初恋フィルター 番外編
名字=原作勢
名前=平行世界勢
***
多分、神隠しの類いに巻き込まれた。
悠仁「えー!? 何で俺達のそっくりさんがいんの!?」
野薔薇「ドッペルゲンガーとかそう言う奴……!?」
恵「落ち着け! それも呪霊の一種だ!」
椿「えっと、これはどういうことだろうか? 私にも見えると言うことは、彼らは呪霊の類いではないよな?」
悟「何だろうねぇ? 呪霊の生得領域って訳ではないと思うし……。そもそも僕の六眼をコピーするなんて不可能だしねぇ」
悠仁「えっ!? 椿さんにも見えんの!?」
野薔薇「じゃあ、あっちのそっくりさんは一体なに!?」
伏黒「先生、」
五条「うーん、見たとこ全く同一の存在っぽいね。もしくは僕の六眼すら欺く擬態能力を持つ呪霊。ま、そんなの居るわけないけど」
虎杖「全く同一の存在って何!?」
釘崎「っていうか、あの女の人は誰? 誰かの知り合い?」
「「「………………えっ!!!??」」」
恵「嘘だろ!? 椿さんを知らない!?」
悠仁「無理だろ!!! そんなん五条先生が生きていける訳ないじゃん!!!」
野薔薇「今までどうやって生きてきたの!!?」
悟「え……? 椿、居ないの……??? 無理無理無理、絶対生きていけない」
椿「落ち着け。私はここに居るから。とりあえず一回離して欲しい。身動きが取れない」
悟「だって椿が居ないなんて耐えられない……」
椿「だから、ここに居るだろう。それに、君が傍に居て、私が居なくなるような事態なんて起こらないだろう。それとも、そういう事態に陥る可能性が?」
悟「…………そんなことあるわけないじゃん! 僕は最強なんだから! 相手が誰であっても、椿に指一本触れさせるつもりなんてないよ!」
椿「なら良いだろう。ひとまず、状況のすり合わせをさせて貰おう。彼らも、いきなり私達に攻撃を仕掛けてくるほど、好戦的なわけではないようだし」
野薔薇「落ち着きすぎじゃない?」
悠仁「……前々から思ってたけど、椿さんって動揺とかするの?」
椿「いま大分動揺しているが……」
「「「嘘つけ」」」
悟「椿は動揺が顔に出ないタイプなんだよね~。肝が据わってるっていうか。かっこよくてかわいいなんて最高で最強じゃない?」
野薔薇「うるせぇ」
恵「なんか一周回って落ち着いてきたな……」
椿「不測の事態に平常心を保てるのはいいことだよ」
釘崎「何、この……何???」
虎杖「なんか分からんけど、置いてかれた気分」
五条「分かる~。とりあえず、向こうも僕以外は落ち着いてるっぽいし、話しよっか」
伏黒「いや、向こうのあんたが落ち着いてないのが一番の問題でしょうが」
悟「あ、そっちも方針決まった?」
五条「まぁね。ひとまず交戦はなし。まずは話し合いからってことになったから、そっちの僕も落ち着いてくれる?」
悟「…………ま、こんなところで暴れるわけにもいかないしね」
五条「とりあえず君、自己紹介してくれる? 一体何者? 見たとこ非術師っぽいけど」
椿「ああ、はい。五条椿と言います。こちらの五条悟の妻です」
悟「僕の最高の妻でーす! 手ぇ出したら殺す」
「「「……………………………………」」」
「「「はぁ!!!??!?」」」
五条「………………マジ?」
恵「マジです。っていうか、五条先生の妻なんて悪趣味な嘘、誰もつかないでしょ。つくにしても、もうちょっとまともな人を選びます」
悟「おい、コラ」
野薔薇「いくらでもいい人居たでしょうにね。椿さん、家事得意だし、嫁の貰い手なんていくらでもいたでしょ?」
悟「僕以外の旦那さんなんて認めないけど???」
悠仁「俺も先生のどこがいいんだろうなーって毎回疑問に思うけど、本人達が納得してるならいいんでない?」
悟「みんなして酷くない???」
椿「うーん……。悟の悪口は控えてもらえると嬉しいかなぁ。妻の立場からすると、楽しいものではないし」
悟「椿……!」
恵「あ、すいません」
野薔薇「無神経だったわ、ごめんなさい」
悠仁「ごめん、椿さん! 五条先生のいいところ見つけたらいっぱい話すね!」
椿「ありがとう。でも、受け持ちの生徒にこれだけ言われると言うことは、悟の態度にも問題があるのかもしれない。少なくとも、君達が不快に感じるところがあったんだろう。それについては、こちらも申し訳ない」
恵「いえ、椿さんが謝ることじゃないです」
椿「とりあえず、帰ったら詳しい話を聞こう。悟も、きちんと話し合おう」
悟「えぅ……。はぁい……」
釘崎「完全に尻に敷かれてるわね……」
五条「ウケる~! 椿だっけ? 君、面白いね」
悟「椿は僕の妻だぞ、色目使ってんじゃねぇよ」
椿「こら、悟。………すいません、彼のことはあまり気にしないでください」
五条「そうだね。ずっとこんな感じで噛み付かれてたら話進まないし。とりあえず話し合いしよっか」
五条「結局何も分かんなかったねぇ。僕も違和感を覚えてここに来たわけだけど、その違和感も無くなってるし」
