【姐さんと】戦場に行く方法を求む【三剣士】






1 名無しの家主
このスレは【URL】の続きだ
俺の語弊力ではまとめられないくらいに濃いスレなので、詳しくは前スレへ
だたし、胸糞表現過多なため注意が必要
そして刀剣に閲覧させるのはあまりお勧めしない
特に山姥切、大倶利伽羅、鶴丸の三人には絶対に見せるな、絶対にだ

ちな、スレ主のスペック
姐さん:スレ主
女子大生で剣道四段
男顔でよく男前だと言われる
ちなみに「姐さん」は仇名だ
読み方は「あねさん」でも「ねえさん」でも可
(前スレより抜粋)

前スレから移動してきた奴は保守または待機
初見、新参は前スレを見てからこちらに合流するように
以上!


2 名無しの家主



3 名無しの家主
乙かれー


4 名無しの家主
初見なんだけど、胸糞注意ってことはブラックとかそっち系?


5 名無しの家主
>>4ブラック本丸から逃げてきた刀剣達を保護した>>1(姐さん)のスレ
ちな、その刀剣達が山姥切たち三人
だから三人には絶対に見せるなよ


6 名無しの家主
おk


7 名無しの家主
今北
前スレ見てくるわ


8 名無しの家主
いてら


9 名無しの家主
保守


もう10時か・・・
姐さん遅いな・・・


10 名無しの家主
保守

学生なんだし、準備とかあるんだろ?


11 姐さん
>>10大学は休学届を出して、しばらく休むつもりでいる
初めての現代で、彼らだけでは不安なことも多いしな


12 名無しの家主
姐さん!


13 名無しの家主
きたあああああああああああああああああああああああああああ!!!


14 名無しの家主
休学するんか・・・
単位とか大丈夫なん?


15 姐さん
>>14問題ない、と言えたらいいんだが、どうだろうな
まァ、なるようになるだろう

ではまず時系列順に、夕飯の時から話をしよう
スレでかなりの時間を割いていたから、夕飯を作っている最中に大倶利伽羅が目を覚ましたんだ

大倶利伽羅「おい……?」
「ん?ああ、大倶利伽羅、起きたのか。まだ出来ていないから、もう少し寝ていてもいいんだぞ?」
大倶利伽羅「何を作っている……?」
「きのこ雑炊。夕飯だ」
大倶利伽羅「……手伝う」
「そうか?じゃあ頼もうかな」

作っている最中と言っても、作りだしたばかりだったから手伝ってくれるというのはありがたかった
袖を止めるためのタスキと着物が汚れないようにエプロンを渡して料理を開始した

「じゃあ、えのきとしめじの根元を切り落として、えのきは二、三等分に切ってくれ。しめじは食べやすい大きさにほぐしてほしい」
大倶利伽羅「わかった」

さすがは刀剣の付喪神
刃物の扱いは見事だった
これなら心配いらないだろう、と私はその間に玉ねぎを切った


16 名無しの家主
くりちゃん・・・
ええ子や・・・(ほっこり)


17 名無しの家主
今回はほのぼのスレになりそうやな・・・(ほんわか)


18 姐さん
>>17そうでもないな

鍋にだし汁と塩としょうゆを入れて煮立たせてきのこ類を加える
おそらく料理を作るのは初めてであろう、大倶利伽羅に火を使わせるのは怖かったので鍋に材料を入れる作業を手伝ってもらった

大倶利伽羅「……きのこだけを入れるのか?」
「ああ。火の通りにくいものから先に入れるんだ」
大倶利伽羅「そうなのか……」
「ああ、きのこがしんなりしてきたな。そろそろ米を入れようか」
大倶利伽羅「分かった」

炊いた米を加えて軽く混ぜる
それから玉ねぎを半分だけ入れて、また軽く混ぜる
それらの工程を興味深げに覗き込んでくる大倶利伽羅の様子が見た目より幼くて可愛かった


19 名無しの家主
何それ可愛い!


20 名無しの家主
何故まんばたちは起きてこなかったんだ・・・!
三人そろってたら更に可愛かったろうに・・・!!!


21 姐さん
>>20それは私も思ったが、起こすのが忍びなくてな

解きほぐした卵を加えて、火を止める
後は盛りつけだ

大倶利伽羅「おい」
「ん?」
大倶利伽羅「これは入れないのか?半分は鍋に入れていたが」
「ああ、玉ねぎか。それは後乗せ用だ」
大倶利伽羅「あとのせ?」
「野菜は煮込むと柔らかくなって甘みが増すんだ。それもおいしいが、火を通していない野菜もしゃきしゃきとした歯ごたえがあって、違ったおいしさがある。それを君たちにも知ってもらおうと思ってな」
大倶利伽羅「……そうか」

という訳で盛りつけだ
丼に雑炊を入れて、玉ねぎと三つ葉を乗せて完成だ
ちなみに私の分は大倶利伽羅が盛りつけてくれた


22 名無しの家主
やべぇ、雑炊食いたくなってきた


23 名無しの家主
飯テロェ・・・


24 名無しの家主
てかくりちゃんのデレがやばい
くりちゃんを見る目が生温かくなりそう


25 名無しの家主
パッパがすっごい穏やかな笑みを浮かべている・・・


26 名無しの家主
例え、姐さん本人からほのぼのスレをやんわりと否定されていたとしても、これは和まずにはいられない


27 姐さん
盛りつけが終わって、今に丼を運ぶと丁度起き出したらしい山姥切国広達が二人して目をこすっていた

「ああ、起きたのか。丁度よかった、二人とも、夕飯だぞ」
鶴丸国永「ゆうはん……?」
「ああ。大倶利伽羅と雑炊を作ったんだ。食べるだろう?」
山姥切国広「食べる……」

