心理テスト Xmasプレゼント (青葉城西)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ぶっちゃけ、俺はもてる。
ファンクラブまであって、試合の日には黄色い声援が飛んでくる。
試合後に囲まれて写真をせがまれるなんて、日常の一部みたいなもの。
彼女がいない期間がないほどに。
けれど──高1のある時期を境に、ぱたりと告白が途切れた。
声援は変わらず響くのに、誰も距離を詰めてこない。
理由は、まあ、わかってる。
ちゃんと恋人を"恋人"として扱えていなかったのだと思う。
女の子は好きだけどそれよりも俺は一番バレーが好き。
休みの日でも研究したり、走り込みをしたり、将来を見据えて語学の勉強もしたり。
時間なんていくらあっても足りない。
それらを苦と感じた事はない。
それでも恋人がいたらを不安にさせないように連絡は欠かさなかったし、特別扱いしているつもりだった。
優しくした。
気遣いもした。
でも……、それでも相手には足りなかったらしい。
半年、誰とも付き合わないまま時間が過ぎた。
そんな頃に、一つ下の女の子から告白された。
綺麗というより、子犬めいた可愛さのある子だった。
今フリーだし、と自然に「いいよ」と返した。
……最初は、いつもと同じ気持ちだったはずだ。
彼女はかなり控えめで、遠慮がちで、「バレーを頑張ってる及川さんが好きなので、私のことは気にしすぎないでください」なんて言う。
健気だと思った。
でもその健気さの裏には不満が隠れていて、いつか「やっぱり違う」と去っていくのだろうと、どこかで構えていた。
女の子はそんな感じだし……。
ところが、二ヶ月に一度デートできるかどうかの関係でも、彼女は俺の前ではよく笑う。
本当に嬉しそうに、心底楽しそうに。
……だから……
俺の心のどこかで、ふと面倒だと感じる瞬間があった。
「俺、○○ちゃんとあんまり一緒にいられないけど……いいの?」
優しく告げて、別れたい素振りを匂わせても、
彼女は慌てるでもなく首を傾げただけだった。
「……私、面倒ですか?」
あまりに無垢な聞き方に、逆にこちらがうろたえる。
彼女は嫌いではない。
面倒でもない。
ただ、捉えられないのだ。
この子がどういう考えで俺の隣にいるのか。
そんなある日、部活終わりに校門で待っていた彼女を送っていたとき、何気なくバレーの話を振った。
ほとんどの女の子は盛り上がらないだろうと思っていた話題だ。
けれど──彼女の目が一瞬で輝いた。
今の選手、昔の選手、海外のセッターまで、驚くほど深く知っていて、語る熱量は俺より強いくらいだった。
……そこで、ようやく興味を持った。
この子はいったいどんな子かと。
気づけば会話の中心が、恋人同士の甘い話題ではなく、バレーの話が多くなる。
なのに、彼女はただ嬉しそうに俺を見ていた。
恋愛ってなんだっけ、とふと思うこともあった。
でも手を繋いだり、キスをすれば、確かに彼女は顔を赤くしてる。
俺を"男"として見ているのは間違いないはずなんだ。
───────
12月の半ばに「クリスマス、何が欲しい?」と聞いたとき、彼女は考えてから、少し困ったように「特には……ないです。」と答えた。
「欲しいものより、俺に考えさせたいってこと?」
珍しく、少しだけ意地悪を言ってみる。
理由は自分でもわからない。
困る顔が見たかったのかもしれない。
案の定、彼女は目を丸くして、手をぶんぶん振った。
「そ、そんなつもりないです!」
でも──何かを考えているのは表情でわかる。
「なんでもいいんだよ?」と追撃すると、彼女は小さな声で呟いた。
「……じゃあ、及川さんの"時間"が欲しいです。あの……家に、行きたいです。」
想像よりずっと直接的で、可愛さと、大胆さの混じった願いだった。
否定なんてできるわけがなかった。
───────
Xmas当日
家に来た彼女は、親がいると思っていたからか手土産まで持っていた。
部屋に通して、改めて自分が彼女にシてない事に気づく。
渡されたプレゼントは、よく使うテーピングとタオル。
俺の事を本当に知っている子のプレゼントだ。
「時間をあげるって言ったから……俺からは、何もないよ」
そう口にして……
彼女を引き寄せ、
抱きしめ、
顎に指を添え、
