黒バス×べるぜバブ






降旗たちは今、古市の家にいる。
本日古市はデートだったらしいのだが、尾賀に相談を持ちかけられたらしい。悩みとは無縁の男鹿の相談である。自分一人では荷が重いと判断した古市は、降旗と宮地、そして笠松を呼んだのだ。
そして見せられたのが赤ん坊である。一瞬逃げてもいいだろうか、と思ったが、何とかこらえることに成功した。

「おい、男鹿。こりゃ、どういうことだ?」
「おー!聞いてくれんのか!!」

額に青筋を浮かべた宮地がたずねると、男鹿は喜々として話し始めた。
男鹿の話を聞くに、彼は河川敷で昼寝をしていたらしい。すると、いつものように不良に襲われ、いつもの様に返り討ちにしたそうだ。
自分の非を認めた不良に謝罪されたそうなのだが、その時の言動を不快に思ったらしい。
河で不良を水攻めにしていたら、大きなおっさんが流れてきたそうだ。

んな、馬鹿な。

人として助けるべきだと感じたのだろう。河からおっさんを引き上げた。
ら、おっさんが割れた。そして中から赤ん坊が出てきたという。
重ねて言うが、

んな馬鹿な。

驚いたものの何とか冷静さを取り戻し、大人な対応として赤ん坊をあやそうとした。しかし、あやし方が分からず、ヤケになったという。
その結果、なついた。

「って、アホかー!!!」
「ふざけんなー!!!」

宮地、笠松のけりが飛ぶ。2人のけりをまともに食らった男鹿は奇妙な声を上げて床に伏せる。
2人の怒りをにじませた言葉は続く。

「脅しもいいとこじゃねぇか!よく泣かなかったな、赤ん坊!!」
「ホントだよ!てか何してんだよ、お前!!!」

並の蹴りではびくともしない男鹿が未だにうずくまっている。
よほど力を込めて蹴り飛ばしたのだろう。降旗と古市は苦笑を禁じ得ない。

「・・・っていうか、それ、なついたっていうの?」


「まったくだ。カン違いもはなはだしいな。」

降旗のつぶやきに、第三者が同意する。見れば、黒が視界を埋める。
そこには、黒い服を着た、金髪の美女がいた。

「・・・ど、」



どちら様ですか、




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