虎杖「五条先生が二人がかりで違和感を感じただけって、相手はそんだけヤバい奴ってことなんじゃ……?」
恵「いや、逆に縛りを重ね掛けした結果かも知れないだろ。本体が弱いなら、おそらく距離を取って逃げ回る手段を執る」
伏黒「複数居ることも考慮して置いた方が良いだろ。二人の五条悟を一カ所に集めるメリットについても」
釘崎「そう考えると厄介よね……。それだけ相手に自信があるってことでしょ?」
椿「逆に、私達が元いた世界から悟を排除したかったという可能性もあるよな」
悟「僕強いからね~。何をするにも、僕の存在は邪魔になる。その可能性は大いにあるよね」
椿「それなら、向こうは相当拙いことになっているんじゃないか? 戦力にならない私はともかく、悟や君達がこちらに来ているのは、こちら側にとって痛手だろう」
野薔薇「いやいやいやいや!!!」
悠仁「椿さん一人の方が色々と拙いでしょ!?」
恵「この人から椿さんを取り上げたら日本は沈没しますよ!!?」
釘崎「そこまで?」
伏黒「いくら五条先生でも、流石にそこまでのことはしないんじゃねぇか……?」
野薔薇「いや、する。絶対する」
恵「多分、日本国民全員の命より椿さんを取るぞ」
悠仁「椿さんが笑ってたら世界は平和って本気で信じてそうだもんね、先生」
椿「否めないなぁ……」
虎杖「ま、マジなんだ……」
椿「実際にそう言われたわけではないけれど、そういう風に思っていることが窺える発言は多いしな」
釘崎「うわぁ……」
五条「そっちの僕やば~! ねぇねぇ、椿のどこが良くて結婚したの? 非術師と結婚するの、大変だったでしょ? その苦労を押してまで手に入れたかった理由って?」
悟「馴れ馴れしく名前で呼んでんじゃねぇよ。段階を踏め、さん付けから始めろ」
五条「……え、僕そんなことしてたの???」
椿「そうですね。初めのうちは名字にさん付けで呼ばれていました。交際を始めた後は名前呼びになりましたけど、しばらくは“椿さん”と。呼び捨てで呼ばれるようになったのは、大分時間が経ってからのことです」
五条「マジでwwwwwww」
悟「別にいいだろ、そんなこと。っていうか、椿はあっちの僕のこと見過ぎ! 見るなら僕にして!」
椿「いや、アイマスクをしているのが珍しくて……。もう無闇に見ないから手を離してくれ。何も見えない」
五条「ああ、そういやそっちの僕、アイマスク外してるね」
伏黒「それないと疲れるんじゃありませんでした?」
恵「やめとけ、藪蛇だ」
五条「えー? 何か理由あんの?」
悟「直接椿を見たいからに決まってんだろ。むしろそれしかない」
釘崎「…………本当に藪蛇ね」
伏黒「…………すまん」
五条「我ながら面白いな、そっちの僕!」
五条「と言うわけで、妙な違和感の調査結果がこちらになりまーす!」
悟「どうも、五条悟でーす!」
夜蛾「悟が二人……? 悪夢か……???」
虎杖「学長が頭抱えちゃった」
伏黒「気持ちは分かる」
釘崎「でも、向こうの先生はまだマシじゃない? こっちより落ち着いてるって言うか……」
恵「椿さんの前で猫被ってるだけだ、騙されるな」
野薔薇「椿さんが居なかったらそっちと似たようなもんよ」
悠仁「奥さんの前だからかっこつけてるだけだよ!」
家入「……あ? 奥さん?」
夜蛾「……は? 悟に?」
椿「あ、自己紹介がまだでしたね。五条椿と申します。悟の妻です」
五条「って訳で、椿はそっちの僕のお嫁さんなんだって。面白いよね~」
夜蛾「!!?!? 人生を棒に振る気か!!?!?」
家入「やめときな。見たとこ私らとタメだろ? まだ遅くないから、もっと良い相手を探した方が良い」
椿「食いつきがすごい。悟、君は私以外の人に、一体どんな対応をしているんだ?」
悟「そんな変わんないよ?」
野薔薇「嘘つけ」
悠仁「椿さんってしっかりしてるように見えて、一人じゃ生きていけないタイプな気がする」
虎杖「詐欺とか引っかかっちゃいそうで怖いんだけど、あの人!」
***
原作邂逅ネタ。
五条「ねぇねぇ、椿。ちょっと聞きたい事があるんだけど」
悟「おいコラ、椿は僕の妻だぞ。まず僕を通せ」
椿「落ち着いてくれ。不安なら隣に居ればいいじゃないか」
悟「そうだけどぉ!」
椿「それで、五条さんは何が聞きたいんですか?」
五条「…………椿ってもしかして、僕の顔に興味無い感じ?」
椿「はい?」
五条「いや、顔で押せばいけるかなーって思ったんだけど、何とも思ってないみたいだったから」
悟「殺す」
椿「悟、落ち着いてくれ。五条さんも、冗談にしては悪趣味です」
五条「別に冗談のつもりはないんだけど」
悟「やっぱり殺す」
椿「硝子と夏油が恋しいな……」
***
原作邂逅ネタ。
椿「彼は確かに五条悟だが、彼には私と共に過ごした過去がないだろう」
何を書きたかったか忘れてしまったネタ。
思い出したら書きます。