【姐さんと】襲撃の結末を報告する【三剣士】






1 姐さん
このスレは【不法投棄に】家の至る所に刀が落ちているんだが【家宅侵入?】と【姐さんと】戦場に行く方法を求む【三剣士】のスレを見てきた奴らへの報告を行うための身内スレだ
正直あまり明るいスレではないので、間違って入ってきたもの、興味本位のものはあまり見ないことをお勧めする
特に、刀剣達には見せないでくれると助かる


2 名無しの家主
姐さあああああああああああああああああああああん!!!


3 名無しの家主
この10日間、ずっとスレを巡回してた甲斐があったあああああああああああああああああ!!!


4 名無しの家主
いやっふうううううううううううううううううううううううううう


5 名無しの家主
何この盛り上がり(困惑)


6 名無しの家主
>>5新参は回れ右しとけ
いてもいいけど刀剣達には見せるな
出来れば1スレ目からさかのぼれ
その場合はタオルと水分必須な


7 名無しの家主
お、おう・・・


8 姐さん
報告に移るぞ
今、手を痛めているから、多少の誤字は大目に見てくれ

前スレでも言ったように、スレで報告していたら国広達が「無事か!」と刀を持って駆け寄ってきたんだ
何が起こったか分からずにいると、国永が国広と廣光に「索敵しろ!」と声を上げ、彼らは索敵に移った
すると国広が「上だ!」と声を上げ、上を見ると空に扉が浮かんでいたんだ

廣光「出陣ゲートが何故ここに……!?」

廣光が驚愕を露わにした時、ゲートが開いた


9 名無しの家主
やっぱ出陣ゲートだったのかよおおおおおおおおおおおおおおおお!!!


10 名無しの家主
てか、手を痛めるとか何があったの・・・


11 名無しの家主
>>10詮索するな、SAN値が削られる・・・(震え声)


12 名無しの家主
終わったことながら叫びたい






姐さん逃げてええええええええええええええええええええええええええええ!!!


13 姐さん
>>12分かっているなら叫ばなくてもいいだろう……

突然のゲート出現に私たちが動揺していると、ゲートがゆっくりと開いていった
そして現れたのは神社で見かけるような服を着た男と、それに従うように後ろに控える少年、青年たちだった
廣光達が息を飲んだことで、彼らが審神者と刀剣たちなのだと悟った

審神者「やっと見つけたよ、鶴ぅ……」

仲間の刀剣達はすでに三人とも折れたものと思っていたようで、一瞬驚きに目を見開いて、それからほっとしたように息をついていた
審神者らしき男はねっとりとした視線で国永を捕らえ、ゆっくりと目を細めた
国永以外眼中にないというように彼を見つめる男はどこか狂気じみていて不気味だった
私を守るようにしていた国永の口からひゅっ、とおかしな息が漏れ、私は国永を後ろに下がらせた
そこでようやく私たちを認識したらしい審神者が、私を睨みつけてきた

審神者「何だ、貴様は。俺の鶴を返してもらおう」
「何だはこちらのセリフだ。ここは私の家だ。勝手はよしてもらおう」
審神者「ならさっさとお暇しよう。だから鶴をこちらによこせ」
「寄越せとは何だ。まるで”物”みたいな扱いじゃないか」
審神者「刀は道具だ。そして鶴は俺の所有物だ。どう扱おうが俺の勝手だ」

審神者は本当に国永以外を視界に映していないようだった
私たちのそばに男から守るようにして立つ国広や廣光には一切触れなかったし、男の後ろに控える刀剣達が悲痛な表情を浮かべていたのにもかかわらず、気にも留めないんだからな


14 名無しの家主
何故俺はその場にいなかった!!!


15 名無しの家主
今からでも殴り込みかけてぇよおおおおおおおおおおおおおおおお!!!


16 名無しの家主
後ろに控えてたのって誰?
折られた奴とかいた!!?


