月の勝利者と天文台の交わり
英霊召喚
白野「真名・岸波白野。……聞いたことのない名前だろう?
私に英霊たりえる器は無い。例外的にルーラーとして現界した。
正規のサーヴァントとは言い難いから頼りないかもしれないが、こうして召喚されたからには精一杯戦おう。
よろしく、マスター」
ギル「ルーラー・ギルガメッシュ。
岸波白野を英霊たらしめるために、共に現界した。
……まぁ、付属品の様なものとでも思っておけ」
ロマニ「付属品が強すぎる!!?」
立香「二人一組の英霊もいるんだね~」
マシュ「先輩、呑気過ぎます!」
パラメータについて
筋力 E
立香「予想どおりです」
白野「まぁ、指示とサポートが主だったしね」
ロマニ「むしろこれで筋力Aとか言われたらどうしようかと思ったよ」
耐久 A
立香「待って!!?!?」
ロマニ「どういうことなの(震え声)」
マシュ「そ、その細い体のどこにそんな頑強さが……!?」
ギル「『前進』というスキルを見れば、自ずと分かるであろうよ」
俊敏 B
白野「強化スパイク使ってたからかな」
ギル「もともと遅くはなかったであろう」
ロマニ「確かにすばしっこそう」
マシュ「はい。小動物のようなイメージがあります」
白野(ここでもまさかの小動物認定、だと……!?)
魔力 C
立香「あれ? 思ったより低い……?」
白野「魔術師としては三流だったから仕方ない」
マシュ「何だか意外です」
白野(というか、基盤となった人物が魔術師かどうかすら不明だしな……)
幸運 A
白野「これは確実にギルのおかげだな」
ギル「はっ! 当然だな」
宝具 EX
立香「い、EX……」
ロマニ「え、怖い……」
マシュ「い、一体どのような宝具なのでしょう……?」
スキルについて
女難 EX
ギル「貴様のせいで妙なスキルがついたではないか」
白野「……これ、私だけのせいじゃないよね?」
ロマニ(もしかして:イシュタル)
立香「というか、これがスキルになるって相当やばいんじゃ……」
マシュ「しっ! 言っちゃ駄目です、先輩!」
前進 EX
立香「待って!!?!?」
ロマニ「これはさすがにおかしいよ!!?」
マシュ「あ、頭だけになっても!!?」
ギル「白野は諦めないことを信念に最期まで走り続けた者。このスキルは岸波白野という人間そのものを表していると言っても過言ではない」
立香「諦めないことを、信念に……」
白野「私に戦う術はない。守る力もない。私に出来ることは、ただ前に進むことだけだった。それしかなかったんだ」
マシュ「それは、とても凄いことのように思います……」
白野「そうかな? ありがとう、マシュ」
ロマニ(その『諦めない』事が、『立ち止まらない』事が、どれほど難しいことなのか、この子は分かってないんだろうなぁ……)
勝利者特権 EX
立香「ひぇっ」
ロマニ「 」
マシュ「せ、聖杯の行使……!?」
白野「私からすれば、無限に回復する令呪とか、カルデアの召喚システムについて物申したいんだけどな」
宝具について
ロマニ「もう、何も言えない……」
立香「なるほど、これがチートか」
マシュ「確かにこれはランクEXに相当しますね……」
ギル「聖杯戦争で得たものは、何も勝利だけではなかったというだけのこと。この我に自らを認めさせ、その結果、我という剣を得た。それ故に我は白野の宝具として昇華されたのだ」
立香「でも、宝具ってその人を象徴するもので構成されるはずじゃあ……」
マシュ「ええ。その人を語る上で外せないような有名な伝承や重要な武器が宝具として昇華されることがほとんどです」
白野「岸波白野を語る上でギルガメッシュという人は欠かせない、ということだ、マスター」
立香「そう言えば、ずっと一緒に歩んできたんでしたね」
白野「ああ。尊敬し、信頼している。最高の相棒だ」