心理テスト おでんの具 烏野高校
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肉まんの包みが、手の中でじんわりと温かい。
歩きながら頬に当たる風は冷たくて、お腹はさっきから鳴りっぱなしなのに──どうしても、どこか座って食べたかった。
バス停の少し手前。小さなお地蔵さんの横にある古いベンチが見えた。
そこまで我慢して、足を少し速める。
腰を下ろし、肉まんの包を開いた瞬間。
「苗字ちゃん!」
キッ、と自転車のブレーキが鳴った。日向が勢いよく自転車を止め、満面の笑みで駆け寄ってくる。
「日向、自転車なんだね」
返事をする前に、自転車から飛び降りて、あの明るさのまま距離を詰めてくる。
たまにクラスで話すと、こっちまで元気になるような、太陽みたいな子だ。
……愛される人って、こういう子のことを言うんだろう。
「おでん買わなかったの?」と聞くと、
「容器あったかいしさ、途中で食べようって思って!」と胸を張る。
ほんとに変わらず眩しい。
彼が笑うのを見ていたら、なんだかそのあたたかさに釣られてしまって、かぶりつく前の肉まんを半分に割った。
「?」
「ここで食べようと思ってたの。日向も食べる?」
「あ、じゃあ……俺もここでおでん食べるし、半分こで!」
日向は蓋を開け、割り箸で餅巾着に挑むけれど──餅は伸びるし中身はこぼれそうだし、見ていてちょっと面白い。
「半分齧って、残ったのもらってもいい?」
そう言うと、日向は箸を止めて、小さく首をかしげた。
「食べかけ、嫌じゃない?」
「気にしないよ」
そう答えたら、彼は安心したように餅巾着を齧りつくした。
……なんか、可愛い。
そんなこと、本人には絶対言わないけれど。
ベンチに座ったまま食べていると、烏野の男バレの先輩たちが何人か通り過ぎていった。
そのたびに、
「お疲れっしたー!」
「明日よろしくっす!」
と日向が明るく声を掛ける。
自然で、軽やかで、相手の表情まで明るく変えるような声。
……好かれてるな。本当に。
女バレで私も先輩に可愛がられているけれど、それとは質が違う気がして。
そのままの自分で、あれだけ愛されるの羨ましいって、胸の奥に小さな棘のように嫉妬が刺さった。
そんな気持ちを隠すように、「美味しいね」と笑うと、日向は肉まんをかじりながら、まっすぐにこちらを見た。
「苗字ちゃんと一緒に食べるの……なんか嬉しいな」
胸が温かくなる。
なのに、どうしてか、どこかでチクリと羨ましさが疼いた。
誰にでも好かれる人に向けられた言葉に、特別であってほしいという欲が出てしまって。
食べ終わった頃、立ち上がって「じゃあまたね」と言うと、日向は少し息を飲んだように顔を近づけてきた。
「……後ろ、乗る?」
バス停まで坂道は下りだし……少しだけ、甘えてもいい気がした。
「うん。お願い」
自転車の後ろに乗り、そっと彼の腰に手を回す。
その瞬間、日向の背中がわずかに跳ねた。
風が冷たくなるなか、彼の温度だけが近くにあった。
***
〈日向視点〉
おでんを買って店を出た瞬間。
(あれ……苗字ちゃん、いない)
さっきまで横にいたのに。
肉まん食べるって言ってたから、もう歩いてるのかな。
気づいたら、自転車にまたがっていた。
途中でおでんを食べたい、なんて嘘。
ただ、会いたかっただけだ。
ベンチの前で見つけた瞬間、胸の奥がうんと熱くなった。
「苗字ちゃん!」
驚いて振り向く顔が、思った以上に嬉しそうで、足が勝手に動いた。
「日向、自転車なんだね」
(やば……焦って来たのバレる?)