目を瞬かせて、ようやく目が覚めたらしい二人は、まじまじと雑炊を見つめた

山姥切国広「お粥と似てるな」
鶴丸国永「おいしそうだ」
「それは良かった。熱いから気をつけて食べてくれ。では、いただきます」
「「「いただきます」」」

雑炊はなかなかうまくいったように思う
味も丁度いいし、玉ねぎもうまく溶けて後乗せした玉ねぎとの対比がおいしかった
大倶利伽羅もそれに気づいたのか、少し驚いていた

大倶利伽羅「……触感が違う」
「どちらも違ったおいしさがあって、良いと思わないか?」
大倶利伽羅「ああ、おいしい……」

事のほか雑炊を気に入ってもらえたようで、大倶利伽羅は目元を緩めていた


28 名無しの家主
俺、明日雑炊作るわ


29 名無しの家主
うちは一緒に見てるママンが張り切ってるから超絶うまい雑炊が期待できる


30 名無しの家主
明日は雑炊が食卓に並ぶ本丸が多いだろうなwwww


31 名無しの家主
明日は厚きゅんと一緒に雑炊作るんだ!


32 姐さん
意図せずして雑炊の輪が広がってしまったな……

私と大倶利伽羅の発言に、鶴丸国永達がきょとんとしているのに気付いて彼らを見ると、二人は顔を見合わせてから、もう一度私の方を見つめてきた

山姥切国広「何の話だ?」
鶴丸国永「二人だけ通じあっているなんて寂しいじゃないか。俺たちにも教えてくれ」
「ああ、うん。玉ねぎの話だよ。この上に乗っている白いのと、中に入っているちょっと色のついた野菜は、実は同じ野菜なんだよ」
鶴丸「そうなのか!?驚きだな!」
「野菜は火を通しているのとないのとでは全然違った味になるんだ。火を通していない物は感触がしっかりとしていておいしいし、火を通してある物は甘みが強くなっておいしいんだ。食べ比べてみるといい」
鶴丸国永「うん。……!本当だ、全然違う!」
山姥切国広「とろとろと、しゃくしゃく?」
鶴丸国永「しゃりしゃり?」
大倶利伽羅「……しゃきしゃき、じゃないか?」
「「それだ!」」

とろとろしゃきしゃきおいしいおいしいと言いながら雑炊を完食してくれたよ
ひたすらに微笑ましい食卓だった
ちなみに皿洗いは山姥切国広が手伝ってくれた


33 名無しの家主
可愛すぎかっ!!!


34 名無しの家主
可愛すぎて涙出てきた・・・


35 名無しの家主
てか姐さんってば食育上手すぎ!!!野菜嫌いな和泉守が玉ねぎ食べたいって言ってる!!!


36 姐さん
その後は簡単に家の中を案内して、彼らの部屋として客室をあてがった
それから私が風呂に入る時に彼らにもう一度風呂に入りたいかと聞くと、三人とも入りたいと言うので紙の洗い方なんかを簡単に教えて順番に入らせた
ちなみに三人とも祖父母の寝巻用の着物に着替えている
白に色違いの朝顔が描かれたものだ
その後は髪を乾かすのにドライヤーを使ったんだが、その時の反応が可愛かったんだ
音に驚いて肩をはねさせたりして名

鶴丸国永「それはなんだ?温かい風が出てくるぞ?」
「ドライヤーと言って、髪を乾かすカラクリだ。さて、順番に髪を乾かしていこうか」
鶴丸国永「えっ!?そ、そこまで世話をさせるわけには……っ」
「では使い方は分かるのか?」
鶴丸国永「……すまない」
「だろう?分かるようになったら自分でやってくれたらいい」

そう説得して髪を乾かした
ちなみに鶴丸国永は細くて柔らかい髪質で、大倶利伽羅は猫っ毛でふわふわだった
山姥切国広は指に引っかからないほどさらさらだったな
私の髪はお礼ということで鶴丸国永が乾かしてくれたよ
三人ともいい子だな


37 名無しの家主
くssssssっそかわいいいいいいいいいい!!!


38 名無しの家主
前スレとの落差よ


39 名無しの家主
シリアスなんてなかったんや!!!!





って叫べたらなぁ・・・orz


40 名無しの家主
てか、朝顔柄の着物とか絶対可愛い
写真とかはありますか


41 姐さん
>>40すまない
三人ともよほど疲れていたのか、もう寝てしまったんだ
写真については明日にでも説明して撮らせてもらおう


42 名無しの家主
ありがとうございます!!!


43 名無しの家主
楽しみにしてます!!!


44 姐さん
紙を乾かした後、大倶利伽羅が眠たげにしていてな
それで布団を用意していないことを思い出して、布団を敷くことにしたんだ

「眠たいのなら布団を用意するが」

そう尋ねると、大倶利伽羅たちは驚いたように私を見た

鶴丸国永「君の寝どこがなくなるんじゃないか?」
「いや、問題ない。私の分と客人用の布団とで計四組ある。気にすることはない」
山姥切国広「そんなにあるのか……」
「……まさか、君達、布団も……」
鶴丸国永「審神者の分しかなかったなぁ……」
「」

私は今日一日で何度審神者に怒りを覚えればいいんだ……


45 名無しの家主
布団多すぎwwww
とか思ってたら審神者の分しか布団なかったとか!!!
こいつら布団で寝たことないってのか!!?


