【ブラック】訳あり本丸に研修に行く【確定?】後編






454 名無しの見習い
さて、見習い期間最終日なわけですが


455 名無しの見習い
見習い、今日来るかな


456 名無しの見習い
確か午前中は業務内容の最終確認をして、午後は身の回りの整理とかやって、夜は見習い卒業祝い的なのをするんだろ?
で、明日の朝一で本丸着任、だっけ?
バタバタするだろうから、明日とか、もっと後じゃね?


457 名無しの見習い
どうだろうなぁ


458 名無しの見習い
最終週は出陣の出迎えまでするんだっけ?


459 名無しの見習い
大丈夫かなぁ、見習い・・・


460 名無しの見習い
出陣帰りって、多少なり怪我はしてるだろうしなぁ


461 名無しの見習い
>>460その上評価も全部直接言われるんだろ?
きついよなー


462 名無しの見習い
まぁ審神者になったら、それを全部一人で行わなければならないわけですが


463 名無しの見習い
>>461それに慣れるための研修期間だろ
いや、もう終わったけど


464 名無しの見習い
てか審神者って、つくづく酷な仕事だよな
精神的にはもちろん、肉体的にもさ


465 名無しの見習い
内番とか楽しいけど、道具重いって言ってたしな


466 名無しの見習い
手入れの練習で使わせてもらってる太刀も、長時間持ってるのは辛いって言ってたな


467 名無しの見習い
男でも長時間はしんどいし、女の子ならなおさらだろ


468 名無しの見習い
馬の扱いとか現代人が知るわけねぇだろ


469 名無しの見習い
慣れればどうにかなるもんだけど、それまでがきついな


470 名無しの見習い
泥だらけになったりするのは慣れてきたっぽいし、楽しんでやれてるなら問題ないだろ


471 名無しの見習い
問題は出陣の方だよな


472 名無しの見習い
>>471それな


473 名無しの見習い
見習いってなんか、安全な方に行きたがるっていうか、危険は回避したいタイプっぽいよな


474 名無しの見習い
>>473それ
危ない橋は渡らない、渡りたくないって感じ


475 名無しの見習い
陣型とかも有利陣形選んで確実に、って感じだし
索敵失敗したら防御固めて、って感じで、攻めるのを嫌ってるっていうか、避けてるよな


476 名無しの見習い
刀剣達にも「教本通り」って評価されてたしな


477 名無しの見習い
最初のうちはそれでいいかもしれんが、だんだんそれだけじゃ勝てなくなってくる
検非違使とか強大な敵もいるし


478 名無しの見習い
俺も最初はおっかなびっくりって感じの進軍だった覚えあるわ


479 名無しの見習い
俺は長引かせる方が怖くて、短期決戦で決着つけてたな


480 名無しの見習い
>>478>>479そこらへんは個人の性格にもよるだろ
見習いは何つーか、こう・・・ビビリ?


481 名無しの見習い
>>480分かる


482 名無しの見習い
見習いがよくパニックになるのって、根がビビリだからじゃね?


483 名無しの見習い
>>482あーね


484 見習い
何かひっどい言われようなんだけど!!!


485 名無しの見習い
お前らせめて慎重って言ってやれよ


486 名無しの見習い



487 名無しの見習い
おー、見習い


488 名無しの見習い
おつかれー


489 名無しの見習い
今日来て大丈夫なんか?


490 名無しの見習い
今週疲れただろ?大丈夫か?


491 見習い
みんな優しいのか辛辣なのかはっきりしてよ!!!

>>489思ったより早く片付け終わって時間あまったから来たんだ
>>490正直ものすごく疲れたし辛かった


492 名無しの見習い
だろうな


493 名無しの見習い
おつ


494 見習い
ありがとう
とりあえず、少し書きためたから、それを投下していくね


495 名無しの見習い
書き貯めしてくれてたんか
でもゆっくりでいいぞ


496 名無しの見習い
そうそう
疲れてんだろ?