17 姐さん
>>16本丸にいた刀剣全員だった
ちなみに抜刀していた
後に聞いた話だが、審神者は国永達がゲートを超えてすぐ、国永達がいなくなっていることに気づいて、戦場に出る暇がなかったそうだ
折檻は受けたそうだが、捜索の手を残しておきたかったらしい

男はとことん国永以外に興味がないようで、控えていた刀剣達にこう命じた

審神者「鶴以外どうなってもかまわん。抵抗するようなら斬れ」
五虎退「そ、そんな……っ!山姥切さん達を斬れっていうんですか……!?」
審神者「そうだ。鶴以外なら折れても構わん」

刀剣達は息を飲み、顔を恐怖にひきつらせた
その中には当然私も含まれていた
国永をかばうようにして立っているのが気に食わないらしく、むしろ私など切り捨ててしまいたいと思っていたのだろうな
明らかに怒気を孕んだ目で私を睨みつけてきていた
それに気づいた国永が私の服の裾を掴み、言った

国永「姐さん、俺、俺が行くから、俺があいつの元に戻れば、そうしたら皆無事でいられるから、」
廣光「お前何を……っ」

国永の顔は真っ青だった
怖くて仕方ないといったように震えていて、声すら掠れているくせに、それでも気丈に振舞おうとしていて、泣きたいような、殴ってやりたいような気分になった

「国永」
国永「姐さん、俺は大丈夫だ。この中じゃ、大事にされてるんだ、だから」

行きたくない、とその目が言っていた
それなのに、彼は私から手を離そうとしたんだ

「連れていってといったのは、君だろう。鶴丸国永」

私の言葉に、国永がびくりと震えた

「それに私は是と答えた。君が私から離れたら、それは成せない。だから離れるな。大丈夫、君たちは私が守るよ」

そう言って笑うと、国永は呆然とした表情で私を見て、こくりと頷いた
それに満足して私は三振りの前に立ち、審神者に向き直ると、審神者は私を射殺さんばかりの眼光で睨みつけていた


18 名無しの家主
どこまで鶴丸にしか興味ねぇんだ、この審神者


19 名無しの家主
てか、鶴丸やめて
マジでやめて
ホント、姐さんから離れようとしないで


20 名無しの家主
真っ青になってるのに大丈夫とか言うなよおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!


21 名無しの家主
てか、姐さんがかっこよすぎて辛いんだが


22 名無しの家主
>>21それな


23 名無しの家主
>>21はげどう


24 名無しの家主
折檻とかふざけんなよ、くそ審神者


25 名無しの家主
つか、折檻って、本丸に残ってるメンツ、ほとんど短刀ちゃんたちじゃねぇか!!?


26 名無しの家主
>>25


27 名無しの家主
>>25


28 名無しの家主
>>25


29 名無しの家主
ははっ、糞審神者ブッコロ☆


30 名無しの家主
一軍そろえるから待っててねー☆


31 名無しの家主
刀剣達がアップを始めました


32 名無しの家主
保護者が戦の準備を始めました


33 名無しの家主
よろしい、ならば戦争だ


34 姐さん
落ち着いてくれ
あと、折檻の話題はそれ以上触れないでくれ
そのことを知って三振りが今にも死にそうな顔をしていたんだ
彼らは悪くないのに

続き
「お前は使い方を間違えている。だからこんなにもあっさりと見限られるんだ。彼らを道具だというのなら正しく使え。彼らは刀として使って欲しかったんだ。間違っても、お前の欲を満たすためにお前の元に降りたわけじゃない」

思ったよりも低い声が出たように思う
男は怒りに顔を引きつらせながらも、余裕綽々と言う態度を崩したくなかったのか、落ち着いたような声で私のことをせせら笑った

審神者「この状況で俺に口答えするのか?」

審神者は刀剣達が自分の命令に絶対に従うという自信を持っているようだった
まぁそうだろうな
審神者は彼らをそう言う風に教育したのだから


35 名無しの家主
ああああああああああああああああああああああああああ
もう、ほんっと殴りたい!!!


36 名無しの家主
こんなの鶴丸が苦しんで当然じゃねぇか
こんだけ鶴丸にしか執着してなかったら恨まれてるんじゃないかとも思うわ


37 名無しの家主
>>36それな
自分以外がこうもないがしろにされてたら死にたくもなるわ


38 姐さん
>>37国永の立場だったらそうなるだろうな

続き
「ああ、するさ」

私が言葉を募らせると、男の顔が強張った
尚も言い募ろうとする私を国永が止めようとして、やめたのが見えた

「彼らは刀だ、道具だ。それは間違いじゃないだろう。けれど彼らには心がある。心が与えられたことによって選択肢が与えられ、どんな風に扱われたいかを考える権利が生まれた。無下に扱っていい代物じゃない」
「心を持った時点で、彼らは生き物だ。人間と同じく感情を持ち合わせた一つの命なんだ。それが分からないお前に、彼らを扱う資格はない!」
審神者「随分好き勝手言ってくれるじゃねぇか、小娘が……っ!」
「もっと言ってやろう。お前は主の器じゃない。今すぐにその地位を退き、彼らを解放しろ!」
審神者「黙れ、糞餓鬼いいいいいいいいいいいいいいいい!!!」

