降旗in秀徳
(まっさか、あの緑間が同じ学校とは思わなかったわ・・・。)
俺こと、高尾和成は自慢のホークアイで、こっそり緑間の様子をうかがっていた。
図体のでかい男がきょろきょろと不安げに地面を見つめている様子はなかなかに滑稽だ。
笑うのはさすがにひどいから、笑ったりはしてないぜ?
落し物かなー?とは思ったけど、近くに落し物らしきものは見つからない。
ちょっと残念。話しかけてみようかなーと思ったのに。
なんて、そんなことを考えていると、誰かが緑間に声をかけた。
茶髪で猫目の男。釣り目の三白眼だけど、怖いとは思わない。
柔らかな笑顔が印象的だった。
無愛想な緑間にもくじけず笑顔で対応している。
きっといい子なんだろう。あの子と仲良くなったら楽しそう。
ホント、楽しそう。
無愛想な緑間が驚いたような顔をしたり、顔を赤くしたり。
あああ、何話してるのか知りたい~!
緑間に何言って驚かせたの?何言ったら赤面するの?
あああ、もう我慢できない!!!
「ねぇねぇ、そこのお2人さん!」
2人そろってこちらを向く。
2人ともぽかんとしてる。
やっぱ、この2人面白い。
「俺、高尾和成!よろしく!」
これから楽しくなりそうじゃん?