愛される子供たち






確かに片鱗はあった。
昔からポケモンに愛される子たちだった。
赤ん坊のころからポケモンたちに囲まれ、野生のポケモンたちでさえ、彼らを愛してやまなかった。

まだ赤ん坊で、手加減も何も知らないときに思い切りしっぽをつかんだり、
羽に噛み付いたりしても、彼らは怒りもせず、ただ微笑ましげに彼らの成長を見守っていた。
子供たちが泣いていると誰よりも早く駆けつけ、両親が来る間、ずっとなだめていたり、あやしていたり。
忙しい両親に代わって、遊び相手になったり。

それらは日常だったし、彼らの両親も、ポケモンたちに愛されてやまなかったから、生まれる前からポケモンたちに愛される子たちだろうとは、予想がついていた。


でもまさか、ここまでとは思わなかったのだ。


幼馴染の、
その妻となった幼馴染のライバルの、

そして、その2人の子供たちの愛され具合が、ここまで深いものだとは。












「自分たちも遊びたいからって、一家丸ごと誘拐すんな、伝ポケどもおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」


反転世界にて、シゲルの怒号が響き渡る。

サトシが苦笑し、嫁のシンジは何をいまさらと呆れ、
2人の膝に乗るかわいらしい子どもたち、
2人の愛の結晶であるマシロとシオンはぽかんと口を開け、それから楽しそうに笑った。





























マシロ
サトシ似の男の子。
サトシとシンジが20歳の時の子でシオンの3つ年上。
黒髪に紫目。
特性:鈍感、メロメロボディ


シオン
シンジ似の女の子。
黒髪の紫目。
特性:鈍感、メロメロボディ


サトシは紫色の髪の子も生まれてほしかったな、と思っているが、シンジはサトシにも自分にも似た子が生まれたので満足している。

2人の初めてのポケモンはマシロがピカチュウで、シオンがユキワラシ。
ちなみにこの2匹はサトシのピカチュウとシンジの色違いピカチュウ♀の間にできた子供、
そしてサトシのオニゴーリとシンジのユキメノコの間にできた子供である。

親の恩恵と自身の性格から周りの人間に溺愛されているので、オーキド博士にもナナカマド博士にもポケモンをもらうことになる。
マシロがヒトカゲでシオンがヒコザルかな。
みんな必死に自分を選んでってアピールしてたから、泣くなく選んでこの子たちに決定したって感じで。


大きくなったらマシロはシスコンになる(確信)
嫁にはあげませんってサトシと一緒にシオンを後ろにかばってたらいいな。




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