私の言葉が逆鱗に触れたらしい男は、そう叫んで近くにいた刀剣の刀を奪い取って、私に斬りかかってきた


39 名無しの家主



40 名無しの家主



41 名無しの家主



42 名無しの家主
姐さあああああああああああああああああああああん!!?!?


43 名無しの家主
いやああああああああああああああああああああ!!!


44 名無しの家主
姐さんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん!!!!!


45 長谷部
うるさい
話を遮るな


46 名無しの家主



47 名無しの家主



48 名無しの家主



49 名無しの家主



50 名無しの家主
長谷部!!?


51 名無しの家主
何で!!???


52 長谷部
姐様……ここでは姐さんというのか
姐さんが腕の痛みを押してお前たちに報告をしようとしていたので代わったんだ


53 名無しの家主
え、マジで長谷部なの?


54 名無しの家主
この10日間で何があったの・・・


55 名無しの家主
>>54それな
もうすでに姐さんを姐さん呼びしてるし


56 名無しの家主
長谷部ってPC使えたんだな・・・って思ったけど審神者の代わりに仕事してたんだったな・・・


57 名無しの家主
あねさま?ねえさま?どっちで呼んでんの?
あと、別に姐様でいいよ


58 長谷部
>>54順を追って説明する
>>57ねえさま、と呼ばせていただいている
三振りがねえさんと呼んでいたから、それから取った

お前たちが知りたがっているだろうから、と姐様がおっしゃるので俺達が国永達がここにいると発覚したところから書いていこう
少し話は前後するが……

まず、審神者が廣光たちの居場所を突き止めたのは、政府役人の噂話からだった
国永がいなくなったと分かった審神者は、すぐに政府に国永を探すように命じた
審神者はそれなりの家の出でな
政府役人を動かすのは訳がなかったらしく、国永の捜索はすぐに始まった
そんなときに役人たちの中で、とある話が持ち上がっていたそうだ
それが「現世から刀剣男士を出陣させられないものか」という審神者からの相談だった
今までもなかった話ではないらしいが、国永がいなくなったと判明してからその数が急増して、審神者の担当役人が感づいてしまったんだ
国永達は現世にいるのではないか、と
そうして姐様のスレが発見され、三振りが現世にいることが確定し、ゲートを現世につなげたんだ


59 名無しの家主



60 名無しの家主



61 名無しの家主



62 名無しの家主
そうだよ・・・
さにちゃんって政府の監視下にあったよ・・・


63 名無しの家主
俺らの相談が原因かよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!


64 名無しの家主
姐さん、マジごめんねええええええええええええええええええええええええ!!!


65 長谷部
>>64結果としてはいい方向に向かったから別にいい、とのことだ
後は姐様がここに書いた光景に繋がる

では続きだ
審神者が刀を奪って姐様に斬りかかったところからだったな
率直に言うと、審神者の一番そばにいたのは俺で、刀を奪われたのは俺だ


66 名無しの家主
ファッ!?


67 名無しの家主
へしってめっちゃ切れ味いいじゃん!?
これってまずくね!?


68 名無しの家主
いやでも、錬度1じゃないかったか・・・?


69 名無しの家主
>>68それでも刀だぞ!?真剣だぞ!?
包丁なんかとは比べモンになんねぇぞ!!!


70 長谷部
>>68それが幸いした

審神者は俺の刀を奪って姐様めがけて刀を振るった
とっさのことに姐様はかわしきれず、わき腹を切られたんだ
俺の錬度が低かったことと、姐様が間一髪でかわしたこともあって、幸いにも薄皮一枚で済んだが、俺の錬度が高かったら確実に重症だったろうな


71 名無しの家主
さらっと怖いこと言わないで


72 名無しの家主
うちの長谷部さ、カンストしてんだけど、マジで錬度1で良かったって言ってる
カンストなんてしてたら内臓まで傷ついてただろうって・・・


73 名無しの家主
>>72


74 名無しの家主
いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ


75 名無しの家主
錬度1で良かったあああああああああああああああああ!!!
いや、長谷部的には良くないことなんだろうけどさ!!!