46 名無しの家主
短刀ちゃんたちまで床で寝かせてたってことかよ!!?


47 名無しの家主
ブラック審神者マジギルティ!!!!!!


48 姐さん
>>45祖父母、両親、私、で計五組あるんだ
私の分は幼い子供用だから数に入れていない

怒りを覚えるのは分かるが、これだけじゃない
更に怒りをあおる展開が待ち受けていてな
うちの布団は白一色で統一されているんだが、それが審神者の寝床を彷彿とさせて山姥切国広と鶴丸国永の顔が青ざめてしまったんだ
彼らにとって布団で寝る=夜伽だったから


49 名無しの家主



50 名無しの家主



51 名無しの家主
ブラック審神者、まじブッ殺☆


52 名無しの家主
ブラックなんて滅びちまええええええええええええええええええええええええ!!!


53 姐さん
私も和やかな空気から一転して動揺してしまったよ
今思い返しても恥ずかしいくらいに

質の良い睡眠を取るためにはやはり適した場所で寝るべきだ
布団で寝たことがないならばなおさら
ならば、と私は布団にカバーをかけることにした
自分でも思考が斜め上だったことは分かっているが、白色の布団=夜伽用、色つきの布団=寝るための布団、という認識を擦りこんでしまえば、布団で眠れるようになるのではないか、と考えたんだ

改めて思い返して、自分が予想以上に動揺していたことが分かったな


54 名無しの家主
あwwwwねwwwwwさwwwんwwwwwwww


55 名無しの家主
ただの屁理屈wwwwwwwwwwww


56 名無しの家主
いやでも、思い込みってすげぇいい案だと思うぞ?
そうやって意識を固定しちまえばそれが当たり前になるし


57 名無しの家主
ああ、確かに


58 名無しの家主
思いこみとか先入観って怖いよな
前スレでもボロボロなまんばたち見て姐さんのことブラック審神者だと勘違いしちまったし


59 名無しの家主
あー・・・
ホントごめんな、姐さん


60 姐さん
>>59気にしていないから別にいい

カバーをかけ、見た目の変わった布団を見て、鶴丸国永達はきょとんとした顔で私を見つめてきた

「これでどうだ?」
鶴丸国永「これでどうだって、え……?」
「白色の布団は夜伽のための布団」
「「っ!!」」
「そして色つきの布団は睡眠を取るための布団だ」
山姥切国広「……は?」
「人間とは本当に都合のいい着物でな。色が違うだけで全く別のものと認識したり、別のものと思い込むことが出来るんだ。それを利用する」
山姥切国広「……それで?」
「君達にはまず、布団で寝ることから始めてもらう。特に、超えたいといった山姥切国広には」
山姥切国広「俺……?」
「君達は布団で寝たことがないということだから、きっと容易にはいかないだろう。けれどそれでは、いつまでたっても超えられない。それはつまり、君達に布団で寝ることを許さなかった審神者の思想、教育が染み付いてしまっているということだから」
「「「…………っ!!」」」
「もう一度繰り返す。色つきの布団は、睡眠を取るためのものだ」
山姥切国広「……分かった」

その後一時間ほど奮闘していたが、大倶利伽羅は柔らかすぎて眠れない
山姥切国広と鶴丸国永は布団に入って目を閉じられない、と言われた
目を閉じると色が見えないし、感触で思い出してしまうんだそうだ
結局三人とも壁にもたれて眠ることになったよ


61 名無しの家主
姐さんが想像以上に深い考え持ってた件について


62 名無しの家主
姐さん、ホントに動揺してたの?


63 名無しの家主
つーか、布団が柔らかすぎて眠れないとか、普段どんな場所で寝てたの・・・


64 名無しの家主
感触が残ってたか・・・!!!


65 姐さん
>>64それに関しては明日、休学届を出すついでに買い物に行こうと思うから、感触の異なるカバーを買うつもりでいる
後、服なんかも買ってこようと思っているんだが、彼らを外に出しても大丈夫だと思うか?


66 名無しの家主
きちんと説明とかしておけば大丈夫だと思うけど、人間が怖いんじゃないかなーとは思う


67 名無しの家主
俺らは現代に帰る時、ちゃんと申請すれば現代にも連れていける
から、刀剣を外に出すこと自体は問題ないと思う
けど、たくさんの人間に囲まれるのは大倶利伽羅達にとってどうなのかなーと思うよ
恐怖するかもしんないし、パニックになっちまうかもしれん


68 名無しの家主
刀剣にとって主ってのは特別な存在らしいんだ
そんな特別な人間に傷つけられたら誰だって悲しいだろ?
だから人間不信をこじらせちまう奴も多いんだと


69 名無しの家主
そのおかげで人間そのものが敵に見えちまう奴もいる
山姥切たちはまだ冷静だから、そんなことはないと思うけど
でも、山姥切隊の審神者を彷彿とさせる奴が現れたらどうなるかって考えると外に出すべきじゃないと思う


70 名無しの家主
俺は外に出てみるのもありだと思うけどな
鶴なんかは好奇心旺盛だし、生きるのに前向きになってくれる可能性がある


71 名無しの家主
まだちょっと早い気もするけどな
もう少し姐さんと過ごして人間になれてからの方がいいと思う
だってこんだけ和やかに過ごしてるけど、あの三人、まだ一度も姐さんのこと”姐さん”って呼んでないんだぜ?


72 名無しの家主
>>71


73 名無しの家主
ホントだ・・・
一回も呼んでない!


