心理テスト おでんの具 烏野高校
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坂の下商店を出て肉まんの包を開けるとふわっと湯気が上がった。
寒い空気のなかで、肉まんにかぶりつく。中までアツアツで、肉汁がふわりと皮に染みていて思わず目を細めた。
——でも肉まんの醍醐味は二口目なんだよね。
皮だけじゃなくて、中の具がしっかり口いっぱいに広がるあの瞬間。
それを味わうために、大きく口を開けてぱくっといったところで、店からぞろぞろと烏野の男バレメンバーが出てきた。
(大口で食べてるの……見られた? まぁ、いっか)
気にせず食べ進めていると、ふと一人だけ輪から外れている影が目に入った。
影山くん。
手元のおでんの器とにらみ合っている。
(食べないのかな? ……違う、蓋が開かないんだ)
クラスで喋ることはほとんどないし、私も接点はほぼない。
でも──バレーが上手くてかっこよくて、中学から有名で。
そんな彼が、おでんの蓋も開けられない。
(……なんか可愛いんだけど)
気づけば、肉まんを頬張ったまま彼の近くまで歩いていた。
喋れないので、無言で手を差し出す。
差し出した手に彼が不思議そうな目を向けた瞬間、器を取って蓋を開けてあげる。
「アザっす」
小さな声。
意外と礼儀正しい。
そのまま食べるのかと思いきや、今度は割り箸が割れないらしい。器を片手に持っているせい。
(え、ちょっと待って……イケメンって、出来ない事すらギャップでキュンくるの?!理不尽では??)
内心でツッコミを入れながら割り箸を取り上げ、ぱきっと割って渡す。
「……ッス」
また小さな声でお礼。
かっこいいと思っていたのに、なんかもう"可愛い"が勝ってきている。
そんな彼が、割り箸で玉子をつまみ上げ──
(あ、待って。もしかして……。一口でいく気じゃ……!?)
予想通り、迷いなくぱくっと一口で頬張った。
直後、目を見開き、
「……ッッッ」
無声の悲鳴のあと、ハフハフと外気を吸いこんで冷ます。
もう、お腹抱えるくらい可笑しくて、声が出ないほど笑ってしまった。
「飲みかけ気にしないなら」
部活中に飲んでいたスポドリを差し出すと、彼は何度も頭をコクコクしながら飲み干す。
こんなに面白かったのに、輪から外れてるせいで誰も気づいてないのが惜しい。
「おでんの玉子熱いのになんで玉子選んだの?」
「筋肉には玉子だから?」
まだ口の中が熱いのか、眉間にしわを寄せながら答える影山くん。
クラスでほとんど喋らないイメージだったのに、こんなに面白くて、不器用で、正直な人なんだ。
(明日……彼が嫌じゃなかったら、少し話してみようかな)
そんな気持ちがふっと胸に灯った。
***
〈影山視点〉
苗字さん。
名前は知ってる。でも、その程度だった。
昼休み、周りを見ると目が合う女子は小さく口を開けて食っている。姉ちゃんは豪快に食べるのに。
口いっぱい頬張るのが一番うまいのに。
坂の下商店で、肉まんを大きな口で食べてる彼女を見て、
——あ、それだ。って思った。
美味そうに食う人って、なんか目が離せない。
俺もああやって食べようと思ってたのに……
蓋は開かないし
割り箸も片手じゃ割れない。
でもすぐそばに来て、何も言わずにやってくれた。
俺の食べやすさを優先して、口いっぱいに肉まん入れたまま無言で。
その姿が、どうしようもなく可愛かった。
玉子を一口でいったら火傷して、めっちゃ恥ずかしかったのに、笑ってくれるのがまた嬉しくて。
飲み物までくれて。
……あっ!ヤバい!!
──ガタン!──
気づけば、昼休みの教室で立ち上がっていた。
みんなが一瞬静かになる。でも止まらなかった。
苗字さんの席まで歩いていく。
顔が赤いのは分かる。でも気にしてられない。
「……責任とるから」
周りがざわっとする。
でも、彼女が少し驚いた顔で、
「……はい…?」
そう言った瞬間、心臓が跳ねて、ガッツポーズが勝手に出た。
飲み物を渡されたってことは間接キスで。
"はい"ってことは、これもう……恋人ってことでいいよな?