497 名無しの見習い
ここはぬくもりに溢れたスレだなぁ


498 名無しの見習い
>>597花さん効果だろ


499 名無しの見習い
納得した


500 名無しの見習い
それだわ


501 名無しの見習い
そこ、見習い効果じゃないんだなwww


502 名無しの見習い
見習いの攻撃!
効果はないようだ・・・


503 名無しの見習い
>>502おいwww


504 名無しの見習い
見習いはパニックになった!って続きそうだなwww


505 名無しの見習い
>>504分かるwww


506 見習い
ねぇ、私をいじめて楽しいの!?
まぁいいけどさ!!!(ヤケ)

今週が辛いだろうなっていうのは先週からずっと思ってたんだ
出陣の流れを全部体験して
率直な評価を受け止めなくちゃいけないんだって
でも私は、全然分かってなかった
実感がなかったんだ
みんなが出陣して、戦争をして帰ってきてるんだっていう実感が

門の前で皆の帰りを待っていた私は憂鬱だった
きっと酷評されるだろうなって
教本通りだって、それで勝てるのは錬度差があるときだけだって、いつも言われてたから
でも傷つけるのが怖くて、やり方を変えられなかったんだ
きっと厳しいことを言われて、それを直接聞かなきゃいけないんだって、憂鬱だった
そんなことばっかり考えてて、今思えば、本当に馬鹿だったなぁって思うよ


507 見習い
帰城したみんなを見て、私は思わず逃げだそうとした
でもできなかった
怖くて、足が動かなかったから
だってみんな、殺気だってて、いつもの優しいみんなじゃなかった
傷だらけで血まみれで、いつもの綺麗な姿とは程遠かったから

彼らは戦ってきたんだ
その傷は私の指示が不十分だったからついたものなんだ
これが戦争
これが刀剣男士の存在意義
それらを唐突に理解して、何もかもが怖くなった
審神者はこんな重い物を背負わなきゃいけないのかって
そう思ったら逃げ出したくなって、でも出来なくて、私は必死に目をそらした
だってそれしか、目の前のことから逃げる方法がなかった


508 見習い
でも言われたんだ、花さんに

花「目をそらすな」

って

花「今は見習いだからそれが許される。けれど自分の本丸で、自分の刀剣達を前に目をそらすことは許さない」

厳しくそう言った花さんは、決して自分の刀剣男士から目をそらさなかった
むしろ、傷ついた姿を目に焼き付けようとしているようにすら見えたよ
次は絶対にこんな傷を負わせないって、そんな覚悟を持っているように見えた
そして花さんは、やっと私の方を向いた

花「彼らから目をそらすことを恥だと思え」

そう言って、花さんはもう一度、刀剣達に目を向けた
ゆるぎない、真っ直ぐな目で


509 名無しの見習い
目をそらすことを恥だと思え、かぁ・・・
それを新人が言っちゃうのか・・・


510 名無しの見習い
>>509むしろ”新人に言わせちゃうのか”が正しい
それだけ過酷なんだよ、花の環境は


511 名無しの見習い
ただでさえ過酷な審神者業にさらに上乗せされてるもんな、花は


512 見習い
うん、そうなんだ
花さんはブラック本丸を引き継いだ審神者で、現世にも帰れなくて、その上役人には不当に扱われてる
その点私は、私のことを考えてくれる花さんっていう先輩に恵まれて、きちんとした本丸が与えられることを約束されている
全然恵まれてるのに、私は何を甘ったれたことをしてるんだろうって、自分が恥ずかしくなったんだ
だから私は、顔を上げて前を見た
怖くても辛くても、目をそらすのは自分への甘えで、現実から目を背けるのは自分達のために戦ってくれている刀剣達に対する裏切りだって、そう思ったから
そうやって前を見ると、目の前は涙で滲んでたけど、ちょっとだけ刀剣達が微笑んでくれた気がしたよ
出陣の指揮はまだまだだし、教本通りなのは変わらない
でも上出来だって褒めてくれたんだ
涙でぐちゃぐちゃで、一度逃げ出そうとしたけれど、それでも踏みとどまって、ちゃんと前を向けたことを褒めてくれたんだ
嬉しかった
嬉しかったなぁ……


513 名無しの見習い
そっか・・・


514 名無しの見習い
見習いは頑張ったよ


515 名無しの見習い
えらいぞ見習い


516 名無しの見習い
自分の出した指示で傷だらけになった刀剣を見るのって、正直つらい
審神者歴5年の俺でもそう思う
見習いのお前なら、なおさら辛いだろう
ちゃんと向きあえてすごいよ、見習いは


517 見習い
うん、ありがとう
今週はずっとこんな感じだったよ
それから、凄い場面を目撃しちゃったんだけど、聞く?