74 姐さん
そうだな、もう少し人に慣れてからの方がいいか……
ありがとう
私もそろそろ寝ようと思うんだが、保守を頼むのは酷だろうか?


75 名無しの家主
大丈夫だ!
徹夜なら任せてくれ!


76 名無しの家主
書類仕事ついでに保守しとくよ


77 名無しの家主
俺は現世から戦場に行った例がないか調べてみる!


78 姐さん
>>75いや、そこまでしなくていい
>>76仕事を優先してくれてかまわないからな
>>77ありがとう

申し訳ないが、保守を頼む
おやすみ


79 名無しの家主
おやすみー


80 名無しの家主
おやすみ











86 姐さん
おはよう
遅くなってすまない
四人で朝食を作っていて遅くなったんだ
ちなみに写真についてだが、他の本丸の刀剣達が心配しているから、と説明して写真を取る許可をもらった
だから今日は話だけでなく写真も投下しようと思う

つ【着物姿でIDの書かれた紙を持った山姥切、鶴丸、大倶利伽羅の写真】


87 名無しの家主
おはよう、姐さん
朝から癒されたよ


88 名無しの家主
心がコンコンする・・・


89 名無しの家主
浅黄色に白い蝶か・・・
まんばマジ尊い・・・・・


90 名無しの家主
鶴丸に藤の花が似合い過ぎて呼吸を忘れた


91 名無しの家主
黒に赤富士とかくりちゃんマジ男前!!


92 名無しの家主
てか皆昨日よりも怪我治ってない?
まんばとか、手首の痕、全然目立たなくなってるし


93 姐さん
>>92ああ
一日に治せる量?みたいなものが決まっているようだから、本当に少しずつだが

では報告に入る
朝食風景と、いつもは朝食前に行っている素振りにて大倶利伽羅と少し話をしたことを報告しようと思う
ちなみに朝食風景だが、シリアスな場面もあったものの、穏やかに進んだと思う

鶴丸国永「今日は何を作っているんだ?」

私が朝食のホットケーキの元を混ぜていると、後ろから鶴丸国永が声をかけてきた

「ホットケーキというものだ。ふわふわとした食感のおいしい甘味で、肉や野菜なんかと一緒に食べようと思う」
山姥切国広「甘味が食事になるのか?」
「ホットケーキの甘さの元は砂糖と焼き上がったあとにかける蜜だ。それらを無くせば甘さはほとんどなくなるから、食事にも合う」
山姥切国広「そういうものなのか……」
大倶利伽羅「……何かやることは?」
「ああ、手伝ってくれるのか。じゃあ、そこにあるレタス……緑の野菜を適当な大きさにちぎって隣に置いてある器に入れておいてくれ」
大倶利伽羅「分かった」
山姥切国広「俺は何をすればいい?」
鶴丸国永「俺も手伝うぞ?」
「では山姥切国広には皿を出してもらおう。そこの棚に入っている縁の青い皿を四枚出してくれ。鶴丸国永はこの布で机を拭いてきてほしい」
山姥切国広「分かった」
鶴丸国永「ああ。……それと、いちいち鶴丸国永と呼ぶのは大変だろう?君の好きなように呼んでくれてかまわない」
「えっ」

驚いて卵をフライパンに割落としてしまったので、スクランブルエッグから急遽目玉焼きに変更になった


94 名無しの家主
皆でお手伝いとか可愛いwwwwww


95 名無しの家主
可愛いけど最後に全部持ってかれたwwwww


96 名無しの家主
鶴の奴、結構姐さんに懐いてないか?
好きに呼んでいいとか気を許してるんじゃないかと思うんだが


97 姐さん
>>96そうだったら嬉しいな

私は何の意図があるのか測りかねて、鶴丸国永を見つめた
けれど彼はすでに背中を向けていて、その顔を見ることはかなわなかった

鶴丸国永「……”鶴”と呼ぶ以外なら」

そう小さく呟いた声は震えていた
審神者にはそう呼ばれていたらしく、怯えているような声だった
ので、私は間違っても彼を”鶴”と呼ばないように「国永」と呼ぶことにした

「では、国永と」
鶴丸国永「……ありがとう」

そう呟いて、彼はそそくさと居間に消えていった
彼にはそれ以上触れず、黙々と作業を進める大倶利伽羅と山姥切国広に声をかけた

「君達は今までどおり呼ぶか?」
山姥切国広「……好きに呼べ。”写し”以外なら、何でもいい」

山姥切国広は審神者に”写し”と呼ばれていたらしい
「”山姥切”は本科の名だ」と繰り返し言われていたそうだ
自分で自己紹介しなかったのもそのせいじゃないだろうな……


98 名無しの家主



99 名無しの家主



100 名無しの家主



101 名無しの家主
何でブラック審神者、山姥切に当たり強いんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!


102 名無しの家主
堀川と山伏が本体磨きだしたんだけど・・・
めっちゃ怖いんだけど!!!


103 名無しの家主
いや、この場合、鶴丸が贔屓されていたと考えるべき
本人にとっては有難迷惑なんだけどな!!!


104 名無しの家主
ごめんな、姐さん
ちょっと語るわ

俺の考察はこう
話を聞く限り、夜伽させられてたのはまんばと鶴丸だけ
で、鶴丸はレアってこともあり優遇されてた
でもまんばは当たりが強い
多分、審神者はまんばのことも気に入らなかったんだと思う
でも見た目綺麗じゃん?
夜伽もさせてたわけだし、見た目は嫌いじゃなかったんだと思う
だから、自分に服従させることを選んだ
言葉で攻め立てて、逆らう気力を奪ったんだろうな


105 名無しの家主
>>104ホントにそれだったら俺はその審神者をぶん殴るわ
いや、刀剣傷つけてる時点でフルボッコしたいけど


106 名無しの家主
つーか、前スレ確認したらまんばの奴、ホントに自分で自己紹介してねぇ・・・


107 名無しの家主
>>106


108 名無しの家主
うわああああああああああああああああああああ
本当だあああああああああああああああああああああああ!!!
まんばの代わりに鶴丸が名前教えてるうううううううううううううう!!!


