宮兄弟のお姉ちゃん






・刀剣乱舞×ハイキュー!!
宮兄弟のお姉ちゃんな姐さん。
小学一年生から中学三年生まで剣道を嗜んでいた。
けれど、高校ではすっぱり剣道から手を引く。
家族からは「勿体ない」と言われたが、大学に行きたいのでバイトを優先。
普段は標準語を話すが、怒ると関西弁が出る。
侑と治には「お姉ちゃん」と呼ばれている。


***


治「俺等、お姉ちゃんおんねん」
銀島「え、そうなん? 始めて知ったわ」
角名「へぇ、いくつ?」
侑「一個上」
銀島「どこの学校なん?」
侑「ここにおるで。アランくんと同じクラス」
角名「マジか。え、今度見に行こ……」
治「あんま似てへんよ。多分、顔だけやと分からんと思う」
銀島「まぁ、男女のキョウダイならそうやろなぁ」
侑「俺等のお姉ちゃん、めっちゃ美人やで、すぐ分かるやろうけどな!」
銀島「どっちやねん」
角名「やっぱバレー部?」
治「お姉ちゃん、帰宅部やねん」
角名「え? そうなの?」
侑「そやねん! 聞いてや、角名! お姉ちゃん、中学まで剣道やっとってんけどな! めっちゃ強かってん!」
治「出る大会出る大会優勝しとったんよ」
侑「やのに、高校ではすっぱり辞めてもてん! 勿体ないと思わん?」
銀島「そら勿体ないなぁ。何で辞めてもたん?」
侑「大学行きたいんやって。そんでバイト始めてん」
治「あと、自分のお金で博物館とか美術館行きたいんやって」
銀島「そら偉いなぁ! 良いお姉ちゃんやん!」
角名「ホント、二人のお姉さんとは思えないよね」
「「どういう意味や、角名ァ!!!」」


***


モブ「お、稲荷崎名物、宮兄弟の喧嘩や」
モブ「ほんま、ようやるなぁ」
モブ「見てる方はおもろいけどな」
モブ「……あ、おい!」
モブ「え? ……あっ!」

治「今日という今日は許さへんぞ、クソ豚ァ!!!」
侑「やれるもんならやってみぃ! 返り討ちにしたるわ!!!」

椿「侑、治」

「「ひぃっ」」
椿「何や、随分騒がしなぁ? 廊下のど真ん中で、何しとるん?」
治「あ、あんな、お姉ちゃん、そのな……?」
侑「ちゃうねん、その、ちょっとじゃれてただけやねん」
治「せ、せやで? べ、別に喧嘩とちゃうよ?」
椿「最初から見てた訳ちゃうから、詳しいことはよう知らんけど、廊下で騒ぐんは人様の迷惑になるて、分かっとるよな?」
「「はいっ!!!」」
椿「なら早よ立ちぃ」
「「はいっ!!!」」
椿「ちょっと静かなとこ行こか? 話聞きたいしなぁ?」
「「ひぇっ」」
椿「……弟達がお騒がせしました。ほら、君達も」
「「えろうすんませんでしたぁ!!!!!」」

角名「………………」
銀島「………………」
角名「……あれが、噂のお姉さん、かな」
銀島「じ、状況を見る限りはそうやろなぁ」
角名「……何か、迫力あったね?」
銀島「美人が怒ると怖いって、ほんまやってんな?」
角名「穏やかな笑顔だったのに、急に表情無くすの怖すぎない?」
銀島「分かるわ……。あれ、真正面から見てもうたら、夢に見てまいそうやわ……」


***


治「お姉ちゃん、お腹空いたー。何か食べるもんない?」
椿「蒸しパンならあるけど、それでも構わないなら」
治「やった! お姉ちゃんの蒸しパンめっちゃ好きやねん! 何味ある?」
椿「ココアとチーズ。一個は侑にあげなさい」
治「えー! まぁええけど。俺ココアもーらい!」
椿「どうぞ。喧嘩しないようにな?」
治「はーい」

角名「お姉さんのとこ行くって言うから何事かと思えば……。おやつ貰いに行ってたの?」
治「せやで! お姉ちゃん、めっちゃ料理上手なん」
角名「へぇ。なら、それはお姉さんの手作りってこと?」
治「おん! ココアの蒸しパン! チーズの蒸しパンは侑にやってきた」
角名「珍しい。治が食べ物を人に分け与えるなんて……」
治「お姉ちゃんに言われたらしゃーないやん。ほんまはどっちも食べたかってんけど、お姉ちゃんに怒られるよりええわ」
角名「お姉さん、怒ると怖いもんね……」
治「この前のやつか? あんなん全然怒ってへんよ?」
角名「………マジで?」
治「……マジやで」
角名「嘘やろ……」


***


椿「侑はいるか?」
侑「あ、お姉ちゃんやん! どないしたん?」
椿「間食用のおにぎりを作ったんだけど、朝に渡しそびれてしまって。いる?」
侑「要るに決まってるやん! お姉ちゃんのおにぎりやで! 何入っとるん?」
椿「わかめごはんのおにぎりは梅。白ごはんのおにぎりはおかか。焼きおにぎりはチーズが入っているよ」
侑「めっちゃ美味しいやつ! ありがとぉ!」
椿「ふふ、いっぱいお食べ。じゃあ、私は治のところに行くから」
侑「はーい!」

銀島「何や、仲ええんやなぁ」
侑「おん。お姉ちゃん、普段はめっちゃ優しいねんで」
銀島「この前のは……ちょっと怖かったけどな」
侑「あんなん全然怒っとらんで?」
銀島「あれでか!?」
侑「おん。ちょっと注意しよ、くらいのノリやな」
銀島「マジか……」




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