バレー以外で、初めて"好き"って思うものができた。
─────────
②たまごを選んだ人 「ギャップで惹かれるタイプ」
外ではしっかりしているのに、恋では実は甘えたい。
普段の自分と恋の自分のギャップが魅力。
相手から「守りたい」と思われることが多い。
直感で人を好きになる瞬間があるタイプ。
寒い空気のなかで、肉まんにかぶりつく。中までアツアツで、肉汁がふわりと皮に染みていて思わず目を細めた。
——でも肉まんの醍醐味は二口目なんだよね。
皮だけじゃなくて、中の具がしっかり口いっぱいに広がるあの瞬間。
それを味わうために、大きく口を開けてぱくっといったところで、店からぞろぞろと烏野の男バレメンバーが出てきた。
(大口で食べてるの……見られた? まぁ、いっか)
気にせず食べ進めていると、ふと一人だけ輪から外れている影が目に入った。
影山くん。
手元のおでんの器とにらみ合っている。
(食べないのかな? ……違う、蓋が開かないんだ)
クラスで喋ることはほとんどないし、私も接点はほぼない。
でも──バレーが上手くてかっこよくて、中学から有名で。
そんな彼が、おでんの蓋も開けられない。
(……なんか可愛いんだけど)
気づけば、肉まんを頬張ったまま彼の近くまで歩いていた。
喋れないので、無言で手を差し出す。
差し出した手に彼が不思議そうな目を向けた瞬間、器を取って蓋を開けてあげる。
「アザっす」
小さな声。
意外と礼儀正しい。
そのまま食べるのかと思いきや、今度は割り箸が割れないらしい。器を片手に持っているせい。
(え、ちょっと待って……イケメンって、出来ない事すらギャップでキュンくるの?!理不尽では??)
内心でツッコミを入れながら割り箸を取り上げ、ぱきっと割って渡す。
「……ッス」
また小さな声でお礼。
かっこいいと思っていたのに、なんかもう"可愛い"が勝ってきている。
そんな彼が、割り箸で玉子をつまみ上げ──
(あ、待って。もしかして……。一口でいく気じゃ……!?)
予想通り、迷いなくぱくっと一口で頬張った。
直後、目を見開き、
「……ッッッ」
無声の悲鳴のあと、ハフハフと外気を吸いこんで冷ます。
もう、お腹抱えるくらい可笑しくて、声が出ないほど笑ってしまった。
「飲みかけ気にしないなら」
部活中に飲んでいたスポドリを差し出すと、彼は何度も頭をコクコクしながら飲み干す。
こんなに面白かったのに、輪から外れてるせいで誰も気づいてないのが惜しい。
「おでんの玉子熱いのになんで玉子選んだの?」
「筋肉には玉子だから?」
まだ口の中が熱いのか、眉間にしわを寄せながら答える影山くん。
クラスでほとんど喋らないイメージだったのに、こんなに面白くて、不器用で、正直な人なんだ。
(明日……彼が嫌じゃなかったら、少し話してみようかな)
そんな気持ちがふっと胸に灯った。
***
〈影山視点〉
苗字さん。
名前は知ってる。でも、その程度だった。
昼休み、周りを見ると目が合う女子は小さく口を開けて食っている。姉ちゃんは豪快に食べるのに。
口いっぱい頬張るのが一番うまいのに。
坂の下商店で、肉まんを大きな口で食べてる彼女を見て、
——あ、それだ。って思った。
美味そうに食う人って、なんか目が離せない。
俺もああやって食べようと思ってたのに……
蓋は開かないし
割り箸も片手じゃ割れない。
でもすぐそばに来て、何も言わずにやってくれた。
俺の食べやすさを優先して、口いっぱいに肉まん入れたまま無言で。
その姿が、どうしようもなく可愛かった。
玉子を一口でいったら火傷して、めっちゃ恥ずかしかったのに、笑ってくれるのがまた嬉しくて。
飲み物までくれて。
……あっ!ヤバい!!
──ガタン!──
気づけば、昼休みの教室で立ち上がっていた。
みんなが一瞬静かになる。でも止まらなかった。
苗字さんの席まで歩いていく。
顔が赤いのは分かる。でも気にしてられない。
「……責任とるから」
周りがざわっとする。
でも、彼女が少し驚いた顔で、
「……はい…?」
そう言った瞬間、心臓が跳ねて、ガッツポーズが勝手に出た。
飲み物を渡されたってことは間接キスで。
"はい"ってことは、これもう……恋人ってことでいいよな?
バレー以外で、初めて"好き"って思うものができた。
─────────
②たまごを選んだ人 「ギャップで惹かれるタイプ」
外ではしっかりしているのに、恋では実は甘えたい。
普段の自分と恋の自分のギャップが魅力。
相手から「守りたい」と思われることが多い。
直感で人を好きになる瞬間があるタイプ。