109 名無しの家主
それ伏線だったの!?そんな伏線いらないよ!!?


110 姐さん
あえて”山姥切”と呼んでやろうかとも思ったが、彼は本科にコンプレックスを抱いていることを思い出し「国広」と呼ぶことにした

「では、国広と」
山姥切国広「……そこで”山姥切”と呼ばないのがあんたらしいな」
「そうだろうか?……で、大倶利伽羅はどうする?」
大倶利伽羅「……どうとでも呼べ。俺はあいつに名を呼ばれたことが無いから、呼ばれて嫌だと思う呼び方も特に思い浮かばない」
「そうか……。りか、とかいいんじゃないか?」
大倶利伽羅「あんたの感性を疑う」
「やっぱりあるんじゃないか、嫌な呼び方。さて、どう呼んだものかな……」

真剣に考え込んでいると、大倶利伽羅が盛大にため息をついてから口を開いた

大倶利伽羅「廣光だ」
「ん?」
大倶利伽羅「大倶利伽羅廣光だ。今は無銘刀だが、そう呼ばれていた時期があった」
「廣光か……。分かった。では廣光。レタスはもうそのくらいでいい。居間の机に置いてきてくれ。国広は皿をこっちに。それから、昨日のマグカップ……湯呑を出しておいてくれ。同じ棚に入っている」
大倶利伽羅「ああ」
山姥切国広「分かった」

二人は素直に頷いて指示に従ってくれた
本当に素直でいい子たちだな

と、言う訳で、今日から三人のことは国永、国広、廣光と呼ぶことになった
表記もこれに変えようと思う


111 名無しの家主
刀剣達デレすぎぃ!!!


112 名無しの家主
りか呼びとかwwwww新しいwwwwwwwwww


113 名無しの家主
>>112それなwwwww
どっから来たし、その発想wwwwwwww


114 名無しの家主
その発想はなかったwwwwwwwwwwww


115 名無しの家主
てか大倶利伽羅って廣光って言うんやな……
いや、広光作って言ってたから、予想はしてたけど


116 名無しの家主
>>115詳しくは知らんけど、大倶利伽羅って元は大太刀
で、磨り上げられて無銘刀になったんだったと思う
多分、大太刀だったときに大倶利伽羅廣光だったんだと思うよ
ちなみに広光と書く場合もある
間違ってたらスマソ


117 姐さん
>>112-114門下生に「りか」という子がいたんだ
>>115そうなのか

二人に新たな指示を出し終えたところで、国永が戻ってきた

国永「他に何か手伝うことはないか?」
「そうだな……」

出来ることを探してみたんだが、サラダは廣光が作ってしまったし、卵とベーコンは焼き終わってしまったし、もう盛り付けも終えている
後はホットケーキを焼くだけなんだが火を使わせるのは怖い
しかし、まったく使えないのも後々困るだろうということで、彼にはホットケーキを焼いてもらうことにした

「では、ホットケーキを焼いてもらおうかな」
国永「おお、ほっとけぇきというのは焼き菓子なんだな!やってみたい!」

袖をまとめて、エプロンをつけさせて、一度手本を見せる
ただの液状のものが固形物に変わりゆく様を見て、目を輝かせていた
ホットケーキをひっくり返すときなんか「おおっ!」と感嘆の声を上げていて可愛かったな

「さて、次は君の番だ。説明したように、ぷくぷくと気泡の様なものが出来たらひっくり返すんだ」
国永「分かった。任せてくれ」

フライパンに液を流し入れているところで視線を感じたので振り返ってみると、国広が不安そうな顔で国永を見ていた
この三人は料理をしたことが無いというのは正解だったようだ
こちらに戻ってきた廣光もぎょっと目を見開いていた

国永「んんん?上手く円にならないな……」
「一度垂らし始めたら同じ一点に垂らしていくんだ。そうすれば自然と広がっていくから、次はそうするといい」
国永「分かった。お、ぷくぷくしてきた!」
「じゃあ、これをしたに差し入れるようにして入れて、ひっくり返してみようか」
国永「ああ!」

まァ案の定、べしゃ、と中途半端に落ちて、折れ曲がってしまったよな


118 名無しの家主
楽しそうだな、鶴丸wwww


119 名無しの家主
楽しそうで何よりwwwww


120 名無しの家主
可愛いwwwwwwww
うちの三日月が「普段からこんな風だったら愛らしくて微笑ましいのに」って涙目になってるwwww




そうだね、うちの鶴丸は悪戯大好きなびっくり爺だもんね・・・


121 名無しの家主
>>120それ普通の鶴丸や


122 姐さん
>>121それが普通なのか?