518 名無しの見習い
聞く


519 名無しの見習い
聞くに決まってんだろ!


520 名無しの見習い
何故聞かないと思ったし


521 見習い
みんながそういうと思って聞きましたw
ちょっとしたお茶目だから許してw

えっとね、簡単に言うと長曽祢さんが花さんを主として認めた場面に出くわしたんだ


522 名無しの見習い
えっ


523 名無しの見習い
嘘、長曽祢さん、花さんのこと、主と認めてなかったの?


524 名無しの見習い
主って呼んでたじゃん、曽根さん


525 名無しの見習い
あー、でも分かるかも
あいつって大将の刀だったじゃん?
だから率いる奴の人となりを見て、仕えるにふさわしい主かどうか見極めようとしてる感じする
俺のとこの長曽祢、めっちゃ観察するような目で俺のこと見てきたもん
今はちゃんと主って認められてるっぽいけど、初めは主って呼びつつ、どこか一線引かれてた感じあったわ


526 名無しの見習い
あー、確かに
俺のとこもあったわ


527 名無しの見習い
他の奴もそういうとこあるけどな


528 名無しの見習い
>>527しゃあねぇよ、戦争やってんだし
やっぱ優秀な奴とか、守りがいのある奴に仕えたいと思うだろ
刀剣男士にも心があるんだから


529 名無しの見習い
実戦刀連中なんかは、特にそうだよな


530 見習い
やっぱりどの刀もそういうのってあるんだね

続き
花さんの本丸は、まず花さんが自分の主に相応しいかを見極める期間っていうのがあるんだって
と言っても、わざわざ設けたものなんかじゃなくて、自然と出来てしまったものみたい
ほら、彼らってほとんどがブラック本丸出身でしょ?
だから彼らは最初、花さんを”花さん”と呼んでいなかった
信頼に値する人間だと見定めた時、ようやく”花さん”と呼んだ
そして主に値する人間だと認めた時、”主”と呼んだんだって
でも花さんは主に値する人間と認められて”主”と呼ばれるより、信頼に値する人間と認められて呼ばれた”花さん”の方が嬉しかったみたい
だから刀剣達は”花さん”という呼び名に”主”っていう意味を込めることにしたんだって
刀剣達が言うには、それにも意図があるんじゃないかって言ってたけどね


531 名無しの見習い
そっか・・・
花って引き継ぎだもんな・・・


532 名無しの見習い
最初は上手くいかないよなぁ


533 名無しの見習い
今でこそうまくいってるけど、やっぱ最初はそうじゃなかったんだな


534 名無しの見習い
前任に何されてきたか分かんないけど、酷いことされてきたんだろうし、そう簡単に人間を信用なんて出来ないだろ


535 名無しの見習い
花さん、ホント頑張ってたな・・・
所で最後の「意図がある」ってのは?


536 見習い
>>535花さんの考える主従の形っていうのがあって、それが「下が上を正し、上が下を律する」っていうものなんだって
そして花さんは刀剣達に「自分をつけあがらせるな」っていう主命を出してるらしいんだ
”主”と呼ばせないことで思いあがることがないようにしてるんじゃないかって
刀剣達はそう考えてるらしいよ

それでね、長曽祢さんも花さんを”主”と呼びつつ、花さんが主としてふさわしいかを見極めている期間だったみたい
それを終えて、主として仰ぎたいっていう決意とか覚悟を示す場面に遭遇したんだ


537 名無しの見習い
花ってホントに未成年?
てか、ホントに新人???


538 名無しの見習い
何てしっかりした子なの・・・


539 名無しの見習い
花って年齢サバ読んでない?


540 見習い
>>539気持ちは分からなくもないけど、見た目は実年齢相応だから

続き
この時長曽祢さんは、私の指揮のもと、出陣していて、さっき話した出来事の時、丁度その場にいたんだ
長曽祢さんは花さんが口先だけの人間ではないか、常に花さんの言動を観察しているようだった
けどこの日、私と花さんのやり取りを見て、考えを改めたみたいだった
手入れを終えて一息ついたとき、長曽祢さんが畳に両手をついて頭を下げたんだ

