慈悲の魔物
ようやく姐さんの愛情深さの上澄みに触れたジャミル。
けれどまだまだ甘い。姐さんはそんなものじゃない。多分、審神者だった頃から正気を失ってる。
いや、日本人はSAN値が無いって言うし、そもそも失う失わない以前の問題だったわ。
闇が深いなぁ、現代日本。
ちなみに、姐さんがジャミルにここまで入れ込んでいるのは、“彼ら”のように“理不尽に挑む気概のある者だから”です。
この時点ではまだ、4章のようなことはしていないけれど、ジャミルが“立ち向かうことが出来る子“だと知っています。
未来視でもしたんじゃないかな。このシリーズの姐さんなら千里眼くらい使える(確信)
一応このシリーズの姐さんはチート設定なのに、私が書くと、チートに成り切らないんだよな~~~!
なろう系だったら代償とか無しにササッと治しちゃうでしょ??? 何でそれが出来ないの???
答え:そんなことはあり得ないし、代償も無しにそんなこと出来たら世界が崩壊するわ、という捻くれた考えの持ち主だからです。あと代償が必要という設定が好き。
チート設定大好きだし、ご都合主義万歳なんですけど、自分じゃ書けない。
特に姐さんだと難しい。姐さんの設定が「たらしで男前だけど、不甲斐なくて情けなくて弱くて脆くて、ひたすらに無様でどうしようもなくて。けれど傷付いたって躓いたって、泣きながらでも這いつくばってでも、諦めることだけはせずに前に進む人間」だから。
この設定が抜けきらなくてチートに振り切れない……! どうしても姐さんを傷付けてしまう……!
小説って、難しいね……。