かわいいところ
久々に再開したあいつ――サトシ――は楽しそうに笑っていた。
私――シンジ――と出会った時とは別の少女を連れて。
幼いころのであったという少女は明るくて女の子らしい少女だった。
いつも笑顔で優しくて、料理もうまい、理想の女の子。
自分とはまるで真逆の存在。
私は無愛想で、決して明るい性格とは言えなくて、優しくもなければ別段料理がうまいわけでもない。
彼女のように女の子らしい少女だったら、あんなふうに幸せそうにサトシの隣にいられただろうか。
彼女のような可愛らしい少女だったら、サトシは自分の隣で笑っていただろうか。
――自分が、あんなふうに女の子らしかったら、