長「すまなかった」

って

長「俺はあんたを侮っていた」

って
ほら、花さんの言葉って、すごく強いでしょ?
だから長曽祢さんは言葉ばかりが勝手、行動が伴わないんじゃないかって考えていたらしい
でも、花さんは言葉で私を奮い立たせ、刀剣達から目をそらさないことで、言葉に負けない行動が出来る人間であることを証明してみせた
もちろん、このことだけじゃないと思う
膝丸さんのこととか、もっと他にもたくさん見てきて、その上での判断だよ


541 名無しの見習い
>>540見習いへの態度が最後のひと押しになったってわけか


542 名無しの見習い
刀剣達だけでなく、他の人間にも同じように接することが出来るのを確認してって感じだな


543 名無しの見習い
>>542相手を選んで態度帰るとか嫌だもんな


544 見習い
長曽祢さんの言葉に、花さんがにっと口角を上げた

花「いや、そのくらいの気概でぶつかってもらわなくては困る。私は君達を律することのできる主になりたいんだ」
花「私は自分の信じた道を進むが、間違いを認められない程愚かじゃない。間違っていると思ったならば声を上げろ。正しい道を示せ。私が正しいと思うならば。それに値するだけのものがあると思うならば、黙って私について来い」
花「私に立ち止まっている時間はない。私は君たちの主だ。君達を振るう使い手だ。迷ってなんていられないんだ。刀を振るう手が迷ってしまえば、剣筋も自然と迷ってしまう」
花「けれど刀を振るう手が迷わなければ、刀の剣筋は迷わない。そうだろう?」

確信を持ってかけられた問いに、長曽祢さんも口角を上げた

長「ああ、その通りだ」

深く頷いて、長曽祢さんは居住まいを正した

長「遅くばせながら、不肖長曽祢虎徹。”花”と呼ぶ許可を頂きたく」
花「ああ、もちろんだ。至らないことも多々あるだろうが、よろしく頼む」

長曽祢さんは深く頭を下げ、姐さんは快活に笑った


545 名無しの見習い
かっこよすぎか・・・っ!


546 名無しの見習い
さっきから胸が高鳴りすぎてだな・・・


547 名無しの見習い
不整脈か……
俺も歳だな……


548 名無しの見習い
>>547更年期かもよ?


549 名無しの見習い
>>548くっそwww


550 名無しの見習い
なんなの、花・・・
かっこよすぎて意味が分からない


551 見習い
>>550ホントそれ

続き
この時私は、また花さん本丸の一端を見たなぁって思ったよ
花さんは自分の言動を見せて、自分が主に相応しいかどうかをきちんと見極めさせて、それから刀剣男士の主になるんだ
それってすごく難しくて厳しいことだと思うし、かなりの覚悟が必要なことだと思う
でも、そういうことを踏まえて主になるから、花さんはこんなにも慕われるんだ
そう思ったら花さんって本当にすごいなって改めて思ったよ
私と同い年とは思えない


552 名無しの見習い
そういや見習いと花って同い年だったな


553 名無しの見習い
見習いとキャラが違い過ぎて同い年とは思えない・・・


554 名無しの見習い
>>551それが当たり前になってるのかもな
最初がブラック引き継ぎだったみたいだし


555 名無しの見習い
改めて考えると花ってすごいとしか言えねぇな
そんなことしなくても、主と認めてくれる奴は最初から慕ってくれるのに
それなのにわざわざ見極めさせるなんてな


556 名無しの見習い
>>555本当にな
俺だったら怖くてできねぇよ


557 名無しの見習い
花の本丸って、こういうことの積み重ねで成り立ってるんだろうなぁ……


558 見習い
そして最終日の今日
私の初期刀を、花さんの本丸で選ばせてもらったんだ


559 名無しの見習い
おお!


560 名無しの見習い
研修先の本丸で選ぶこととかできるんだ
新しい本丸に移ってからとか、一旦政府に赴いてからしか選べんのかと思ってたわ


561 名無しの見習い
俺の時は担当さんが本丸に初期刀持ってきてくれて選んだわ


562 名無しの見習い
私は政府で初期刀顕現させてから本丸に着任したよ


563 名無しの見習い
じゃあもう初期刀いるんだ?