焦って、とっさに口から出たのは
「途中で食べようと思って!」
っていう、我ながら苦しい言い訳。
でも、隣に座っても笑ってくれた。
それだけで、嘘ついたことなんてどうでもよくなった。
差し出してくれた肉まんはあったかくて、手までじんわり温まる。
嬉しすぎて、俺もおでんを半分こしようと思ったけど──
餅巾着、全然割れない。
伸びるし、こぼれるし、格好つかないし、もう最悪。
「半分齧って残ったのもらってもいい?」
救いの神みたいな言葉。
気にしないよ、って笑ってくれた顔に胸が熱くなる。
食べかけとか気にしないんだ。
……俺のこと、ほんの少しは特別だと思ってくれてるのかな。
先輩が通ってくるたびに挨拶したけど、そのたびに彼女がこっちを見るのが気になって。
なんでだろう、今日は全部意識してしまう。
「美味しいね」と笑ってくれた顔が嬉しくて、もっと俺を見てほしくて、思わず言ってしまった。
「苗字ちゃんと一緒に食べるの……なんか嬉しいな」
ほんとは、もっと一緒にいたいって言いたかった。
帰る時間になって、立ち上がった彼女が少し寂しそうに見えたから。
勇気を振り絞って言った。
「……後ろ、乗る?」
驚いた顔が、ゆっくり笑いに変わった。
後ろに乗る瞬間、ふわっと俺の腰に手が回ってきた──
それだけで、体温が一気に上がる。
(やばい……嬉しい!)
風が冷たくても、背中越しの小さな温度がずっとそこにあった。
このまま、バス停までなんてすぐ着いちゃう。
もっと漕ぎたくなくなる。
そんなことを思いながら、ペダルを踏んだ。
─────────
⑥もち巾着を選んだ人──「独占愛の強いタイプ」
見た目は穏やかだけど、実は“特別扱い”を強く求める人。
愛情が溢れると甘やかしたい・甘えたいが混じる。
好きな人とは深くつながりたいし、
「この人だけは手放したくない」という思いが強い。
歩きながら頬に当たる風は冷たくて、お腹はさっきから鳴りっぱなしなのに──どうしても、どこか座って食べたかった。
バス停の少し手前。小さなお地蔵さんの横にある古いベンチが見えた。
そこまで我慢して、足を少し速める。
腰を下ろし、肉まんの包を開いた瞬間。
「苗字ちゃん!」
キッ、と自転車のブレーキが鳴った。日向が勢いよく自転車を止め、満面の笑みで駆け寄ってくる。
「日向、自転車なんだね」
返事をする前に、自転車から飛び降りて、あの明るさのまま距離を詰めてくる。
たまにクラスで話すと、こっちまで元気になるような、太陽みたいな子だ。
……愛される人って、こういう子のことを言うんだろう。
「おでん買わなかったの?」と聞くと、
「容器あったかいしさ、途中で食べようって思って!」と胸を張る。
ほんとに変わらず眩しい。
彼が笑うのを見ていたら、なんだかそのあたたかさに釣られてしまって、かぶりつく前の肉まんを半分に割った。
「?」
「ここで食べようと思ってたの。日向も食べる?」
「あ、じゃあ……俺もここでおでん食べるし、半分こで!」
日向は蓋を開け、割り箸で餅巾着に挑むけれど──餅は伸びるし中身はこぼれそうだし、見ていてちょっと面白い。
「半分齧って、残ったのもらってもいい?」
そう言うと、日向は箸を止めて、小さく首をかしげた。
「食べかけ、嫌じゃない?」
「気にしないよ」
そう答えたら、彼は安心したように餅巾着を齧りつくした。
……なんか、可愛い。
そんなこと、本人には絶対言わないけれど。
ベンチに座ったまま食べていると、烏野の男バレの先輩たちが何人か通り過ぎていった。
そのたびに、
「お疲れっしたー!」