76 長谷部
俺もこの時ほど自分の錬度が一で良かったと思ったことはない

姐様が斬られたと分かった国広達が「姐さん!」と叫んで駆け寄ろうとしたのを、姐様が制し、すらりと竹刀を構えた

国広「姐さん、何を……っ」

驚く国広をよそに、姐様は審神者を睨みつけていた

「黙らない。何度でも言ってやる。お前に彼らの主となる資格はない!」
審神者「ふざけるな!俺は選ばれたんだ!俺だけが!!審神者の素質があると!俺は選ばれたんだ!!!」

審神者は叫んで、再び姐様に斬りかかった
子供や女性の懐剣である短刀達がとっさに間に割って入ろうとしたが、それは杞憂に終わった
審神者は刀など握ったことのない素人
姐様は剣道四段の腕前
審神者の一撃を止めるのは造作もないことだった


77 名無しの家主
姐さんかっけぇ!!!
けど相手真剣んんんん!!!


78 名無しの家主
てか受け止めちゃうんだ!?


79 名無しの家主
さすが剣道四段!でもこんなところで発揮してほしくなかったな、その腕前!!!


80 長谷部
>>78俺達も驚いていた
だがそれ以上に、俺達は審神者に驚いていたんだ
ほとんど丸腰と言っていい少女相手に真剣を振るうような、そんな男だったのか、と
そこまで堕ちた男だったのか、と
情けないことに、俺達はその事実に動くことが出来なかったんだ


81 名無しの家主
>>80まぁ分からんでもないな
この状況で固まってて欲しくなかったけど!!!


82 名無しの家主
元からあんまりいい奴じゃなかったけど、これ以上下だとは思ってなかったんだな・・・


83 名無しの家主
自分が慕っていた人の裏の顔を見ちゃったようなもんだからなぁ・・・


84 名無しの家主
てか審神者は何言ってんだ?
俺だけが選ばれた、とか・・・


85 長谷部
審神者はそれなりの家の出だといっただろう?
その中で唯一審神者としての才覚が認められたんだ
俺が顕現された時、声高にそう言っていた
その時は素晴らしい人間が主になったのだと素直に喜んでいたが……
元からの性格もあったんだろうが、それゆえに選民思想が高まってしまってな
自分の元に国永以外のレアや、三日月が来ないのはおかしい、と常日頃からいっていた

続けるぞ
刀を受け止めた姐様を見て、我に返った国永が叫んだ

国永「姐さん、やめてくれ!守るって、姐さんはただの人間だ!簡単に死んでしまう!」
審神者「鶴、お前は俺の所有物だろうが!さっさとそいつを斬れ!!」
国永「嫌だ!!」
審神者「俺はお前の主だぞ!俺に従え!!」
国永「俺はお前を主だなんて思ってない!俺の主は俺だ!俺は好きなように生きる!」
審神者「ふざけるなぁ!!お前ぇぇ!俺の鶴に何をしやがった!!」

審神者が力任せに刀を振るい、姐様を斬ろうとする
さあ庭に這うではないが、力は男である審神者の方が上
全て裁いてはいるが、少しずつ押され始め、国広達が刀を構えた


86 長谷部

「手を出すな!」
廣光「……っ!姐さん!」
「言っただろう、君達を守ると。君たちが私を仇なす敵を斬ってくれるというのなら、君達を仇なす敵は私が斬る!だから、そこで見ていろ!」

姐様が刀を上にはじき、審神者の胴が無防備になった
その瞬間を狙い、姐様が竹刀を振り抜いた

「やああああああああああああっ!どおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」

凄まじい気迫を持ってして、審神者のわき腹に見事な一撃が決まる
そして姐様は審神者から一本を取った


87 名無しの家主
か、かっけええええええええええええええええええ!!!