国永「す、すまん。失敗してしまった……」
「大丈夫だ。ここをこうしてしまえば分からない」
国永「おお!」
「今のは勢いがなかったんだろう。もう少し勢いをつけてやってみようか」
国永「勢いだな、分かった!」

今度は勢いをつけすぎて盛大にフライパンの上を滑った
ずべしゃ、という音が聞こえた気がしたよ

国永「くっ……手強い……!」
「初めのうちはこんなものだ。でも焼き色はいいし、おいしそうだぞ?」
国永「そ、そうか?よかった」

そうやって計七枚のホットケーキを焼いた
最後の三枚はきちんとひっくり返すことが出来て、とても綺麗に出来上がったよ
ちなみにその三枚は上手く出来たから私達に食べてほしいとのことで、私と国広と廣光で食べたよ
とてもおいしかった


123 名無しの家主
可愛すぎか


124 名無しの家主
これぞ和睦


125 名無しの家主
俺、国永とホットケーキ作ってくるわ


126 名無しの家主
俺はもちろん厚きゅんと!
他の短刀ちゃんたちと一緒に!


127 名無しの家主
食べた時の反応はありますか!!


128 姐さん
>>127もちろんあるぞ

国永「ふわふわしてる!おいしいな!」
廣光「……おいしい」
国広「短刀達が喜びそうな食べ物だな……。おいしい」

そう言って全員が表情を緩めて食べていたよ
後、廣光が野菜を気に行ったのか、ひたすらにレタスを食べていたな
何でも、食感が好きなんだとか
国広もそうだな、割と野菜ばかり食べていた
野菜スティックとかあげたら喜ぶだろうか
国永は初めて自分で作った料理ということもあってか、ホットケーキをひたすらもふもふ食べていたな
総じて三人とも可愛かった


129 名無しの家主
可愛すぎだろ、ちくしょうめ・・・


130 名無しの家主
鶴丸がホットケーキ食べてるだけで可愛いのに・・・


131 名無しの家主
レタスをひたすら食ってるって聞いて兎を思い出した俺は勝ち組


132 名無しの家主
>>131それキャベツじゃね?www



でも、うさぎまんばとうさぎくりからか・・・・・ぐはっ!(吐血)


133 名無しの家主
でも刀剣達、ホントに素直に姐さんの料理食うな?
あんだけひどいことされてたら警戒しそうなもんなのに


134 名無しの家主
おい、やめろ
フラグを立てるな


135 姐さん
>>134すまないがそのフラグはすでに回収されているんだ
私もそのことが気がかりでな
そのことがずっと引っかかっていたから、頭が回っていなかったこともあり「恐ろしくはないのか?」と口に出してしまったんだ

国永「何のことだ?」

国永に声をかけられたことで私が口を滑らせたことを悟り、思わずうなだれた
私はあまり朝が得意ではないんだ
だからいつも素振りをして意識をはっきりさせてから行動に移るんだが、今日は四人分の朝食を作らなければならないから、と後回しにしたんだ
いつもと違うことはするもんじゃないな……
三対の視線にさらされて、私はうなだれたまま口を開いた

「君たちは……私の出した料理を何のためらいもなく食べていただろう。本来ならもっと警戒するのではないかと思ったんだ」

恐ろしくはなかったのかともう一度尋ねると、彼らはわずかに目を伏せた

廣光「……食べてやりたいと、ずっと思っていたんだ」
「さっきの、彼のことか……?」
廣光「……本丸では、光忠が審神者の食事を作っていたんだ」

そう言って語られた内容に、私の手元にあったマグカップがとうとう割れた


136 名無しの家主
もういいだろ、屑男おおおおおおお!!!


137 名無しの家主
ふざっけんなあああああああ!!!


138 名無しの家主
微笑ましげにしてた太郎さんから表情が消えた・・・


139 名無しの家主
次の姐さんのレスが怖い・・・


140 姐さん

廣光「あいつは自分のやっていることの重さを十分に理解していたらしい。いつも短刀達に毒味をさせてからあいつの料理に手をつけていたからな」
国永「まぁ、毒を盛られてもおかしくはないことをしてきたからな。当然と言えば当然のことかもしれないが……。ただなぁ……その度に光忠は苦しそうな顔をしていて、見てるこっちも辛かった」
国広「今日こそは審神者においしいと言わせて見せる、といつものように言っていたが、その顔は上手く笑えていなくて、料理を作るのもつらそうにしていた」
国永「そんな光忠を見てきたからな。だから自分のために作られた料理は絶対に食べてやろうってずっと思っていたんだ……」
廣光「……そんな機会はついぞ訪れなかったがな……」

いい加減にしろ、と言いたくなったよな
どこまで彼らを苦しめればいいのか
……審神者の本丸ってどこにあるんだろうか


141 名無しの家主
待って、姐さん待って


142 名無しの家主
本当にいい加減にしろよおおおおおおおおおおおおおおお


143 名無しの家主
俺、みっちゃんに料理作ってもらって食べてくるわ


144 名無しの家主
今日はいつも以上に”おいしい”って言って食べるわ


145 名無しの家主
>>144俺もそうする


146 名無しの家主
てか姐さん、最後が不穏


147 名無しの家主
>>146それな!
姐さん!本丸に乗りこむとかやめろよ!?


