そして噛み付いた花びらは、酷く苦い味がした






ピノを食べるフロジャミ。
フロイドがハート型のピノを貰う話。

注意
・腐向け
・フロジャミ?
・捏造過多
・キャラ崩壊



***



「ウミヘビくん何食ってんの?」
「ん、フロイドか。何って、アイスだが」


 購買部の途中にあるベンチに腰掛けるジャミルを見つけたフロイドは、背中にのしかかるようにしてジャミルの手元をのぞき込んだ。
 ジャミルが食べていたのは一口サイズのアイスが6粒入っているアイスだった。
 フロイドとしては小さすぎて選ばないが、昔から愛されている商品で、購買でも人気のあるアイスである。


「ウミヘビくんもそれ食べるんだ~。それ小さすぎて食った気がしなくね?」
「そうか? こんなもんだと思うが」
「そぉ? てかそれ美味しいの?」
「俺は好きだよ」
「ふぅん。ね、一つちょうだい」
「ゴミの片付けをしてくれるなら」
「いいよー」


 箱ごとアイスを渡し、ジャミルが立ち上がる。アイスを受け取ったフロイドが、早速箱を開ける。そして首をかしげた。
 パッケージでは丸い形をしているのに、箱の中に鎮座している一粒はハートの形をしていたのだ。


「ねぇ、ウミヘビく……」


 これってレアなんじゃないの、とか、わざわざ残して食べてたの、とか。いろいろ聞きたいことがあったのに、疑問をぶつけようとした相手は、すでにその姿を消していた。


「ハートをくれたのは、なんか意味あんのって、聞きたかったんだけど………」


 当然、その疑問に答えてくれる声はなく、フロイドの呟きは誰かに届くこともなく消えていった。




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