男はみんなスカートの奴隷
「わがままな私はお嫌い?」
「しょうがないわね。じゃあ、靴紐を直してくれたら諦めるわ」
「まぁ、それくらいなら……」
「って、靴紐ないじゃん……」
「隙あり!」
と頭を撫でたり、ほっぺちゅーする
ほっぺたに唇を寄せられリップ音を鳴らされる
「女の子はちょっと強引なくらいが好きなんでしょとか、そんなのは幻想よ。限度があるし、そういうのは好きな人限定。どうでもいい人にされても嫌悪感しか沸かないわ」
「女の子は男の子が思ってるよりか弱いの。女の子が本気で嫌がっても、男の子には屁でもないの。嫌がってる振りって取られちゃうくらいに、力だって弱いのよ」
「そんなことも考えられない人、私には何の魅力も感じないわ」
「……よくフロイドに絞められて平然としていますね? この学園の生徒なら、フロイドに絞められて死を覚悟しない人はいませんよ?」
「だって私には酷いことしないもの」
「はっきり言いますね……」
「私が痛いことする人嫌いだから、彼は私に酷いこと出来ないの」
「ほぉ?」
「だって彼、私に嫌われたくないもの」
「優秀アピールは良いけれど、それが通用するのは一部の女の子だけよ」
「確かに優秀な人が自分の恋人だったら素敵よね。友達にも自慢できるし、そんな人に好かれていると思うと、自分の自信にも繋がると思うわ」
「でも、その成績に中身が伴っていなかったら、きっとすぐに捨てられるわよ」
「もちろんすべての女の子がそうじゃないわ。中身より自分のステータスになりそうな男の子を優先する子もいるからね」
「でも、一般的な女の子のほとんどは成績なんかより、いつもと違う髪型に気付いてくれたり、自分の歩幅に合わせて歩いてくれる人に魅力を感じるものよ」
「女の子は現実主義よ。今を楽しみつつ、漠然と将来を考えているの。だから最終的に選ばれるのは自分を大切にしてくれる人よ」
「私もそう。正真正銘のばかは遠慮したいけど、ちょっとくらいなら成績が悪くても構わない。私が困っているときに助けてくれるような優しい人を恋人や旦那さんにしたいわ」
「私を宝物みたいに扱ってくれる人」