ジャミル・ドラコニア一行が原作世界で邂逅する話






リドル『良かった! ちゃんとご両親に愛されている世界線もあるんだね!!!』
リドル『は? なら何でこっちのジャミルは愛されてないの? は???????』
フロイド「あっちの金魚ちゃん、感情ジェットコースターじゃん。実はオバブロしてる?」
エース「っていうか、仕事優先両親って聞いて愛されてるって何???」
フロイド「子供にお金を掛けることが愛情って思ってる親とかいるけど、ウミヘビくんの親はそう言うので仕事優先って訳じゃねぇんでしょ?」
ジャミル「まぁ、違うな………」
エース「こっちのジャミル先輩でも、十分アレな感じするんスけど?」
リドル『……………………………………………………僕の口からはとてもじゃないが語れない』
フロイド「何その間。果てしなく不穏なんだけど」
ラギー『熱砂の闇が凝縮されてるって感じっスね………』
ラギー「こっちも十分闇っスけど???」
ジャミル『世界が違うんだから、そういう事もあるさ。もしくは向こうの俺の方が、俺より賢かったんだろうな』
リドル『ゔえ゛…………っ』
ラギー『オグッ!』
フロイド『グギュッ』
エース「なになになに!?!!?」
ジャミル「どっから出した、その声」
ジャミル『気にしなくて良い。たまにこうなるんだ』
ラギー「いや、気にしてくださいッス」
エース「っていうかそっちのジャミル先輩、なんでずーっとニコニコしてるんスか?」
リドル『ヒュッ』
ジャミル『………変か?』
フロイド「うん。こっちのウミヘビくんは悪巧みするときとかにわるぅい顔で笑うよ~。だから常にニコニコしてんのはなぁんか変な感じ~」
ジャミル「おいコラ」
ジャミル『そうか……』
ラギー「何か理由でもあるんスか?」
ラギー『ちょ、まっ………!』
ジャミル『………誰からも愛されるような子供になったら、二人に愛して貰えると信じていたから、かなぁ………』
エース「えっ」
ジャミル「はっ?」
ラギー『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!』
リドル『ひっぐ、ひっ、ジャミ………っ』
フロイド『   』
ジャミル『いや、おちつ………って、フロイド!? 息してるか!?』
フロイド『ムリ……ムリ………』
ラギー「なになになに!? なんスか君ら!!?」
エース「怖い怖い怖い! 何で泣いてんの!!?」
ジャミル「おい、本当にどうしたんだ、こいつら」
フロイド「さっきの、愛して貰えるどうのこうのってやつと関係あるの?」
リドル『やめ、やめて………』
フロイド『だめ、だめ……』
ラギー『もう聞きたくないッスうううううううううううううううううああああああああああああああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!』

ジャミル『両親の期待に応えられなくて、“産まなければよかった”と言わせてしまったんだ』

エース「は?」
ラギー「なに、なんて??????????」
フロイド「………………はぁ???」
ジャミル「ヒュッ」

ラギー『だから言ったのに!!! だから言ったのに!!!!!!!』
リドル『ジャミ゛ル゛ぅぅぅぅぅぅぅううううううううううううううううううううう!!!!!』
フロイド『キュ、キュウ………キュルル………』

ジャミル『そちらの俺がどうだったか分からないが、俺は両親と過ごせる時間が少ないのが寂しくて、構って欲しくて、褒めて欲しくて、ひたすらに研鑽を積んでいたんだ』
ジャミル「な、かった、とは、言わないが………」
ジャミル『そうか』
エース「ちょ……っと待って!? 何でそれで“産まなければよかった”とか言われるようになんの!!?」
フロイド「それ、稚魚の頃だったら普通の事じゃね!?」
ラギー「“生まれてきてくれてありがとう”とかじゃないんスか!!?!?」
ジャミル『普通はそうかもな。でも、バイパー家は従者の家系だから、一般家庭とは違うんだろう。両親は普通の子供じゃなくて、従者として完璧な子供が欲しかったんだ』
フロイド『も、もうやめよ? もういいじゃん、忘れよ?』
リドル『じゃみ、ジャミル、じゃみ……う゛ぅ゛………!』
ラギー『ジャミルくんはいい子ッスから゛ぁ゛…………!!!』

ジャミル『自我なんて要らない。従順でなければ意味が無い。主人より秀でた才能なんて、持っていてはならないんだ』
ジャミル『けれど、そんなことにすら気付けずに、俺はひたすらに努力してしまった。二人の求める子供になれなかった』
ジャミル『だから、あの人達にとって俺は無価値で、無意味で、不必要なものに成り下がった』
ジャミル『それで、さっきの言葉を言わせてしまったんだ』
ジャミル『そっちの俺は、賢かったんだなぁ………』
ジャミル『俺が、あとほんの少しだけ賢かったら、例えこっちを見て貰えなくても、一緒に居られたんだろうな……』

ジャミル「それは、従者の家系なんだから、そういう子供の方が良いっていうのは、当たり前で………………………」
エース「は? なに、それ。それって、さぁ………」
ジャミル「………………」
フロイド「そんな、そんなの、つまんねぇじゃん……。そんな稚魚さぁ……」
ジャミル「………………」
ラギー「というか、一緒に居られた、って……。今は、今は一緒に居られないんスか………?」
ジャミル「………………」
エース「っていうか、ジャミル先輩? 大丈夫ッスか……?」

ジャミル『………………』

ジャミル「………………」
ジャミル「……………?」
ジャミル「あれ………? おれってほんとうに、あいされていたのか………?」

エース「ジャミル先輩!!?!?」
フロイド「ちょ、戻ってきて、ウミヘビくん!!!」
ラギー「ジャミルくんまでそっちに行かないで!!!!!」

ジャミル『大丈夫だろう、きっと。だって、そっちの俺は両親の期待に応えてきたんだろう?』
ジャミル『失望されていないんだろう?』
ジャミル『だったらきっと、俺と違って、見限られることはないだろうさ』




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