88 名無しの家主
さっきから長谷部が審神者に対して辛辣、容赦ねぇwwwwって思って笑ってたのに姐さんに全部持ってかれた


89 名無しの家主
彼女は大変なものを盗んでいきました・・・









俺の、心です


90 名無しの家主
>>89それな


91 名無しの家主
姐さんがかっこよすぎて震えが止まらない


92 名無しの家主
うちの愛染が興奮してさっきから「すげぇ!」しか言わない


93 名無しの家主
うちのたぬきがめっちゃ目をキラキラさせてるんだが


94 名無しの家主
うちのママンがこんな風になりたいって言ってる
安心しろ
お前も十分かっこいいよ
正し、姐さんとはベクトルが違う


95 長谷部
>>94そんなお前に一言
姐様「私の様になりたいと言ってなれるものではないし、それは君らしい”かっこよさ”ではないだろう?君は君の”かっこいい”を貫くといい」
だそうだ

続きだ
見事な一本を取った姐様は、一旦距離を取り、竹刀を構えなおした
姐様はこの短い攻防の中でかなり消耗しているようだった
息はすっかりあがっており、滴るほどに汗を流し、竹刀を構える手は震えていた
その目は油断なく審神者を見据えていたが、明らかに怖れを含んでいるまなざしだった
そんな姐様に気付き、国広達はその覚悟を受け取って、事の成り行きを見守ることにしたようだった
ただ、危なかったら助ける気でいたんだろう、三振りも刀をしっかりと握りしめていた

この時姐様はひたすらに葛藤していたらしい
死に怯えているようでは、審神者なんて勤まらないだろう
前線で剣を交えているのは刀剣達で、審神者は彼らを導かなければならない立場にある
失うことを恐れているようでは、決してなれるものではない
例えそれが、自分の命であったとしても
死に怯える自分を、ひたすらに情けないと攻めていたそうだ

恐ろしくて当然だろう、と俺は思う
俺たちだって怖い、失うのは辛いんだ
闘うために生まれてきた俺たちだってそうなんだ、姐様はもっと恐ろしかっただろう
刀と間見えたことなんてないし、命を懸けた戦いなどもってのほかだ
それでもなお勇猛果敢に立ち向かう姐様を、誰が情けないと思うものか
情けないなどとは、俺が決して言わせはせんがな


96 名無しの家主
うちのママンが柄まで通された


97 名無しの家主
>>95まったくもってその通りで


98 名無しの家主
姐さんは情けなくなんかないよおおおおおおおおおおおおおおおお!!!
俺だったら足がすくんで動けねぇよおおおおおおおおおおおおおおおお!!!


99 名無しの家主
てか俺達の言葉のせいで葛藤させちゃったんか・・・


100 名無しの家主
>>99てか、姐さんが真剣に立ち向かう暴挙すら俺たちのせいだろ・・・
死ぬ覚悟はあるのか、とか散々言ってたしさ・・・


101 名無しの家主



102 名無しの家主



103 名無しの家主



104 名無しの家主



105 名無しの家主



106 長谷部
>>96さすが姐様だ
>>98普通はそうだろうな
>>100姐様曰く、そうでなくとも立ち向かっていただろうな、だそうだ
審神者は必ず一発殴ると決めていたらしい
切実にやめてほしい

続き
胴を打たれた審神者がわき腹を押さえながら姐様を睨んだ

審神者「こんの、糞餓鬼がぁ……!お前ら!こいつを殺せ!!」
今剣「で、でも……っ!」
審神者「俺の命令が聞けねぇってのか!?使えねぇガラクタどもが!!黙って俺に従え!!!」
国広「!! おい、言葉が過ぎるぞ!お前が使わなかったんだろう!?」
審神者「写しごときが、一丁前に刀のふりしてんじゃねぇ!!!」
国広「……っ!」

国広が審神者の言葉に傷つけられるのが分かった
その物言いは俺達に怒りを覚えさせた
同じ刀として斬り捨ててやりたいくらいに
その背中を切り捨ててやりたいと思った
殺気立つ俺達をよそに、姐様が笑った

「自身が使えないと罵る奴らに頼るのか?この恥知らずが」
審神者「何だと?」
「私に勝つ自信がないのか?使えない彼らに頼るくらいだものな?」
審神者「調子に乗るなよ、糞餓鬼ィ!!!」

姐様の挑発に乗った審神者が、がむしゃらに刀を振るった


107 名無しの家主
糞審神者がああああああああああああああああ!!!
使えねぇ刀なんていねぇんだよ、ふざけんなああああああああああああああああ!!!


108 名無しの家主
うちの初期刀にしてエースのまんばちゃんをなめんなああああああああああああ!!!


109 名無しの家主
まんばはうちの最強の打刀です!!!


110 名無しの家主
いまつるちゃんはだって強いんだからなああああああああああああああ!!!


