男はみんなスカートの奴隷
・成り代わりジャミル♀がバイパー家から逃げ出す話
前世の記憶あり、ツイステ知識なしの女の子がジャミルに成り代わってしまう。
自分の子供がカリムと同い年になるよう計算していた両親は男の子を望んでいたが、生まれてきたのは女の子。
自分の子供がかわいくないわけではないけれど、アジーム家至上主義のため、禁忌薬でジャミルを男の子にすることを決意。
ナジュマは女の子として育てられるけど、ジャミルだけ男の子として扱われる。
初めのうちは前世の記憶はうっすらとしてものだったが、自我が芽生えたあたりで前世をはっきりと思い出したジャミルは、自分の置かれている状況が異常だと自覚する。
しかも、自分の料理だけ家族と味が違うことに気付き、両親が自分の料理に薬を盛っていることを知ってしまう。
そんな両親に愕然とし、失望する。
妹だけ普通の女の子として扱ってもらえるのも妬ましくて、何も悪くない妹まで嫌いになってしまいそうでバイパー家から逃げ出すことを決意。
カリムに貰った宝石類を両親に報告せずにこっそり隠しておいて、熱砂の国から逃げ出したあとに少しずつ売ってお金に換える。
そのとき商品の買い付けをしていたサムさんと出会う。
そんなサムさんにジャミルがパトロン(パパ活的なアレ)になってくれるように交渉。
まだ学生だったサムさんは「自分一人では抱えられない」と判断し、NRCの教師に報告。
そして自分の境遇を教師達に話し、一時的にNRCで保護。
最初はただの家出少女だと思っていたが、自分の娘に薬を盛るなんてただ事ではないとジャミルを検査することに。
そして使用されていた薬が禁忌薬の類いであると知り、ジャミルをバイパー家に帰すわけにはいかないとそのまま保護を継続。
適切な機関に保護してもらうことも考えたが、アジーム家と関わりがあることを加味すると、不祥事を隠すためにジャミルに危害を加える可能性もある。
そのため公的機関に預けてしまうと探し出されて家に連れ戻されてしまう可能性もあるため、学園の教師が養子縁組することに。
ただで養子縁組をして貰ったり、学校に通わせて貰うのは気が引けるので、学園の雑用や仕事の手伝いをする。
たまに食堂で料理を作ったり、ミステリーショップでレジ係をすることも。
後ろ盾的な意味で学園長と養子縁組をしているが、学園長は子育てに圧倒的に向いていないという意見で満場一致したため、育てて貰ったのはトレイン先生とそのご家族。
ミドルスクールまでは輝石の国の学校に通っていたが、現在は通信制の学校のカリキュラムを受けながら賢者の島で生活している。
ちなみに、養子縁組をするに当たって、名前も女の子のものに変更している。
ジャミル・バイパーからマリカ・クロウリーに。
ちなみに成り主の性格はとっても悪い。悪女と言っても差し支えないかも。
ちなみにカリムはジャミルが女の子と知らない。NRCで再会して初めて女の子だったと知る。
ジャミルがジャミルなら男でも女でもどっちでもいい。ジャミルであって欲しいと思っているので、本人が「ジャミルではない」と言っても納得はしていない。
でも確証はないし、ジャミルに嫌われるくらいなら一から関係を築き直して友達になりたいと思っている。
ちなみにナジュマもジャミルの性別を知らない。両親が男扱いしていたのでジャミルを「兄」だと思っている。
カリムからNRCにジャミルがいたこと、ジャミルが女の子であったことを聞かされて、頭の良いナジュマは両親の画策に気付いてしまって死にかけた。
両親のことは嫌いではないけど、不信感を拭えなくなってしまった。
とりあえずバイパー家に帰ってきてもジャミルが幸せになれないことだけは分かってしまったので、両親にバレないようにいかにジャミルと交流するかの計画を立てている。