幸せの捜索願 番外編






カラオケに連れて行ってもらった伏黒三姉弟(小学生時)

夏油「何か頼むかい? お金のことは気にしなくて良いからね」
津美紀「あの、ホントにいいんですか?」
恵「俺、お小遣い持ってきてない……」
家入「学校帰りにいきなり連れてきちゃったからね。でも本当に気にしなくて良いから。椿ちゃんにはいつもお菓子とか貰ってるから、そのお礼だと思って」
椿「いや、それはいつも色々教えて貰っているから、そのお礼で……」
五条「良いんだよ、ガキは大人に甘えてろ」
椿「………じゃあ、お言葉に甘えて」
津美紀「良いの? お姉ちゃん」
椿「私達が大人になったときに返せば良いんだよ。今は甘えさせて貰おう」
恵「………分かった」
夏油「ふふ、決まりだね。私はピザを頼もうかな。君達は何が良い?」
津美紀「え、えっと、イチゴのケーキ……。でも、夜ご飯食べられなくなっちゃうかな……」
椿「なら、私と半分こしよう。恵は何が良い?」
恵「……ポテト。でも、量多そう……」
家入「ならポテトは私と半分こしようか。私もポテト食べたかったんだ」
恵「う、うん……」
五条「俺はイチゴパフェにしよーっと。椿は何にすんの?」
椿「え? 私は津美紀と半分こするので……」
五条「お言葉に甘えて~とか言ってたのはお前だろーが。なら言葉通りに甘えろよ。食えなかったら食ってやるから」
椿「えっと、なら唐揚げが食べたいです」
夏油「オッケー。足りなかったら後で追加しよう」
五条「んじゃ、ドリンクバー行こうぜ」
椿「恵、津美紀、先に行っておいで。みんなで行くと邪魔になってしまうだろうから、交代で行こう」
津美紀「はぁい」
恵「分かった」
椿「五条さん、津美紀達をお願いします」
五条「……お、おう」
家入「ホントしっかりしてるね。どっかのクズ共とは大違い」
夏油「硝子???」

五条「よっしゃ曲入れようぜ! お前ら何歌う?」
恵「……俺、あんまり歌知らない……」
津美紀「私も学校で習ったお歌くらいしか……」
夏油「良いんじゃないかな。どんな歌を習ったの?」
恵「キラキラ星とかさんぽとか……」
津美紀「この前ビリーブっていうお歌を習いました!」
椿「私は合唱コンクールで歌ったCOSMOSが好きです」
家入「うわ、懐かしいな、合唱コンクール。っていうか、恵くんの選曲かわいいな」
夏油「え、全部聞きたいな。入れて良い?」
五条「え、何それ、全然知らない曲なんだけど……」
家入「子供の頃は分からなかったけど、大人になったら結構良い曲だなって思うような曲」
五条「それ、どんな曲???」
夏油「君をのせてとか旅立ちの日にとかも良いよね」
椿「あ、それも歌えます」
夏油「よし、なら一緒に歌おうか」
椿「はい、お願いします」

***

恵「~~~♪(キラキラ星)」
夏油「待って、かわいい。どうしよう、何か芽生えそう。父性的なものが」
家入「あ゛~~~浄化されそ~~~!」
五条「アンデッドかよ」
津美紀「恵、上手だね!」
椿「ふふ、恵はいつも一生懸命だから、音楽も頑張ってるんだろうな」

津美紀「~~~♪(ビリーブ)」
夏油「この曲良いよね。歌詞が好きだな」
五条「傑も歌ったの?」
夏油「そうだね。歌詞を覚えるっていうテストもあったから、記憶に残っているよ」
五条「ふぅん……」
家入「津美紀ちゃん、声かわいいね。っていうかこの曲似合う」
椿「津美紀は優しい子だから、傷付いた子がいたら、放っておけないでしょうね」
恵「………でも、それで津美紀が傷付いたら意味ない」
椿「そのときは私達が支えてあげれば良いんだよ」
恵「……うん」

椿「~~~♪(COSMOS)」
家入「椿ちゃんって声綺麗だよね。澄んでるっていうか」
夏油「確かに。落ち着いてて、沁み込んでくるような感じがする」
津美紀「私もお姉ちゃんの声好き!」
恵「……俺、お姉ちゃんの名前呼んでくれるときの声が好き」
五条「あいつ、お前らのこと大好きだからな~。声にも滲んでんだろ」
家入「あ~、それ分かる。津美紀ちゃん達と話すときとかめっちゃ優しい声になるよね」
夏油「お姉ちゃんはどんなに小さくてもお姉ちゃんなんだろうね」




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