かつて審神者だった少女
伏黒「いや、定期的に会わないとまずいです」
五条「何で?」
伏黒「…………変な呪霊を、引き寄せてしまうようで」
五条「変な呪霊?」
虎杖「椿先輩、めっちゃモテるんだよね。だからかな、そういう恋愛系の呪霊? 生き霊? を引き寄せてるっぽい」
五条「え~~~? いくらモテるって言っても、僕よりはモテないでしょ」
釘崎「ナルシストうぜぇ………」
伏黒「五条先生は置いといて、清庭さんってそんなにモテるのか?」
虎杖「椿先輩マジかっこいいんだよ。俺も昔後ろついて回ってたときあるもん。今でも熱狂的なファンいるし」
釘崎「ふぅん。なら具体的なエピソード挙げてよ」
虎杖「椿先輩と俺ん家、割と近所でさ。一緒に集団下校してたんだよね。そのときに不審者が現れてさ、一番小さかった子が泣いちゃったんだよね」
釘崎「子供泣かせるような不審者は撲滅するに限るわ。あんた、きちんとヤったんでしょうね?」
虎杖「俺もそんとき小学生だよ」
五条「それでそれで? どう対処したの?」
虎杖「椿先輩が防犯ブザー鳴らして、一番年上の子に近所の人を呼んでくるよう指示して走らせたんだよ。それを追いかけようとした不審者の前に出て、持ってた傘で牽制してさ。今思うとめちゃくちゃ危ないことなんだけど、そんときはかっけぇ!って思っちゃったんだよね」
伏黒「あっぶねぇ……」
釘崎「不審者が現れたら防犯ブザー鳴らして逃げて欲しいわよ、まったく」
虎杖「まぁ、下の子が恐怖で動けなくなってたから、その子らを守るためってのもあったんだろうけどね。実際、俺らの方に来ないようにしてくれてたし」
伏黒「いい人なんだろうし、有事の際の視野の広さはすげぇと思うが、自分も守られる側だって自覚して欲しい」
五条「あの子、しっかりしてるように見えて無謀って言うか、実は結構軽率なんだねぇ」