564 見習い
>>563うん、いるよ
スレのことを話したら、着任後は忙しくなるだろうから、時間あるときに報告しちゃいなよって言ってくれたんだ
それで、今は一緒にスレを見てるよ

本当なら>>561とか>>562みたいな感じで初期刀を貰うらしいんだけど、どうやら今回の件はさすがの花さんも腹にすえかねたらしくてさ
初期刀をきちんともらってから本丸に着任できるよう、政府に話をつけてくれたみたい
何から何まで本当にありがとうございます花さん大好き


565 名無しの見習い
お、おお……


566 名無しの見習い
最後www
本音だだ漏れwww


567 名無しの見習い
さすがの花も怒ったか
てか、最後wwwww


568 名無しの見習い
寛大な花さんを怒らすとか政府ェ・・・


569 名無しの見習い
花さんにすら信用されない政府ってやばいね


570 名無しの見習い
うん、でも正直政府ならやらかしかねないからな
新人審神者のブラック着任とか


571 名無しの見習い
>>570昔そういう案件あったなぁ


572 名無しの見習い
>>570酷いのだと初期刀無しとかな


573 名無しの見習い
>>572もっと酷いの聞いたことあるぞ
審神者っていう職業すら全く知らない奴をブラック本丸に放り込んだとか


574 名無しの見習い
>>573それ人身御供じゃん、政府氏ね


575 見習い
政府ことが最大の敵とか、審神者業界ブラックすぎない???
いや、今回の件で嫌ってほど分かってしまったけれど
もう花さん大好き度が天元突破しそうで怖い


576 名無しの見習い
そんだけ大事にされればそうなるわな


577 名無しの見習い
俺も花好きだわ


578 名無しの見習い
>>577分かる
画面越しでもいい人って分かる


579 名無しの見習い
あ゛~、俺も花んとこで研修受けたかったなぁ~


580 名無しの見習い
>>579ホントそれ
見習いうらやま


581 見習い
いいでしょ

じゃあ最後に初期刀選びの話ね
私の担当役人になる人が5振りの初期刀をもって花さんの本丸に尋ねてきてくれたんだ
私の担当さんはちょっと気弱そうな小柄な男の人だったよ
花さんの刀剣達のことを聞いているからかちょっとびくびくしてたなぁ

役「そ、それではこの中からお選びくださいっ」

って5振りの刀剣を差し出してくれたんだけど私の緊張が吹っ飛ぶくらい声が裏返ってたよ


582 名無しの見習い
あっ(察し)


583 名無しの見習い
ビビリ×ビビリか・・・


584 名無しの見習い
何これフラグ???


585 名無しの見習い
>>584思った
ビビリの二乗とかやらかすフラグ


586 名無しの見習い
しょっぱなから躓いて一回転しそう


587 名無しの見習い
刀剣達が苦労するだろうなぁ・・・


588 名無しの見習い
すぐパニくる見習いに気弱な担当官かよ・・・
ここはしっかりものをつけるべきだろ・・・


589 見習い
酷いな、みんな!
でも正直、担当役人が自分と同じタイプの人だったことに頭を抱えたのは事実だし
自分でも刀剣達に迷惑かけることになるだろうなって遠い眼しちゃったから何も言えない

とにかく続きね!
私が選んだのは加州清光
結構最初から彼にしようって思ってたんだ
性能はピカイチって自分で言えちゃう自信満々なところとかいいなぁって思ったんだよね
私はあんまり自分に自信持ってるタイプじゃないし、こういう正反対なところを持ってる刀剣の方が持ちつ持たれつで上手くやっていけるんじゃないかって思ってさ


590 名無しの見習い
おお、加州を選んだのか!
加州はいい刀だぞ!


591 名無しの見習い
他の刀もみんないい刀だけど、加州は頑張り屋さんだしな


592 名無しの見習い
おしゃれに興味あるから、女の子なら話も合いそうだし、良い刃選だと思うぞ


593 見習い
>>592うん、おしゃれについて話してみたかったのもある
色々な理由があって、私は迷うことなく加州清光を選んだ
そして清光を顕現させたんだけど、その時に不思議なことが起こったんだ
本当なら顕現させたときって、桜が舞うでしょ?
でも舞ったのは桜じゃなくて、薄い紫の花びらだったんだ
それに驚いたんだけど、それ以上に花さんや三日月さんたちの方がが驚いてたんだ

花「加州……?君なのか……?」

って
すると清光が花さんの方を見て、一瞬だけすっごく優しく微笑んだの
そしたら花さんが「そうか……」ってほっとした様な、暖かい笑みを浮かべて自分の太刀を優しく撫でたんだ
そして言ったの