唇が触れそうになった瞬間。
彼女がするりと体を離した。
「一緒の時間、ありがとうございます……! あの、これも……」
差し出された紙袋は、重くて中で何かが当たる音がした。
(……ゴムじゃないよね?何?これ……。)
妙な期待をした自分に呆れつつ開けると、入っていたのは──DVD。
「これ、及川さんの試合のなんですけど……私なりに、改善点があって……」
バッグから分厚いノートまで取り出したとき、
俺は一瞬、固まった。
けれど気づけば、彼女の指摘をもとに試合を見直していた。
気づいたら夕方になっていた。
帰り際、彼女は早口で言った。
「……今日は楽しかったです。少しバレーオタクが出ちゃったかもしれないけど……
でも、セッターとしての及川さん、かっこよかったです。
試合中ずっと目で追ってたら……また好きになって……
でも、やっぱりバレーしてる及川さんが好きで……今日も考え方とか聞けて楽しかった。
だから今日、すごく嬉しかった……です」
付き合っていたのに、俺はこの子のことをまだまだ知らなかったのだと、その時やっと思った。
─────
3月期
学校で○○ちゃんを見かけた時、咄嗟に声をかけた。
次の休みに会いたくなって、「よかったら次の部活の休みは一緒にいない?」と口にした。
「いつも及川さん、休みの日は何してるんですか?」
「長めのジョギングっていうか走り込みと、バレーの研究とかな。」
嘘をつく理由もなく正直に言うと、彼女はぱっと笑った。
「じゃあ、それを見たいです!」
"彼女"として?
それって楽しい?
そう疑ったのに、軽口が言えなかった。
「……そんなんでよければ、来週だけじゃなくて。いつでも。」
甘い言葉なんてひとつも言ってないのに、嬉しそうに笑う彼女が可愛くて、廊下だというのも忘れて抱きしめていた。
抱きしめながら彼女の耳元で声が震える。
「……俺、○○ちゃんのこと、好き。」
「私は、バレーに真っ直ぐな及川さんが……好きです」
「……うん」
「でも、バレーより私を優先にしちゃったら、嫌いになります」
随分ひどいことを言うな、と思った。
付き合ってきたけど、
好きを自覚したばかりの男には酷だ。
それでも──
そんなことを平然と言う彼女に、俺はまた好きになった。
ファンクラブまであって、試合の日には黄色い声援が飛んでくる。
試合後に囲まれて写真をせがまれるなんて、日常の一部みたいなもの。
彼女がいない期間がないほどに。
けれど──高1のある時期を境に、ぱたりと告白が途切れた。
声援は変わらず響くのに、誰も距離を詰めてこない。
理由は、まあ、わかってる。
ちゃんと恋人を"恋人"として扱えていなかったのだと思う。
女の子は好きだけどそれよりも俺は一番バレーが好き。
休みの日でも研究したり、走り込みをしたり、将来を見据えて語学の勉強もしたり。
時間なんていくらあっても足りない。
それらを苦と感じた事はない。
それでも恋人がいたらを不安にさせないように連絡は欠かさなかったし、特別扱いしているつもりだった。
優しくした。
気遣いもした。
でも……、それでも相手には足りなかったらしい。
半年、誰とも付き合わないまま時間が過ぎた。
そんな頃に、一つ下の女の子から告白された。
綺麗というより、子犬めいた可愛さのある子だった。
今フリーだし、と自然に「いいよ」と返した。
……最初は、いつもと同じ気持ちだったはずだ。
彼女はかなり控えめで、遠慮がちで、「バレーを頑張ってる及川さんが好きなので、私のことは気にしすぎないでください」なんて言う。
健気だと思った。
でもその健気さの裏には不満が隠れていて、いつか「やっぱり違う」と去っていくのだろうと、どこかで構えていた。
女の子はそんな感じだし……。
ところが、二ヶ月に一度デートできるかどうかの関係でも、彼女は俺の前ではよく笑う。
本当に嬉しそうに、心底楽しそうに。
……だから……
俺の心のどこかで、ふと面倒だと感じる瞬間があった。
「俺、○○ちゃんとあんまり一緒にいられないけど……いいの?」
優しく告げて、別れたい素振りを匂わせても、
彼女は慌てるでもなく首を傾げただけだった。
「……私、面倒ですか?」
あまりに無垢な聞き方に、逆にこちらがうろたえる。
彼女は嫌いではない。
面倒でもない。
ただ、捉えられないのだ。
