審神者と呪いの世界






宿儺の双子の姉or妹な姐さん。
もともと斬撃の術式を持っていたのが姐さんで、現在は呪物化した状態で宿儺に取り込まれている。
呪物化しているので死んでいる判定されており、肉体を共有している宿儺に姐さんの持っていた呪力や術式などが移っている。
(“真依の死をきっかけに真希が覚醒した“という流れが宿儺と姐さんでも起こった状態)
ちなみに生得領域では意識を保てるので、宿儺と話をすることが可能。
虎杖の身体or伏黒の身体を依り代にしているので、彼等と会話することも可能。
(虎杖ならまだしも、伏黒はあれな状態なので会話は難しいですが……)
普段は伏魔御厨子の奥で眠っている。
また、呪術的に双子は同一人物として扱われるので、宿儺からの対応は激甘。寵愛を受けていると言っても過言ではない。
ちなみに、“椿”と呼ばれているが、本名ではない。宿儺が付けたあだ名のようなもの。



***



宿儺と椿

「…………ん、んぅ……?」
「む、起きてしまったか」
「すくな……おは、よ、ぅ……」
「まだ寝ぼけているではないか。まだ眠いならば寝ていろ」
「お、きる………」
「全く、今にも寝落ちそうな顔で何を言っているのやら……」
「だって、久々に起きられたんだ……。もう少し、起きていたい………」
「はぁ、仕方ない。ほら、掴まれ」
「ん……」
「ほら、しっかり立て」
「うん……」
「………目が覚めるまで散歩でもするか」
「うん」
「ケヒッ、世話の焼ける片割れだなぁ、椿よ」
「宿儺に言われたくない……」



***



虎杖と椿

「えっ!!?!? 誰!!!??!?」
「んん………? ああ、宿儺の指を飲み込んだ人間か………」
「えっ、マジで誰!!? ここ、宿儺の生得領域だろ!!?」
「あれ、宿儺から聞いてないのか……?」
「あいつと談笑できると思う???」
「彼の興味を引ければ」
「そんなもん引きたくねぇよ。っていうか、ほんとに誰」
「宿儺の双子の片割れだけど」
「はっ!!? あいつキョウダイ居たの!!?」
「目の前に居るだろう。というか、現代には伝わっていないのか……?」
「何も知らんけど……。っていうか、前にここに来たときは居なかったよな? 普段どこに居んの?」
「普段は奥で寝てるんだ。今日は久しぶりに起きられてな。だから君とは“初めまして“だ」
「お、おう……。俺、虎杖悠仁。あんたは?」
「本名は覚えていないんだけど、宿儺には“椿”と呼ばれているよ」
「え、名前覚えてねぇの……?」
「もう千年も前のことだからなぁ」
「そんだけ存在してればそうなるかも……? っていうか、あんま似てないね?」
「一応、現代で言う一卵性の双子なんだがな。まぁ、性別が違うから、それもあるんだろう」
「それもあるんだろうけど、なんて言うか、雰囲気? 椿……さんは、穏やかって言うか」
「宿儺には苛烈って言われるんだけどなぁ」



***



虎杖と椿

「椿さんって宿儺とはどうなの?」
「どう、とは?」
「キョウダイなんでしょ? あいつに家族が居ることが想像できないって言うか。宿儺が家族とどう接してんのかなって」
「普通のキョウダイだと思うんだが、喧嘩はあまりしたことないかな」
「マジで!? 俺なら顔会わせるたびに喧嘩する自信あるよ!?」
「双子だから、というのもあるのかもな。何というか、片割れを自分の半身のように感じられるんだ。“二人で一人が正しい”と」
「へぇ~! そう言えばテレビとかでも双子特集的なのやってたり、双子の神秘みたいなのが取り上げられてたりするもんなぁ。やっぱそういうのってほんとにあるんだね」
「ああ。だからかな、宿儺は昔から私に甘いんだ。この間も、眠気覚ましの散歩に付き合ってくれたんだよ」
「さんぽ」
「どちらが兄か姉か分からないし、そもそもどちらが兄か姉かなんて考えたこともないんだが、彼はいつも私の手を引いて歩いてくれるんだ」
「手ぇ繋いで……?」
「そのあとは久しぶりにおしゃべりしていたんだけど、また眠気に襲われて、寝落ちしてしまったんだ。そのときはすぐに起きられたんだけど、私が寝ている間、宿儺が膝を貸してくれたんだよ」
「えっ……? 膝枕ってこと……???」
「生前は私が膝を貸すこともあったんだけど、最近ではもっぱら私が膝を借りることが多いかな」
「………………宿儺ってもしかして、シスコン……???」



***



虎杖と宿儺と椿

椿「あ、また会ったな」
虎杖「お、おう……。ねぇ、何してんのか聞いてもいい……?」
椿「見ての通り、宿儺に髪を結って貰っている」
虎杖「幻覚じゃなかったか~~~!」
宿儺「おい、あの小僧と言葉を交わすな、椿。馬鹿が移る」
椿「自分の価値観をしっかり持っているから問題ない」
虎杖「ねぇ、それ、遠回しに俺のこと馬鹿って言ってない???」
椿「特級呪物を飲み込んだのは愚行だと思っている」
虎杖「ぐうの音も出ない」
宿儺「そのまま永遠黙っていろ」
虎杖「うっせぇ、シスコン! お前とは話してねぇよ!!!」
宿儺「いちいち声を荒げるな、喧しい」
椿「宿儺がシスコンなら、私はブラコンになるのか?」
宿儺「そもそもシスコンではないが???」
虎杖(髪結ってあげるのは相当仲良いとしないと思うんだけど……)




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