148 姐さん
>>147本丸がどこにあるのかもわからないのにいけるわけがないだろう

そうか、とだけ言って黙々と食事を続けた
正直何か取りつくろうべきだとは思ったんだが、頭のまわっていないときに話すとまた失言してしまいそうで怖かったんでな
彼らもそれを察してくれたのか、その話はそこで打ち切ってくれたよ
あれは完全に私が悪かった
気を遣わねばならない私が気を使わせてしまうとは……


149 名無しの家主
>>148地雷把握できてないんだから仕方ないって
でも、朝はあんまり口開かない方がいいかもね……


150 名無しの家主
朝ってあんまり頭働かないよな・・・
俺もそれで失敗したことあるよ・・・


151 名無しの家主
俺はむしろ、姐さんが子供っぽいっていうか、ちょっと抜けてるところがあって安心したわ
姐さんってばしっかりしすぎ
もっと力抜いていいと思う


152 名無しの家主
>>151それな
無理すんなよ、姐さん


153 姐さん
ありがとう
子供らしくないとはよく言われてきた
淡泊過ぎると
何でも、じいさんの性格に似たんだとか
まぁ、覚えていないんだが

ではこのあとのことを話そうか
国永達に片づけて貰って、私はその間に昼食を作った
買い物に出掛けてくるから、と説明はしておいた
その後はテレビに興味を示した国永の為にテレビをつけ、彼らがそれに夢中になっている間に素振りを行うために外に出た
私はいつも朝と夜に200回ずつ素振りをしているんだが、今日は大学に行って買い物に行かなければならないから、少し少なめにして、その分を夜に回そう、と素振りを始めた
ら、私がいないことに気づいたらしい廣光が庭にやってきたんだ

廣光「何をしている?」
「ん?ああ、廣光か。素振りだよ」
廣光「……あんた、刀を扱えるのか?」
「私が嗜んでいるのは剣道だ。心得のないものよりは扱えるかもしれないが、刀を握ったことすらない」

そう言うと、廣光は少しばかり考えるそぶりを見せて、それからふらりと家の中に戻って行った
何がしたかったんだろう、と首をひねっていると、廣光はまた庭に戻ってきた
紫の鞘に収まった刀を携えて


154 名無しの家主
おうふ!!?


155 名無しの家主
刀!?てか本体!!?


156 名無しの家主
くりちゃんそれアカンやつうううううう!!!


157 姐さん
>>156いや、君の想像通りだったら私はここにいないだろう
その時は私も驚いて思わず身構えてしまったが

廣光は驚く私に構いもせず、その刀を差し出してきた
そして言った

廣光「俺を使え」

と、
何を言っているんだ、とか、君の本体だろう、とか、いろいろ言いたいことはあったが、何も言葉に出来なかった
ただ驚いて刀と廣光を呆然と見つめていた
するとしびれを切らしたのか、廣光に竹刀を取られ、代わりに刀を握らされたよ

廣光「抜け」
「えっ、あ、ああ……。えぇと、まずは鯉口を切るんだよな?」
廣光「そうだ」

混乱していた私は廣光の言葉に従って刀を抜いていたよ
漫画なんかでは何の造作もなく簡単に抜いてみせるが、実際にはそううまくいかなくてな
ただ抜刀するだけでかなりの時間がかかってしまった


158 名無しの家主
え?何?素振りに使えってこと?


159 名無しの家主
>>158それでも十分びっくりだわ
手入れ以外で本体触ろうとしたら大倶利伽羅にすっげぇ顔顰められたぞ


160 名無しの家主
うちのCCPが硬直した


161 名無しの家主
>>159手入れでさえ顔顰められた俺が通りますよっと


162 名無しの家主
>>159近寄ることさえ許されない俺の話しする?


163 名無しの家主
>>160うちは薬研が硬直した


164 名無しの家主
てか倶利伽羅も無茶言うな
女の子が180ある男が使って丁度いい刀を抜刀させようなんて


165 名無しの家主
>>164それな
背負って抜いたの?


166 姐さん
>>165いや、身長的にはそう変わらないから、コツさえつかめば抜刀するのに造作もなかった
ベルトにさして抜刀したよ
私がうまく抜けなかったのは彼らの本体である刀を傷つけまいとして慎重になりすぎてしまったから、らしい
広光に「その程度で傷はつかない」と言われてしまったほどだ


167 名無しの家主
ちょっと待って!?くりちゃんって180くらいあるよね!?姐さん高すぎない!?


168 名無しの家主
姐さん身長どれくらい?


169 名無しの家主
まんばとどっちがでかい?
まんばって170くらいだったと思うんだけど


170 名無しの家主
>>169私だな
丁度国広と廣光の中間くらいだ
確か身長は175くらいだったと思う

続ける
言われるままに刀を抜いて、私は刀を構えた
何というか、怖いとかそういった感情よりも、現実味がなくて、ただ綺麗だな、と思った
予想よりもずっと重さがあって、何だか圧倒された
私が圧倒されて呆気にとられていると、廣光が再度促してきた

廣光「振るえ」
「……ああ、分かった」

請われるままに刀を振るった
竹刀の倍ほどの重さで、なれないからか50回ほどで腕がしびれて上がらなくなってしまった
あれだけ毎日竹刀を振るってきたのになぁ……
これ以上は腕を痛めてしまいそうだ、と廣光に刀を渡そうと彼の顔を見て、私はぎょっとした
廣光は泣いていた


171 名無しの家主
ファッ!?


172 名無しの家主
ちょ、くりちゃああああああああん!!?


173 名無しの家主
何!?何があったの!?
うちの加州が「あー・・・」って納得顔なのも意味深!!!


