姐さんがツイステ世界でSAN値直葬される話






★流れ
・万屋の骨董品店の鏡に吸い込まれる。
・いつの間にか気を失っており、目を覚ますと棺の中。
・グリムに追いかけられ、制服を囮に逃げる。
・学園長にNRCに入学した覚えがないことを伝える。
・表面上は普通にしているが、内心大荒れ。
・命以外のすべてを差し出してでも本丸に帰ることを決意。

・グリムと2人で1人の生徒として学園に通うことを許されるが、その時間を元の世界を変える方法を探す時間に充てたいから雑用のままが良いという。
・黄泉竈食ひを恐れてご飯を食べない、飲み物を飲まない。
・ゴースト達に「死んでしまうよ」と言われて食べるようになる。

3章
★エーデュースとグリムに対して
 ああ、そうか。彼らは敵だったのか。私の安寧を脅かす者。なら、私が助ける義理はない。
 うん、これで害されたときに躊躇する必要がなくなったな。
 グリムは油断したところを皮を剥いで三味線にでもしてやれば良い。

 しかし、学園長に雑用を頼まれているんだよな……。どうしたって彼らに関わらなければならない訳か……。
 でもオンボロ寮を渡すわけにはいかないんだよな。あそこは学園から借りているものだし。
 しかし私が差し出せる代価など、この手足くらいだ。だがそんなのは割に合わない。
 けれど借り物を損なうわけにはいかない。
 ああ、何故私がこんなことで頭を悩ませなければならないんだ。グリム達の自業自得だろう? 私には全く関係の無いことじゃないか。

 ああ、そうだ。これは理不尽なことだ。
 慣れてはいけない。諦めてはいけない。
 奪われるのは当然じゃない。失うのは当たり前じゃない。
 これは決して、許して良いことではない。
 無くした時の悲しさを。踏みにじられた屈辱を。
 決して、決して忘れるな。
 この激情は、敵の首を落とすその時まで。胸の内で燻られせ、存分に育て上げておけ。
 鋒を向けていることを悟らせず、必ず殺せる間合いに入るまで。
 何、反撃されたら骨を断てばいいだけのこと。
 腕の一本くらいくれてやれ。足の一本くらい捨ててやれ。命以外の全てを差し出す覚悟を決めろ。
 首を落とされたりしなければ、案外何とかなるものだ。
 私の勝利条件は、生きて、本丸に帰ることなのだから。

★人魚姿を見て
 あれはウツボだろうか?
 食べでがありそうだな。
 いや、そうじゃない。お腹が空くと集中力が落ちるな……。
 そろそろ何か食べないと……。

 さて、彼らの弱点は何だろう?
 とりあえず、近寄るのは悪手だな。あの体格のウツボに締め上げられたら死んでしまうだろう。
 歯も鋭そうだ。噛み付かれたら肉ごと持って行かれるな。
 しかし、投石などで遠距離から攻撃しようにも、海の中では圧倒的に不利だ。
 紅紫苑が手元にないのが痛いな。
 やはり魚と同じで熱に弱いのだろうか。しかし海の中で火は使えないだろう。
 どう攻略したものか……。
 いや、いっそ捕まるのもありじゃないか? 流石に刃物が通らないほどの硬い表皮をしているわけではないだろう。
 それに、彼らにはエラがあるじゃないか。
 一旦退却してナイフを調達してこなければ。
 出来れば刀も欲しいが、それは贅沢というものだ。
 何だったらフォークでもスプーンでも良い。彼らを怯ませる程度の威力があれば、それでいいのだから。




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