも、いつもより全体の色素が薄いから、ちょっと儚く見えるね」
芦戸「中性的で翼もあるから、ちょっとお人形さんみがあるよね」
耳郎「兄妹揃って顔もいいしね」
***
没ネタ
ホークス「…………俺以外だったら、手を伸ばせば掴んでくれた?」
椿「…………いいえ。助かりたいという気持ちはありますが、露見したくないという気持ちの方が強いです」
ホークス「……どうして?」
椿「…………私達の存在が明るみになったら、困る人がいるんです」
椿「私の父は、おそらく“敵”です。だから母は私を嫌悪していて、私を、私ではない誰かに重ねて怯えている」
椿「それに、私も酷いことが出来る人間なんです。母を脅して、お金を貰って、学校に通っているんです」
椿「そんな
椿「その人は、ヒーローなんです。多くの人を助ける事の出来る、素晴らしい人です」
椿「だから、他の大人達のように、見ない振りをしていてください」
***
没ネタ
(やっぱり、あなたは凄いなぁ……。こんな壊れた人すらも救うだなんて)
(ああ、だからこそ、嘘だと言ってくれ)
(あなたは、ヒーローなんだ。こんな、こんな壊れた家族がいるなんて、あってはいけない)
(清廉潔白が望まれているヒーローに、娘に暴力を振るう母親なんて居てはいけない。母親を脅してお金を貰う妹なんて居てはいけない)
(でも、母のためにも、私のためにも、私は母から離れた方が良い)
***
没ネタ
もうずっと、誰かに甘えるなんてしたことがなかった。昔は頼り頼られが当たり前で、甘え甘えられが普通のことで。何の気負いもなく出来ていたはずなのに。もう何年も一人で頑張ってきたから、甘え方なんて忘れてしまった。
もうずっと、守ってくれる人なんて居なくて。自分を救えるのは自分だけだという環境で生きてきて。そんな自分の前にようやっと現れたヒーローは、あってはならないことなのに、自分と同じ血が流れている。
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没ネタ
ほんの少しだけ、他の人より自分を大切にしてくれるのではないかと、期待している自分がいる。例えば、空を飛べる彼が自分の隣を歩いてくれるとか、そんな些細で贅沢なこと。速すぎる男のゆったりとしたひとときを、自分の隣で過ごしてくれるとか、そんなあたたかいこと。自分と彼が本当に家族なら、そう言った椿の願いを、どうにか叶えてくれるのではないかと、傲慢にも望んでしまう。
(家族と過ごす時間を、自ら捨ててしまった私には、過ぎた贅沢かな……)
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没ネタ
サイドキック達に相談するホークス。
SK「ホークス、最近どうしたとね?」
ホークス「何がです?」
SK「浮かん顔ばしとーことが多か。何か気になることでもあるとか?」
ホークス「…………助けたい子が、居るんです」
SK「助けたい子? 保護が必要な子なんか?」
SK「ホークスが助けたかっていやぁ、助けてって言ってくれるっちゃなかとね?」
ホークス「その子が酷く頑なで、何度手を伸ばしても、その手を取ってくれないんです……」
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没ネタ
椿「………あの、兄さん」
ホークス「んー? なぁに、椿」
椿「………家のこと、私がしても良い?」
ホークス「え? 定期的にハウスキーパー入れてるし、掃除とかは大丈夫だよ?」
椿「それはそうなんだけど、ご飯とか、洗濯物とか。兄さん、外食とかデリバリーばかりだし」
ホークス「あー……。俺はともかく、椿は成長期だし、もうちょいきちんとしたもの食べた方が良いよね……」
椿「兄さんもだ。ヒーローは身体が資本だろう?」
ホークス「一応、一通りの調理器具はあるけど、調味料とか何もないよ?」
椿「問題ない。買いに行けばいい。………兄さんが手作りのご飯が嫌でなければ、私が作ってもいいだろうか?」
ホークス「キッチンくらい自由に使っていいけど、俺がいない時に刃物とか使われるのは怖いかなぁ……」
椿「……なら、問題ないことを証明したら、刃物を使ってもいい?」
ホークス「ん、そうだね。今日は大きな事件が無ければ定時に上がれると思うし、帰ってきたら一緒に買い物行こうか」
椿「うん」
***
没ネタ
(保護される前)
椿「………勉強する場所が欲しいです。学校も図書館も、早く閉まってしまうから、長く残っていられないし。家だと、あんまり出来ないから」
ホークス「そっか」
事務所か自宅に連れて行くことを考える。
ホークス「なら、うち来る?」
椿「え?」
ホークス「広くて静かだから、落ち着いて勉強出来ると思うよ」
椿「でも、迷惑になりませんか? それに、その、あなたはヒーローだ。私と一緒にいる所を見られたら、困りませんか?」
ゴシップの餌になりかねないことを懸念。
ホークス「迷惑なら誘わないって。それに、俺と君なら親戚ですって言えば誤魔化せるでしょ?」
椿「確かにそうですが……」
ホークス「それに、空高く飛べば、誰にも見つからないよ」
椿「………ふふ、空を飛べる人間の特権ですね」
ホークス「そ。飛べる奴は飛ぶべきだよ」
椿「ヒーローなのに、悪いんだ。一般人は公共の場で個性を使っちゃいけないのに」
ホークス「んふふ、これ俺が捕まっちゃうやつだね。犯罪教唆的なやつで」
椿「んふふ、バレないように気を付けます」
ホークス「そう言えば、どこの高校受験するの? やっぱり地元の学校?」
椿「地元の学校も滑り止めで受けようと考えていますが、第一希望は雄英高校です」
ホークス「………マジ?」
椿「はい。これでも、勉強は出来る方です」
ホークス「倍率凄いって聞くけど……」
椿「私が目指しているのは普通科なので、ヒーロー科よりはマシかと」
ホークス「それでもだよ……」
椿「………もし受かったら、ご褒美くれますか?」
ホークス「いいよ。思いっきり豪華なご褒美考えておきな?」
***
そんな難しいことなんて望んでいない。
手を繋いだりだとか。一緒に笑い合うだとか。そんなことでいい。
安心出来る場所がほしい。
***
公安から接触される。ヒーローを目指さないか、と。
***
ホークス「あれ、この指先、どうしたの?」
椿「え? ああ、幼い頃に怪我をして、肉が抉れてしまったんです」
ホークス「そっか。でも、肉が抉れるって、結構酷い怪我だったんじゃない?」
椿「そうですね、血がいっぱい出たことは覚えています。その衝撃で、何故このような怪我をしたのか忘れてしまいましたが」
ホークス「そりゃ、小さい子が大量の血を見たらびっくりしちゃうよね……」
実際は指を齧って「ははっ、まっず」と自嘲していた。
鳥の味でもすれば、少しは好きになれたのに。
もちろん、そのときのことは昨日のように覚えている。
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