この子がどういう考えで俺の隣にいるのか。
そんなある日、部活終わりに校門で待っていた彼女を送っていたとき、何気なくバレーの話を振った。
ほとんどの女の子は盛り上がらないだろうと思っていた話題だ。
けれど──彼女の目が一瞬で輝いた。
今の選手、昔の選手、海外のセッターまで、驚くほど深く知っていて、語る熱量は俺より強いくらいだった。
……そこで、ようやく興味を持った。
この子はいったいどんな子かと。
気づけば会話の中心が、恋人同士の甘い話題ではなく、バレーの話が多くなる。
なのに、彼女はただ嬉しそうに俺を見ていた。
恋愛ってなんだっけ、とふと思うこともあった。
でも手を繋いだり、キスをすれば、確かに彼女は顔を赤くしてる。
俺を"男"として見ているのは間違いないはずなんだ。
───────
12月の半ばに「クリスマス、何が欲しい?」と聞いたとき、彼女は考えてから、少し困ったように「特には……ないです。」と答えた。
「欲しいものより、俺に考えさせたいってこと?」
珍しく、少しだけ意地悪を言ってみる。
理由は自分でもわからない。
困る顔が見たかったのかもしれない。
案の定、彼女は目を丸くして、手をぶんぶん振った。
「そ、そんなつもりないです!」
でも──何かを考えているのは表情でわかる。
「なんでもいいんだよ?」と追撃すると、彼女は小さな声で呟いた。
「……じゃあ、及川さんの"時間"が欲しいです。あの……家に、行きたいです。」
想像よりずっと直接的で、可愛さと、大胆さの混じった願いだった。
否定なんてできるわけがなかった。
───────
Xmas当日
家に来た彼女は、親がいると思っていたからか手土産まで持っていた。
部屋に通して、改めて自分が彼女にシてない事に気づく。
渡されたプレゼントは、よく使うテーピングとタオル。
俺の事を本当に知っている子のプレゼントだ。
「時間をあげるって言ったから……俺からは、何もないよ」
そう口にして……
彼女を引き寄せ、
抱きしめ、
顎に指を添え、
唇が触れそうになった瞬間。
彼女がするりと体を離した。
「一緒の時間、ありがとうございます……! あの、これも……」
差し出された紙袋は、重くて中で何かが当たる音がした。
(……ゴムじゃないよね?何?これ……。)
妙な期待をした自分に呆れつつ開けると、入っていたのは──DVD。
「これ、及川さんの試合のなんですけど……私なりに、改善点があって……」
バッグから分厚いノートまで取り出したとき、
俺は一瞬、固まった。
けれど気づけば、彼女の指摘をもとに試合を見直していた。
気づいたら夕方になっていた。
帰り際、彼女は早口で言った。
「……今日は楽しかったです。少しバレーオタクが出ちゃったかもしれないけど……
でも、セッターとしての及川さん、かっこよかったです。
試合中ずっと目で追ってたら……また好きになって……
でも、やっぱりバレーしてる及川さんが好きで……今日も考え方とか聞けて楽しかった。
だから今日、すごく嬉しかった……です」
付き合っていたのに、俺はこの子のことをまだまだ知らなかったのだと、その時やっと思った。
─────
3月期
学校で○○ちゃんを見かけた時、咄嗟に声をかけた。
次の休みに会いたくなって、「よかったら次の部活の休みは一緒にいない?」と口にした。
「いつも及川さん、休みの日は何してるんですか?」
「長めのジョギングっていうか走り込みと、バレーの研究とかな。」
嘘をつく理由もなく正直に言うと、彼女はぱっと笑った。
「じゃあ、それを見たいです!」
"彼女"として?
それって楽しい?
そう疑ったのに、軽口が言えなかった。
「……そんなんでよければ、来週だけじゃなくて。いつでも。」
甘い言葉なんてひとつも言ってないのに、嬉しそうに笑う彼女が可愛くて、廊下だというのも忘れて抱きしめていた。
抱きしめながら彼女の耳元で声が震える。
「……俺、○○ちゃんのこと、好き。」
「私は、バレーに真っ直ぐな及川さんが……好きです」
「……うん」
「でも、バレーより私を優先にしちゃったら、嫌いになります」
随分ひどいことを言うな、と思った。
付き合ってきたけど、
好きを自覚したばかりの男には酷だ。
それでも──
そんなことを平然と言う彼女に、俺はまた好きになった。