花「見習いさん……、いや、君の主はとても頑張り屋で優しい子なんだ。少し臆病で自分に自信が無いのが玉にきずだけど、覚悟を決めたらとても強い子なんだ」
花「彼女はきっと、良い主になる」
花「だから、守ってあげてほしい。彼女を仇なす、あらゆる物から」
花「君の、守りたいという想いのままに」

って
すごく、嬉しかった
私、凄く失礼な態度ばっかりとって、疑って、たくさん傷つけたのに
迷惑だって散々掛けたのに
それなのに、最初から最後まで私を想ってくれて
凄くすごく、嬉しかった
そして加州も言ってくれたの

清「俺の主だ。言われなくても守り切るよ」

って
そして私に向き直って名乗りを上げた

清「俺、加州清光。川の下の子、河原の子ってね。扱いにくいが性能はピカイチ、いつでも使いこなせて可愛がってくれて、あと着飾ってくれる人大募集してるよ」
「うん!よろしくね、清光!まだまだ分からないことだらけで迷惑かけると思うけど、精いっぱい頑張るから!」
清「うん、一緒に頑張っていこうね、主」

そして私たちの契約は完了した


594 名無しの見習い
紫の花?何の花だ?


595 名無しの見習い
顕現時の花が桜以外だったっていうのは初めて聞いたなぁ


596 名無しの見習い
てか花さんと加州のやり取り意味深だな
花さんの太刀とも何か関係がありそうだし


597 名無しの見習い
見習い、何か聞いてる?


598 見習い
>>597うん、私も「よろしく」とは言ったけど、花さんと関わりがあるなら、私の刀剣男士にしちゃっていいのかなって不安に思って聞いてみたんだ
でも花さんは何も言わなかった

花「彼は君のもとに降りた、君の刀だ。君を守るため、君と共に歩むためにある、君のための刀剣男士だよ」

そう言って、優しく微笑んだだけ
でもね、花さんはそれでいいんだって、これでよかったんだって、そんな風に笑ってくれたんだ
むしろ清光が私のもとに降りてくれて嬉しいとでも言う様な、そんな笑顔で
だから私もそれ以上は何も言えなくて、私もこれでよかったんだって納得しちゃったんだ


599 名無しの見習い
何か縁があるのは確かだよな


600 名無しの見習い
でも、花さんは何で加州を知ってるんだろう?
政府が用意する初期刀って、誰にも顕現されたこと無いはずだろ?


601 名無しの見習い
>>600確かにな
でも、お互いに不幸な感じではなさそうだし、悪い縁ではないんじゃないか?


602 名無しの見習い
花ってば本当に見習いを大事に思ってるなぁ


603 名無しの見習い
>>602ほんそれ
見習い!お前も花のこと大事にしろよ?
ここまで思ってくれる先輩審神者、なかなかいないぞ!


604 名無しの見習い
そう言えば、加州の方はどうなんだ?
花のこと知ってるっぽい?


605 見習い
>>603大事にするよ!
こんなに優しい人、大好きにならないわけないじゃん!

>>604ううん、覚えてないみたい
でも、こういってたんだ

清「正直、何も覚えてない。でも、この魂が彼女を知っている。とてつもない恩がある。それだけは分かるんだ」
清「だから、あの人は俺にとって、ちょっとだけ特別な人かもしれない。でも、俺の一番は主だから」

うん、この二人、確実に知り合いだわ
だって息をする様に口説いてくるんだもん
私の清光がこんなにもかっこいい


606 名無しの見習い
これは知り合いですわ


607 名無しの見習い
魂が知っている、かぁ
それだけの出会いをしてるんだろうな


608 見習い
とりあえず、こんな感じで研修の全日程は終了
このあと私の見習い卒業と本丸就任のお祝いをしてもらうことになってるから、そろそろ落ちるね
ここまで付き合ってくれてありがとう!


609 名無しの見習い
おつー


610 名無しの見習い
乙!


611 名無しの見習い
お疲れ


612 名無しの見習い
しっかりやれよ!


613 見習い
うん、もちろん!
花さんに自慢してもらえるような立派な審神者になってみせるよ!
じゃあまたね!


614 名無しの見習い
おー!


615 名無しの見習い
またなー!


616 名無しの見習い
頑張れよー!


617 名無しの見習い
こうしてまた一人、立派な審神者が生まれるのであった












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