111 名無しの家主
使えねえのはテメェの方だから!!!


112 名無しの家主
てか姐さん挑発はアカン!確かに刀剣男士が出てきたら勝ち目ねぇけどさ!!!


113 名無しの家主
てか長谷部よう動かん勝ったな
いや、刀ないから斬れんけど
動かんといてくれて良かったども!


114 長谷部
>>113あれだけ仲間をないがしろにされたらさすがの俺でも主とは呼べなくなる
それに主命でも仲間や罪のない女性を斬りたいとは思わない

振るわれた刀をいなし、かわし、姐様は距離を保った
審神者も実力は姐様の方が上だと悟ったのか、無理に踏み込むことはしなかった

廣光「姐さん!せめて、せめて俺を使え!」
「刀は私には重すぎる。まともに振るえない。大丈夫、私は――死なない」

姐様は廣光の叫びに一瞬だけ廣光達に目を向けて微笑んだ
その一瞬を狙って、審神者が刀を振り上げる
俺達も廣光たちも思わず悲鳴を上げそうになっていた
けれど、姐様は審神者の一撃をあっさりと受け止めた

「ああ、そうか……。そもそも間違っていたんだ、私は……」
審神者「ああ!?」
「国広達は生きる覚悟を決めたのに、私が死ぬ覚悟を決めること自体が」

姐様は自分を生かそうとする廣光たちを見て、思い出したんだそうだ
それを叶えるには生き続けなければ出来ない、と

「私は生きる! 私の命が尽きるその時まで、生きることを諦めない!」

姐様はそう叫んで、審神者を押し返し、刀をはじいた


115 長谷部

「私はお前を倒し、彼らの主になる!!!」
審神者「ふざけるなああああああああああ!今すぐ死ねぇ!糞餓鬼ィィィィィィィィィ!!!」

審神者が姐様に突進する
姐様も竹刀を構えて突撃した
審神者が姐様の右腕を斬りつけ、鮮血が舞った
けれども姐様はひるまず、むしろ勢いを増して地を蹴った
傷を負わせた審神者の方が気圧される勢いで
咆哮のような叫びを上げ、姐様は鳩尾を突き、痛みに体をくの字に曲げた審神者に、姐様は追撃をしかけた

「やああああああああああああああっ!メェェェェェェェェェェェン!!!」

見本のような素晴らしい「面」を審神者の額に喰らわせ、審神者は脳しんとうを起こして気絶した
そうして、姐様は勝利をおさめた


116 名無しの家主
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!


117 名無しの家主
姐さアアアアアアアアアアアアアアアん!!!


118 名無しの家主
姐さんがかっこよすぎて息が苦しい


119 名無しの家主
姐さんって実は新手の刀剣男・・・刀剣女士なんじゃね???


120 名無しの家主
>>119竹刀の付喪神か?







竹刀でもかっこいい姐さんさすがです!!!


121 名無しの家主
てか姐さん!「主になる」宣言したんか!!!


122 長谷部
審神者が気を失ったのを確認し、姐様が膝から崩れ落ちた
それにいち早く我に帰った国永達がすぐに姐様に駆け寄った

国永「姐さん!」
廣光「無茶しすぎだ!」
国広「とにかく手当てを……!立てるか?」
「あー……すまん。少し待ってくれないか?」
廣光「……っ!どうした!?」
「足が、震えてしまって……っ」

そう言った姐様は顔から血の気を引かせて、全身を震わせていた
目には涙がたまっていて、今にもこぼれおちてしまいそうだった
そんな姿に無理に立たせることはないと、国永が救急箱を取りに走り、戻ってすぐに手当てを始めた

国広「姐さん……。すまない、あんたに戦わせてしまって……」
「あれでも君たちの主だろう。認めたくなくても。刀として使って欲しかった相手なんだろう?それに、私が前に立たなければ、君たちは君たちの仲間と剣を交えることになっていた。それでは本末転倒じゃないか。君たちは、仲間たちと一緒に”幸せ”になることを、生きることを望んでいるのだから」
廣光「だからって、無謀が過ぎるぞ」
「はは……っ、身に染みたよ……」

そう言って姐様は目元を覆って涙を流した


123 名無しの家主
うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ


124 名無しの家主
だよね!!!怖かったよね!!!!!


125 名無しの家主
姐さんんんんんんんんんんんんンンンンンンンンンンンンンンンン!!!


