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ソファの隣。
ワインをひと口飲んで、
グラスをテーブルに戻すタイミングで、彼女の気配がそっと近づいてくる。
さっきまで少し距離があったのに、今はもう、俺の肘が動けば触れそうな場所に。
(……おやおや〜)
ちょっと意外だった。
けど、そういう不意打ちは嫌いじゃない。
いや、むしろ大好物かも。
「……ん?」
声を出してみる。
何か言いたくて、何かしたくて、
でも躊躇ってたのはこっちじゃない。
彼女のほう。
でも次の瞬間、もっと意外な動きがあった。
抱きつかれた。
驚いた。さすがに、これは。
だけどそれは、甘くて艶っぽい"女の顔"の抱擁じゃなかった。
ほんの少しだけ震えてて、
でも勢いがあって、
子どもが安心を求めて飛び込んでくるような、そんな感触。
「……○○ちゃん?」
反射的に名前を呼んでしまった。
彼女は顔を俺の胸に押し当てたまま、小さく聞いてくる。
「びっくりした?」
うん、したよ。
……かなりね。
でもそれをそのまま返すのは違うなと思って、
笑いながら肩をすくめてみせる。
「うん、ちょっとだけ。なんかさ〜、可愛いのきたな〜って」
この言い方なら、彼女のプライドも保てる。
子ども扱いをされたいわけじゃないの、わかってる。
けど、今のこれはあえて"そういう抱き方"をしてきたんだろうな。
俺が"何もしない男"みたいな顔をして、
全部任せてるふうに構えてるのが──
きっと、くすぶってたんだ。
だったら、って。
抱かれるでもなく、甘えるでもなく、
でも物理的にはしっかり接触してきて。
しかもそれを"ふざけた抱きつき"で装ってみせる。
(……やるなあ)
正直、嬉しい。
ちょっと悔しいけど、すごく、愛しい。
撫でる指先に、必要以上の熱を込めたくなるのをこらえて、
ただ軽く髪を撫でるだけにする。
今ここでそれ以上を見せたら、せっかく彼女が勇気を出したこの"意趣返し"を壊してしまう気がして。
「子どもっぽかった?」
上を向いた彼女がそう聞いてきたその目を、
俺はちゃんと見て答える。
「ううん。……可愛かった」
たぶん、ちゃんと届いてると思う。
彼女の"駆け引き"も、"試し"も。
(ねぇ、○○ちゃん)
君はたぶん、気づいてないんだよ。
そんな風に甘えられたら、
俺がどれだけ"ちゃんとした男"でいるのに必死かってこと。
君の首筋に手を伸ばすことも、
その耳元に囁いて崩すことも、
この距離なら簡単なのに。
──今夜、ここで帰るつもりだったら、それはもう無理だよ。
俺は君のその"子どもみたいな"抱きつきすら、
全部"可愛い女"に見えてるから。
ワインをひと口飲んで、
グラスをテーブルに戻すタイミングで、彼女の気配がそっと近づいてくる。
さっきまで少し距離があったのに、今はもう、俺の肘が動けば触れそうな場所に。
(……おやおや〜)
ちょっと意外だった。
けど、そういう不意打ちは嫌いじゃない。
いや、むしろ大好物かも。
「……ん?」
声を出してみる。
何か言いたくて、何かしたくて、
でも躊躇ってたのはこっちじゃない。
彼女のほう。
でも次の瞬間、もっと意外な動きがあった。
抱きつかれた。
驚いた。さすがに、これは。
だけどそれは、甘くて艶っぽい"女の顔"の抱擁じゃなかった。
ほんの少しだけ震えてて、
でも勢いがあって、
子どもが安心を求めて飛び込んでくるような、そんな感触。
「……○○ちゃん?」
反射的に名前を呼んでしまった。
彼女は顔を俺の胸に押し当てたまま、小さく聞いてくる。
「びっくりした?」
うん、したよ。
……かなりね。
でもそれをそのまま返すのは違うなと思って、
笑いながら肩をすくめてみせる。
「うん、ちょっとだけ。なんかさ〜、可愛いのきたな〜って」
この言い方なら、彼女のプライドも保てる。
子ども扱いをされたいわけじゃないの、わかってる。
けど、今のこれはあえて"そういう抱き方"をしてきたんだろうな。
俺が"何もしない男"みたいな顔をして、
全部任せてるふうに構えてるのが──
きっと、くすぶってたんだ。
だったら、って。
抱かれるでもなく、甘えるでもなく、
でも物理的にはしっかり接触してきて。
しかもそれを"ふざけた抱きつき"で装ってみせる。
(……やるなあ)
正直、嬉しい。
ちょっと悔しいけど、すごく、愛しい。
撫でる指先に、必要以上の熱を込めたくなるのをこらえて、
ただ軽く髪を撫でるだけにする。
今ここでそれ以上を見せたら、せっかく彼女が勇気を出したこの"意趣返し"を壊してしまう気がして。
「子どもっぽかった?」
上を向いた彼女がそう聞いてきたその目を、
俺はちゃんと見て答える。
「ううん。……可愛かった」
たぶん、ちゃんと届いてると思う。
彼女の"駆け引き"も、"試し"も。
(ねぇ、○○ちゃん)
君はたぶん、気づいてないんだよ。
そんな風に甘えられたら、
俺がどれだけ"ちゃんとした男"でいるのに必死かってこと。
君の首筋に手を伸ばすことも、
その耳元に囁いて崩すことも、
この距離なら簡単なのに。
──今夜、ここで帰るつもりだったら、それはもう無理だよ。
俺は君のその"子どもみたいな"抱きつきすら、
全部"可愛い女"に見えてるから。