174 姐さん
>>173納得の理由をぜひ聞いてくれ

廣光が泣いているのを見て動揺した私は思わず彼に駆け寄ったが、何故泣いているのかもわからない私は行動に移せなくて、オロオロしていた
すると廣光が私から刀と鞘を受け取り、刀を収めていったんだ

廣光「あんたの与えてくれるものは、心地いいものばかりだ……」

と、

廣光「あいつにも、あいつらにも、あんたを知ってほしい。あんたなら、あの男と違ってあいつの料理を「おいしい」と言って食べてやれるだろう。あいつらを刀剣として扱ってくれるだろう。あんたなら、あいつらに温かさというものを教えてやれるだろう。俺に与えてくれたように、俺に教えてくれたように、あんたなら……」

廣光はそう言って泣いていた
私は、私が刀を振るったことで、彼が何を思ったのか分からなくて、言葉が見つからなくて、ただ無言で涙をぬぐって頭を撫でていた
まァ、涙は思ったよりも早く止まり、廣光は「忘れろ」とだけ言い置いて家の中に戻って行ったよ
私としては忘れろと言われても、という感じなんだが


175 名無しの家主
これは忘れられねぇよ・・・くりちゃん全力のデレだし・・・


176 名無しの家主
倶利伽羅ってばもう姐さんのこと姐さんって呼びなよ・・・


177 名無しの家主
姐さーん、加州に納得したような理由聞いてみたよー
加州曰く
「俺達が刀ってことはわかってるよね?人間に見えようとも、俺達は刀だ。刀が本体で、俺たちのすべて。
 鞘から抜かれた刃はむき出しの魂の様なもので、それに触れるってことは心に触られているも同然なんだ。
 隔てるものがなくなるから、その分相手の魂にも近づくことが出来る。その本質に触れることが出来る。
 多分大倶利伽羅は、あと一歩のところで姐さんを信用しきれていなかったんだと思う。だからこれは賭けみたいなものだったんだ。
 姐さんを信用したいから、その本質に触れて、確かめたんだよ。それで泣いちゃったのは、まァ、お察し、ってところじゃない?
 まっ、あくまで俺の予想だけどねっ!」
とのことです
後補足みたいなことも言ってて
曰く
「あとさ、俺達が本体を差し出せるのって、仲間内でもよっぽどのことじゃないと出来ないことなんだ。俺たちのすべてだからね。
 何でもない風を装ってたようだけど、凄く覚悟してのことだと思う。
 心を勝手に見られるなんて、と思うかもしれないけど、本来なら自分の命を差し出してもいい”主”って存在から酷い目に遭わされたんだ。他の人間なんてそれくらいしないと信用できないと思う。
 だから許してやって」
もういっちょ補足
「後、手入れを嫌がる刀剣ってたまにいるじゃん?これにもちゃんと理由があって、むき出しの自分に触れてもらえるのを心地よく思うか思わないかの差なんだ。
 後、自分の全部をさらけ出すのに慣れてないってところじゃない?
 そう言う奴には手伝い札使ってやるといいと思うよ。
 俺もたまに怖いよ。ボロボロでかわいくない自分を見て主がどう思っているのか知りたくないってね。
 あ、あと、見ようとしないと見れないし、主たちの方から俺たちの本質とか心を見ることも出来るから心配しないでね!嫌いにならないでね!」
だそうです
嫌いになるわけなんてないよ、加州!!!

姐さん・・・!くりちゃんってばマジで姐さんに心開いてきてるよ・・・!!!


178 名無しの家主
心開いてるってレベルじゃねぇ


179 名無しの家主
そんなこと出来んのか・・・
だから薬研がびっくりしてたんだな・・・


180 名無しの家主
あ、俺これ経験したことあるかも
前に俺の采配ミスで長谷部を重傷にしちゃって、それが何回も続いたもんだから幾ら長谷部でも失望しただろうな、と思った
そしたらさ、何かよく分かんないけど、長谷部の声っぽいものが頭に響いてきたんだよな
「主命を守れなかった」とか「失望されただろうな」とか「また下げ渡されるのか」って
諦めたような声だった
それが聞こえてきた俺は思わず叫んでたんだ
「そんなわけないだろ!!!」
って
それと同時に長谷部も
「そんなわけありません!!!」
って叫んできて、一瞬二人ともきょとんとしてたけど、次の瞬間ぎゃん泣き
二人で子供みたいに泣きながら夜を明かしたわ


181 名無しの家主
マジでか・・・


182 名無しの家主
そんなこともあるんやな・・・


183 姐さん
いや、何か理由があるとは思っていたんだ
しかし、その、何というか、これは……





予想以上だった


184 名無しの家主
だろうな!!!


185 名無しの家主
俺らもだわ


186 名無しの家主
>>177とか>>180みたいなことがあることすら知らんかったわ


187 姐さん
まぁ、忘れろ、ということは気付いてほしくなかったことなんだろう
これはいったん置いておくとして今から大学に休学届をもらって、それから買い物に行ってこようと思う
買い物中なんかにも顔を出すと思うから、保守でも雑談でも構わないから、スレにいてくれるとありがたい



行ってきます


188 名無しの家主
置いとくのかよ!?


189 名無しの家主
まぁ、一旦置いとくってことは、また掘り返すってことだろwww
いってらーwww


190 名無しの家主
>>189そう考えるとくりちゃんカワイソスwwww
全力のデレを掘り返されるとか、それなんて羞恥プレイwwww


191 名無しの家主
>>190それなwwww


192 名無しの家主
保守www


193 名無しの家主
笑ってやんなよwwww



保守www











197 姐さん
休学届をもらってきた
これから何度か通わなければならないのが面倒だが


198 名無しの家主
おっ、姐さん


199 名無しの家主
あー、分かる
手続きってめんどくないよな
何であんなに面倒くさいんだろう・・・


200 姐さん
まぁ仕方ないことなんだがな
じゃあ次は買い物に行くよ
君たちに意見を求めるかもしれな


201 名無しの家主
おー



って、姐さん?


202 名無しの家主
どうした?


203 姐さん
何で彼が、





保守を頼む!


204 名無しの家主
えっ?


205 名無しの家主
ちょ、姐さん!!?
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