126 名無しの家主
存分に泣いていいんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!


127 長谷部
涙を流す姐様は先程までの刀剣とみまごう女性とはとても思えなかった
その姿を見て、審神者は何と言う非道を強いたのだろう、と背筋が震えた
特に短刀達が顔を青ざめさせていたな

小夜「あ、あの……っ」

小夜が声をかけたことによって姐様がこちらに顔を向けた
まさか声をかけられるとは思っていなかったようで、姐様は驚いて涙を引っ込めた

小夜「貴方が、彼らを助けてくれたの……?」
「助けた、というと少し違う気もするが、彼らを保護したのは私だ」
小夜「……ありがとう。あと、ごめんなさい……」

刀を収めて、小夜は小さく頭を下げた
そんな小夜に続いて、他の刀剣達も少しだけ姐様に歩み寄った

薬研「旦那たちを助けてくれた御仁に刀を向けるたぁ、謝っても謝り切れるもんじゃねぇが……すまなかった……!」
五虎退「ぼ、僕からも謝らせてください!」
光忠「ごめん、ごめんね……っ。女の子にこんな傷を負わせて……!」

そう言って口々に謝罪して、俺達は地面に両手をつけて頭を下げた

『主の無礼をどうかお許しください』

と、国広たちも含めて
まぁ、許されるとは思っていなかったが


128 名無しの家主
お前らが謝ることじゃないだろ
基本刀剣って主には逆らえないんだし


129 名無しの家主
部下として主をいさめられなかったって責任を感じてるのかもしれないけどさ
昔って目上の奴に逆らったら死刑とかが普通だったんだろ?
そりゃ止められないって


130 名無しの家主
てか長谷部大丈夫?
自分の意志とは関係なかったとはいえ女性を斬って辛かっただろ?


131 名無しの家主
>>130どゆこと?


132 名無しの家主
聞いたことないか?
「女は三歩下がって~」とか「妻は夫の三歩後ろを~」とか
あれってさ、ちゃんと意味があって、刀を抜いたときに女性を傷付けない距離なんだってさ
つまり女性は守るべき存在であって、斬りつける存在じゃないんだよ


133 名無しの家主
アレってそんな意味があったんだ・・・


134 長谷部
>>130辛くなかったと言えば嘘になる
しかし今までも散々切りたくないものも斬ってしまっているからな、今更だ

続けるぞ
手当てを終えた腕をさすりながら姐様は言った

「いや、別にかまわないさ。確かに恐ろしかったが、私個人としてはこいつを殴り飛ばしてやりたいと思っていたからな。君たちには悪いがすっきりした」

それに、これがきっかけで覚悟も決まったしな、と小さく続けて、姐様は立ち上がった
その瞳は力強く凛としていた

国永「それは、生きることを諦めないといったことか?それとも、俺たちの主となることか?」
「両方、だな。私は君たちといろいろ約束してしまっただろう?それを叶えるには私が審神者になるのがいいのではないかと考えたんだ」
国広「義務感からきているのであれば約束など反故にしてくれていい。そんなことであんたの未来を奪いたくない」
「ああ、すまない。言い方が悪かったな。ならなければならないではなく、なりたいんだ」

姐様は多くは語らなかった
けれどその目には確かな覚悟が宿っていて、国永達三振りが立ち上がった
そして審神者のそばに立ち、刀を引き抜いて審神者との縁を断ち切った


135 名無しの家主
おっふ!?縁ってそんなに簡単に斬れるものなの!?


136 名無しの家主
姐さんも乗り越えたんだな!よかった!って思ってたのに最後!?


137 名無しの家主
>>135普通はそう簡単には・・・


138 名無しの家主
いや、この場合いけるわ


139 名無しの家主
>>138どうして?


140 名無しの家主
鶴丸達は姐さんに顕現され直されてんじゃん
つまり、今霊力を供給しているのは姐さんで、全部とはいかないけど、一部は姐さんの力が宿ってんだよ
だから、その分の縁は姐さんと繋がってる
その姐さんと繋がっている分だけ、審神者との結びつきが弱くなってるんだ
多分、姐さんの力を使って、審神者の縁を斬りつけて、そのつながりをより薄めたんじゃないか?