「明日よろしくっす!」
と日向が明るく声を掛ける。
自然で、軽やかで、相手の表情まで明るく変えるような声。
……好かれてるな。本当に。
女バレで私も先輩に可愛がられているけれど、それとは質が違う気がして。
そのままの自分で、あれだけ愛されるの羨ましいって、胸の奥に小さな棘のように嫉妬が刺さった。
そんな気持ちを隠すように、「美味しいね」と笑うと、日向は肉まんをかじりながら、まっすぐにこちらを見た。
「苗字ちゃんと一緒に食べるの……なんか嬉しいな」
胸が温かくなる。
なのに、どうしてか、どこかでチクリと羨ましさが疼いた。
誰にでも好かれる人に向けられた言葉に、特別であってほしいという欲が出てしまって。
食べ終わった頃、立ち上がって「じゃあまたね」と言うと、日向は少し息を飲んだように顔を近づけてきた。
「……後ろ、乗る?」
バス停まで坂道は下りだし……少しだけ、甘えてもいい気がした。
「うん。お願い」
自転車の後ろに乗り、そっと彼の腰に手を回す。
その瞬間、日向の背中がわずかに跳ねた。
風が冷たくなるなか、彼の温度だけが近くにあった。
***
〈日向視点〉
おでんを買って店を出た瞬間。
(あれ……苗字ちゃん、いない)
さっきまで横にいたのに。
肉まん食べるって言ってたから、もう歩いてるのかな。
気づいたら、自転車にまたがっていた。
途中でおでんを食べたい、なんて嘘。
ただ、会いたかっただけだ。
ベンチの前で見つけた瞬間、胸の奥がうんと熱くなった。
「苗字ちゃん!」
驚いて振り向く顔が、思った以上に嬉しそうで、足が勝手に動いた。
「日向、自転車なんだね」
(やば……焦って来たのバレる?)
焦って、とっさに口から出たのは
「途中で食べようと思って!」
っていう、我ながら苦しい言い訳。
でも、隣に座っても笑ってくれた。
それだけで、嘘ついたことなんてどうでもよくなった。
差し出してくれた肉まんはあったかくて、手までじんわり温まる。
嬉しすぎて、俺もおでんを半分こしようと思ったけど──
餅巾着、全然割れない。
伸びるし、こぼれるし、格好つかないし、もう最悪。
「半分齧って残ったのもらってもいい?」
救いの神みたいな言葉。
気にしないよ、って笑ってくれた顔に胸が熱くなる。
食べかけとか気にしないんだ。
……俺のこと、ほんの少しは特別だと思ってくれてるのかな。
先輩が通ってくるたびに挨拶したけど、そのたびに彼女がこっちを見るのが気になって。
なんでだろう、今日は全部意識してしまう。
「美味しいね」と笑ってくれた顔が嬉しくて、もっと俺を見てほしくて、思わず言ってしまった。
「苗字ちゃんと一緒に食べるの……なんか嬉しいな」
ほんとは、もっと一緒にいたいって言いたかった。
帰る時間になって、立ち上がった彼女が少し寂しそうに見えたから。
勇気を振り絞って言った。
「……後ろ、乗る?」
驚いた顔が、ゆっくり笑いに変わった。
後ろに乗る瞬間、ふわっと俺の腰に手が回ってきた──
それだけで、体温が一気に上がる。
(やばい……嬉しい!)
風が冷たくても、背中越しの小さな温度がずっとそこにあった。
このまま、バス停までなんてすぐ着いちゃう。
もっと漕ぎたくなくなる。
そんなことを思いながら、ペダルを踏んだ。
─────────
⑥もち巾着を選んだ人──「独占愛の強いタイプ」
見た目は穏やかだけど、実は“特別扱い”を強く求める人。
愛情が溢れると甘やかしたい・甘えたいが混じる。
好きな人とは深くつながりたいし、
「この人だけは手放したくない」という思いが強い。