141 名無しの家主
そんなことも出来んのか・・・


142 長谷部
>>140おおむねそんな感じだ

俺達はあまりのことに驚いた
これは立派な謀反だ
けれども、その気持ちも痛いほどに分かっていたから、俺達は何も言わなかったし、言えなかった

国永「……やはり、完全には切れないか」
廣光「……俺は完全に断ち切れたぞ」
国広「俺もだ」
国永「何っ!?」
国広「それだけ……俺達はいらない存在だったということだろう……」

ぽつりと呟いた国広の顔からは完全に表情が抜け落ちていた
本丸にいた時にも時折見せていたが、あの顔はどうにも慣れん
いつ見ても、何度見ても背筋が凍る


143 名無しの家主
何でこんなに簡単に斬れちゃうの・・・
普通切れんだろ・・・


144 名無しの家主
普通はな
・お互いの同意の元
・政府の呪術で強制
・霊力の塗り替え
大まかに分けてこの三つでしか縁は切れない
が、姐さんは錬研したけど霊力の塗り替えは行っていないし、そもそも霊力の扱い方なんて知らないだろ
この場合お互いの同意のもと、だったんだろうな・・・


145 名無しの家主
ホントになんなのこの審神者・・・


146 名無しの家主
腐ってやがる・・・


147 名無しの家主
あんだけひどいことしておいて何の執着もねぇのかよ!!!


148 名無しの家主
れ、霊力が塗り替えられてただけかもしれないだろ!?
滅多なこと言うなよ!!!(震え声)


149 名無しの家主
>>148それだと穴ありすぎ
姐さんは素人で霊力なんてものも今日初めて知ったような人だぞ
それに、塗り替えが起きてたとしても、鶴丸のことが説明できないだろ


150 名無しの家主
あっ


151 名無しの家主
バカスwwwwwwwwwww











バカス・・・


152 名無しの家主
てか、まんば・・・


153 長谷部
分かっていたことだ
あれはれあ以外に興味がない男だったからな

続ける
姐様は三振りが何をしているのか分かっておらず、きょとりとしていた

「何を……?」
廣光「縁を切った。これで俺達は主を持たない刀剣となった」
国広「ただ、鶴丸が完全に縁を斬れていないが」
国永「本契約は俺とこいつが完全に断ち切れたらにしてほしい」
「そう、か……」

廣光たちの言葉に姐様は酷く驚いていた

国永「何でそんなに驚いているんだ?俺はなにも驚かせるようなことはしていないぞ?」
「あ、ああ……いや、こんなにあっさりと私の言葉をききいれてくれるとは思わなかったものだから……。それに、君たちは彼に認めてもらうために奮闘していたんだろう……?」
廣光「認めてもらいたい相手が変わった。ただそれだけだ」

それだけと言いつつも廣光の声はわずかに震えていたがな


154 名無しの家主
主の鞍替えだもんな・・・


155 名無しの家主
こんな主なら、俺はとっとと見限ってるけどなぁ・・・


156 名無しの家主
どんな奴でも刀剣達にとっちゃ主ってわけか・・・


157 長谷部
もう何の未練もないがな

国広「……一度忠誠を誓った相手を裏切るのは家臣として、刀剣として許されざる行為だ。俺達は折られるべき罪人だ。けれど俺達はあんたの覚悟に魅せられたんだ。堕ちてもいいと思えるほどに。堕ちた刀でもいいなら、二心を抱くような刀でもいいなら、俺を、俺達を、あんたの刀にしてほしい」

膝をついて頭を下げた三振りに、姐様は笑った

「君たちが罪人なら、私はとんでもない極悪人だな。君たちの主の意識を奪い、その間に君達をそそのかし、自分のものにしてしまったのだから」
廣光「っ!だから、何故そうやって自分を悪し様に……っ」
「私も罪人だ」
廣光「!」
「同じ罪人同士、仲良くしてくれ」

姐様を見上げる三振りに向かって、姐様は優しく微笑んだ


158 名無しの家主
エンダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!


159 名無しの家主
イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!


160 名無しの家主
おいwwwwwwwwww


161 名無しの家主
これは叫ばなあかんやろ!!!
エンダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!
イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!


162 名無しの家主
うるせぇwwwwwwwwwwwww


163 名無しの家主
姐さんかっこいいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!


164 名無しの家主
三人ともよかったねええええええええええええええええええええええええええ!!!!!


165 長谷部
おい、勝手に完結するな
まだ話は終わっていないぞ


166 名無しの家主
え・・・・・?




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